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- エッセイの書き方とポイント・面白い文章にするコツ
エッセイの書き方や書くときのポイント、面白い文章を書くコツなどについて初心者の方にもわかりやすく解説します。自分の体験・考えを言葉で表現したい、面白い話が書きたいという人も、そもそもエッセイって何?という人もぜひチェックしてみてください。
エッセイとは?
エッセイとは、自分の体験や考えを自由な形式で文章にしたもののことです。文体や長さ、語り口などに特別な指定はなく、自分の思ったように書くことができます。
こう聞くと簡単に書けそうに感じるかもしれませんが、実際にペンを握ってみると、思ったように進まないということもよくあります。まずはエッセイがどんなものなのか、見ていきましょう。
特徴1:日記とは違い、人に読んでもらう文章
自分の体験や考えを書くという点では、エッセイは日記に似た部分もありますが、両者には大きな違いがあります。日記は自分だけが読むことを前提にしているのに対し、エッセイは人に読んでもらうことを前提とした文章です。
エッセイは書いてそこで終わりではなく、読者を楽しませる工夫が必要になります。
なお、エッセイという言葉は、アメリカやヨーロッパでは「小論文」のような意味合いが強いようですが、日本で現在定着しているのは「随筆(書き手の体験を元に事実や状況をまとめた文章)」の意味合いです。
特徴2:自分の体験などを元にして書く
エッセイは自分の体験や知り合いから聞いた話、読書から得た知識などを元にして書かれることが多いです。
自分の子どもの頃の話やユニークな子育てエピソード、知り合いから聞いた面白い話、最近あった奇妙な出来事など、自分の身に起こった体験について書き、それについてどう思ったのか、自分の感情や考えを文章にしたものがエッセイです。
内容が面白かったとしても、話の内容が事実ではなく創作である場合は、エッセイではありません。
特徴3:自分の心の動きを深く掘り下げて文章で表現する
エッセイは自分の体験を元にして書く文章ですが、単に出来事に関する感想を「楽しかった」「うれしかった」などと書くだけではエッセイとはいえません。
その感情を感じるまでの心の動きや、そこに思い至った背景など、自分の心の動きを深く掘り下げて文章で表現したものがエッセイです。
自分の心の動きを文章にするのは大変な作業です。初めて書くときは、おしゃべりをするような感覚ですらすら書くのは難しいかもしれません。まずはたくさん書いてみて、コツを掴んでいきましょう。
エッセイの書き方
ここからはエッセイの書き方の基本的な流れをご紹介します。
1:テーマを決める
まずは、エッセイの「テーマ」決めです。単に面白いだけではなく、読者の心に残る内容や、役立つ知識などを盛り込むことで、読み応えのある文章になります。
エッセイのテーマは無数に存在します。エッセイでは自分の考えや心について深く掘り下げて必要があるため、自分が興味のある内容にすると書きやすいでしょう。
2:構成を考える
自由に好きなことを書くのがエッセイですが、書いた文章は「人に読まれる」ということを忘れないことが大切です。どんな人が、どんなときに、どんな心境で自分のエッセイを読むのかじっくり考えて構成を作りましょう。
1つの文章だけではなく、1冊の本を作るつもりで書くなら、話の構成だけではなく目次(全体の構成)を考える必要があります。文章の雰囲気やテーマに合った構成で、ユニークな流れを心掛けるといいでしょう。
3:本文を書く
テーマを決め、構成を考えたら、いよいよ本文を書いていきます。
たとえば、ハイキングでの経験をエッセイにするなら、どんな交通手段を使い、いつ、誰と、どこに行ったのか。どんな経験をして、何を感じて、何を考えたのか。
苦労して山に登り、やっと頂上の絶景を見られたのであれば、達成感を味わったことでしょう。しかし、そこに到達するまでは楽なことばかりではなかったはず。疲れて歩くのが嫌になったり、「やっぱりロープウェイで行けばよかったかもしれない」と考えたりしたかもしれません。
このように経験した事実と、その中での自分の感情の動きを書いていきます。このとき、他の人が普通は考えないような自分の独自の視点や考え方が書かれていると、より面白味のある、引き込まれる内容にできるでしょう。
4:推敲する
エッセイの本文を書き終わったら、推敲してみます。エッセイは日常の話題や食事、旅行など身近な話題をテーマとなることが多いです。
読者にも知識がある分、内容のチェックが辛口になる可能性もあるため、誤字や脱字、同じ話の繰り返しになっている箇所や、矛盾点がないかをしっかりチェックしましょう。
せっかく面白い内容になっても、誤字や脱字で読者の気が散ってしまってはもったいないので、注意したいポイントです。
5:タイトルを考える
エッセイのタイトルを考えます。ユニークなタイトルであれば、読む前から読者の興味を惹けるでしょう。
内容を読み終えた後で「なるほど」と思うような、少し謎めいたタイトルにするのも面白いです。普通ならしない言い回しや、気になる単語を使うといいでしょう。
エッセイを書くときのポイント
ここからは、エッセイを書くときのポイントをご紹介します。
自分の言葉で表現する
エッセイでは、自分の言葉で書く方が読者の心に訴えかけられる文章になります。自分はわかっても読者が理解できないかもしれない難しい言い回しや専門用語よりも、わかりやすい言葉で書きましょう。
もしも読者が理解できないと考えられる言葉を使う場合は、説明を付け加えるようにします。
エッセイの理解に必要な内容を入れる
テーマとして題材についての基礎知識や、著者であるあなたや登場人物についての情報など、エッセイの理解に必要な内容を入れる情報を散りばめると、読者は文章に入り込みやすくなります。
すべてを細かく書く必要はありませんが、くどくなりすぎない程度に必要な情報を入れましょう。
エッセイの文字数は最初は短めがおすすめ
エッセイに文字数の制限はありませんが、長くなるほど内容をきれいにまとめるのが難しくなるため、最初は短めがいいでしょう。
自分の体験や考えを書くエッセイは「誰が書くか」ということが重要なポイントです。芸能人やスポーツ選手など、著名人であれば長文のエッセイでも読んでもらえますが、全く知らない人の長文のエッセイを読もうという人はなかなかいません。
日本人は、平均して1分間に600文字程度読めるといわれています。エッセイの文字数の目安としては、2〜3分で読み切れる1200〜1800文字ほどにするのがおすすめです。
エッセイを面白くするコツ
エッセイをもっと面白くするために、いくつかのコツをご紹介します。
珍しい体験やレアな出来事について書く
面白い体験をしたことがある人は、それについて書くと面白いエッセイにできます。他の人が経験したことがないような珍しい体験や、レアな出来事はそれだけで読者の興味を惹けるテーマです。
専門的な内容になる場合は、読者の理解を深めるための情報を入れるのを忘れないようにしましょう。
失敗ネタや笑える話はエッセイの鉄板
どんなエッセイにしようか迷ったときは、エッセイの鉄板といわれる失敗ネタや笑える話がおすすめ。失敗したときの話や、ドジな話は誰でも気軽に面白がって読める題材です。
教訓やためになる知識なども盛り込みやすいので、迷ったときはぜひ失敗ネタでエッセイを書いてみてください。必ずしも自分が体験した話ではなく、家族や友達の話など、自分の身のまわりで起きた失敗でもOKです。
共感されるテーマ・内容を選ぶ
読者が共感しやすいテーマや内容を選ぶと、興味を持ってもらいやすくなります。思わず「あるある」と頷いてしまうような内容であれば、読者はかつての自分の経験を思い起こしながら、エッセイを読み進めていけるでしょう。
テーマ選びに迷ったときは共感されやすく、読者の記憶や経験を呼び起こすようなテーマがおすすめです。
いろいろなことに好奇心を持つ
エッセイを書く人は、好奇心旺盛な人が多いです。いろいろなことに興味を向け、好奇心を持って取り組めば面白い経験ができ、自然とエッセイのネタが増えていきます。
身のまわりで起こることに関心を持ち、「なぜ?」「どうして?」と掘り下げていくことで書きたいテーマが見つかりやすくなるでしょう。
会話文を取り入れる
エッセイの中に会話文を入れると、全体に生き生きした雰囲気が生まれます。また、誰かが会話している言葉を入れることで、読んだときに情景の浮かぶリアリティある文章になるので、ぜひ会話文を入れてみてください。
読者の興味を惹く書き出しにする
エッセイは自由に書いてOKですが、1行目が非常に重要です。読者の心を惹き付け、印象が残る書き出しを考えましょう。
いきなり唐突な文章から始めたり、「バシャーン!」のような擬音から始めたり、会話から書き出してみるのも効果的です。
結論やタイトルにこだわる
エッセイは結論も大切です。最終的に「オチ」のある話の方が面白く、すっきりと読ませられます。逆に、あえて問題を投げかけて終わる書き方もあります。
エッセイの最後の3行は全体の印象を大きく左右する部分です。じっくり考えて、自分なりの考えをまとめましょう。
エッセイの書き方を学ぶ方法
ここからは、エッセイの書き方を学ぶ方法をご紹介します。
エッセイや書き方の本を読む
エッセイをもっとうまく書きたいと思ったら、プロの面白いエッセイをたくさん読むといいでしょう。面白い文章をいくつも読んで、構成や語り口、書き出しや締めくくり方を学びます。プロのエッセイを例文として、真似をして自分のエッセイに生かしてみるのもいいでしょう。
また、エッセイの書き方について解説されている本もあります。エッセイを書くための理論や技術など、基礎からしっかり理解したい人におすすめです。
繰り返し書いて読み返してみる
エッセイは、プロでも一発書きではすぐに面白い文章は書けません。構成を作り、書き直しや推敲をして、やっと一つのエッセイになります。
最初から面白い文章を書こうと意識し過ぎず、自分の伝えたいテーマを盛り込んだ作品をいくつも書いて、完成させたら読み返してみる。そうすることで自分の文章の特徴や改善点を見つけられます。
書き方を覚えてエッセイを書いてみよう
エッセイのテーマは自分の日常など、身近なものでOK。語り口も形式も自由なので、エッセイを書いてみたい人は、まずは気軽に挑戦してみましょう。
エッセイは日記ではなく、人に読まれることが前提なので、執筆時は読者を意識して書くことが欠かせません。自分が書きたいことを、他人が読みたくなる文章にすることが大切です。
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