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- 山本ふみこさんエッセー通信講座第2回参加者の4作品
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。毎月1回、半年間でエッセーの書き方を学びます。第2回のテーマは「卵」。参加者が書いた作品から山本さんが選んだエッセーを紹介します。
山本ふみこさんが選んだ4つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。
「象は忘れない」あべれみさん
れみちゃんの通う幼稚園は、毎年学芸会で劇を披露しています。今……
「完敗」池永さとみさん
和歌山県にある白浜温泉は日本三古泉の1つである。その中で天智……
「たまごふみお」小玉美智子さん
「ねえ、名前なんていうの」びっくりして声のする方に顔を向ける……
「おさかな事情」原エリカさん
近くのディスカウントストアに行くのが楽しみだ。鮮魚コーナーの……
エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答
通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、山本ふみこさんが動画で回答します。
今月は「卵」というユニークなテーマで書いたこともあり、テーマに関する質問やコメントも多くありました。テーマについては前回の動画で取り上げましたので、そちらをご覧ください。
今回は(1)句読点の付け方、(2)文中の漢字とひらがなのバランスと表記、(3)漢数字と算用数字の使い方、などのご質問にお答えいただきました。
お便り(1)「句読点の付け方ですが、音読してみて『ここ』と決めるようにしています」
山本さん:句読点は「刺身のつま」のように、後回しに思う方も多いけれども、実は句読点の使い方に最も書き手の個性が表れると思います。
どこに「、」を打つか、どこに「。」を打つかということは大事です。そうね……アクセサリーを選ぶような感じかしら。ここはつけないでおこうということも含めて、ね。
お便りにもありましたが、音読しながら書くということは、とっても大切だと思います。実際に声を出しながら書いてもいいですし、頭の中で音読と同じ情愛をつくって書くのでも、どちらかは必要です。そうすると、どこに点を打ったらいいか、どこで丸で止めるかというようなことは決まってくると思います。
最もいけないのは、句読点に無頓着になること。締りがなくなります。句読点を大切にすること、音読を大切にすることを頭に置いて書いてください。
お便り(2)「漢字が多過ぎないかと気になりました。何も考えずに書いたら、もっと黒くなっていたかもしれません」(3)「数字について。今回は算用数字で10年と書きましたが、十と漢数字でいくべきでしたか?」
山本さん:まず漢字の方ですけど、漢字が多いと原稿用紙が黒くなり、ひらがなが多いと白っぽくなるということがあります。
ひらがなにすると読みやすくなることがあるんですけど、ひらがなばかりだと、また読みにくくなる……ここが難しいところです。この言葉はひらがなで書こう、これは漢字で、と決めるのは書き手のみなさんです。そこに個性が表れるので面白いです。
私のおすすめのやり方は、日常的のよく出てくる言葉「~したとき」「……するころ」「いろいろ」「たとえば」とか、そういう言葉はひらがなだといいんじゃないかと思います。
辞書で確かめないとわからないような、なかなか出てこないものは漢字にして、ルビをふります。漢字かひらがなかは自分のスタイルの問題なので、だんだんに決まっていくと思います。
数字も、自分で決めてよく、どっちがいいということはありません。ただ、1つの作品の中では、漢数字があったり、算用数字があったりしない方がいいです。統一が必要です。
今回は、山本さんから講座の参加者へのアドバイスもありました。
山本:作品を読ませていただいて「笑顔が少ないかなぁ」と思うんです。作品を読むと、みなさんがどんな表情で向き合っているか、不思議なほどに伝わります。読者に向けて表現するときに、笑顔で説明する、笑顔で表現する、笑顔で伝えるということは、とっても大切なんです。
特に、面倒なことや難しい問題を投げかけるときは、本当の本当に笑顔になって伝えないと、不機嫌な感じが伝わってしまうことがあるんです。本人には少しもそういうつもりはないのに、何かが出てしまう。
ですから笑顔になって、柔らかい心で(私は笑顔の心と言っています)……そのことは、作品の明度、つまり明るさにつながると思うんです。どんなものを書くときにも、明るさの目盛りを上げるように書いたらいいんじゃないかな。すると読み手も読みやすくなるし、書き手も書きやすくなるし、モチベーションも上がるという気がします。
■もっと知りたい■
随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されたテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けます。講座の受講期間は半年間。
現在第3期の講座開催中です。次回第4期の参加者の募集は、2021年12月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。
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