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- 会話レベルを格上げ!知って役立つ哲学用語5
気になる言葉や出来事について解説するシリーズ。今回は、哲学用語に注目しました。「アダルトチルドレン」ってどんな人?「カクテルパーティー効果」「ハロー効果」ってどんな効果?日常会話に役立つ言葉を厳選しました。
会話格上げの哲学用語1【カタルシス】
哲学の分野で使われる「カタルシス」は、ギリシア語が語源。「浄化」「浄化作用」と言う意味があり、主に、心の浄化作用を意味します。心の中で無意識に抑えていた感情が解放されたり、ネガティブな思いを吐き出してすっきりすること。特に、映画や音楽鑑賞、読書などで心が揺さぶられたりするときなど、幅広く使えるので、覚えておくといいでしょう。
- 使い方例
「私は映画を観てたくさん泣くときにカタルシスを感じる」
会話格上げの哲学用語2【コペルニクス的転回】
コペルニクスは、当時、誰もが信じていた「天動説」とはまったく逆の考え方で、太陽を中心に地球が回っている「地動説」を世界ではじめて唱えた人。このコペルニクスの名前から「コペルニクス的転回」という表現を使ったのはドイツの哲学者カント。物事の見方を180度変えてしまうような常識を覆す考え方のことを意味します。
- 使い方例
「納豆にこんな食べ方があったなんて!私の食生活にコペルニクス的転回をもたらした」
会話格上げの哲学用語3【パラドックス】
「パラドックス」は「間違っているように見えても、実は間違っていない」、あるいはその逆で「正しいように見えても、正しいとは認識されない」という意味。日本語では「逆説」が近いと考えると会話に取り入れやすいかもしれません。
「矛盾」などと似た意味になりますが、正確には、パラドックスは単純に矛盾が起きているだけでなく、「矛盾する事柄が同時に成り立つこと」。一見したところ正しく見えて矛盾した言葉として覚えておくとよさそうです。代表的な言い回しとして挙げられるのが「急がば回れ」「負けるが勝ち」です。
- 使い方例
「いまのコメンテーターの意見は、よく考えてみるとパラドックスだった気がする」
会話格上げの哲学用語4【アンチテーゼ】
「テーゼ」は「命題・定立」という意味で、「アンチ」は「反対の」という意味です。つまり「アンチテーゼ」とは直訳すると「反対命題」という意味になり、ある理論を否定するとき、対立しているものを表すときに使います。単純な否定は「アンチ」ですが、「テーゼ」つまり肯定的な意見を認めたうえで、否定的な意見を提示するのがアンチテーゼです。
- 使い方例
「最近ミニマムな暮らし方が注目されているのは、かつて経済成長期にあった日本の大量消費時代へのアンチテーゼなのかもしれない」
会話格上げの哲学用語5【モラルハザード】
モラルは「倫理・道徳」、ハザードは「危険」という意味。この2つの言葉が合わさると「倫理観が欠如していることや、道徳を守らない危険性を表現しています。保険業界でよく使われる言葉でもあり、保険に加入している安心感から油断して、事故をおこしやすい現象のことをいいます。いざというときに守ってもらえるという安心感が注意散漫やリスクをともなう行動につながる危険性について表現するときに使います。
- 使い方例
「保険に入っていれば安心だけど、そのせいで事故にあったら本末転倒!それこそモラルハザードですね」
なんとなく聞いたことがあるものの正確な意味はいまいちよく分かっていなかった……という言葉はありましたか。正しい意味と使い方を理解し、日常会話でうまく使えることを目指したいですね。
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