山本ふみこさんが選んだエッセーの紹介とQ&A動画

山本ふみこさんエッセー通信講座第1回参加者の6作品

公開日:2021.10.28

随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。参加者の作品から山本さんが選んだエッセーを紹介します。半年間の講座が新たに始まりました。第1回のテーマは「なるべく」。瑞々しい6本と、山本さんの動画をお楽しみください。

山本ふみこさんエッセー通信講座第2期第1回
山本ふみこさんエッセー通信講座第1回参加者の6作品

山本ふみこさんが選んだ6つのエッセー

クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。

「ああ無常」青木幸子さん
半年で6キロ増えた体重を、その後の半年で10キロ落として、コロナ太り……

「雨音」いぬいみきさん
ありがたいことに今年もすっぽり雨模様。海中では地上の10分の1……

「トリセツは苦手です」大井洋子さん
「チッチッチッチッチッチッチ」何の音だろう。見当を付けて電化製品を見て回る……

「小さいおやつ」栞子さん
子どもたちに毎日手紙を書いていた時期がある。子育てが少し落ち着き……

「箱」渋谷ナオミさん
外に出てみると暑い。猛暑である。慌てて家の中に飛び込む。なんと涼しい……

「山桜桃梅(ゆすらんめ)」宮脇洋子さん
1人住まいの私は、1度にどっさりと頂く野菜を、なるべく無駄にせぬよう……

 

エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答


通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、山本ふみこさんが動画で回答します。

 

お便り(1)「私はエッセーどころか日記もまともに書いたことがありません。数年後に読み返して、『ほう』とか『くすり』と笑えるようなものを書き溜めていけたらいいなと思います。書くという目線を持って過ごせたらいいかも、と思い切って受講しました」

山本さん:書こうと思われている「今」という時が始まっているので、私も楽しみです。今まで見ていたものの見方を変えるとか、感じ方を変えるということが起きてくることに期待されているが素敵だと思います。

お便り(2)「テーマの取り入れ方など、よくわからないままに文章を書くことに必死になってしまいました。思ったことを文章にするのは、考えている以上に難しかったです」

山本さん:テーマとは、私からみなさんにお送りしている言葉のこと(註)ですが、道しるべのように思ってください。

どうしてもテーマに沿わないというときは、何について書いても結構です。 文字数についても「800字から1000字くらい」とお願いしていますけれど、それもあまりこだわらなくて結構です。

それから、みなさんの作品を添削する際に私が入れさせていただいている青ペンについて。青いペンで書いているのは「添削は、どうぞ参考にしてみてください。文章の決定権はみなさんにあります」という意味があります。

ただ、青ペンが入った作品が返ってきたときに、声に出して読んでみていただきたいんです。そうすると、なぜ山本が青ペンを入れたのか、意外と内容に関わることではなくて、音読したときに美しい日本語になっているということを考えているのがわかっていただけるのではないかと思います。

註:エッセー講座では毎月、山本さんが出したテーマに沿って作品を提出してもらっています。

お便り(3)「毎回初めての参加者向けのお話になりますが、書くことについてもう一歩踏み込んだお話も聞けたらいいなと期待しています」

山本さん:こちらは、前回から続けて参加してくださっている方からのメッセージですね。継続された方は、めきめき腕を上げておられます。文章が上手になるということを越えて、発見する力がついてきたとか、自分との向き合い方が変化しているとか、思わぬところが進化されているのではないでしょうか。それが作品にも表れています。

もう一歩深めるということを考える場合、やはり「読者があることを意識する」こと。

「自分の書いたものを、いったい誰が読むのだろうか」と思う方もあるけれど、数年先のみなさんご自身が読者という意味も含めれば、読者の数はかなりの数になるし、多岐に及んでいるように思います。読者を意識するというのはどういうことかと言うと、やはり表現することや思いを慎重に書いていくことになるでしょうか。

動画にはさらに、山本さんが普段どのように推敲をしているかが聞ける場面もあります。ぜひご覧ください。

■もっと知りたい■

随筆家・山本ふみこさんのプロフィール

「エッセーの書き方講座」講師の山本ふみこさんとは?

1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/

 

ハルメクの通信制エッセー講座とは?

全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されたテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けます。講座の受講期間は半年間。

現在第3期の講座開催中です。次回第4期の参加者の募集は、2021年12月に雑誌「ハルメク」の誌上とハルメク旅と講座サイトで開始予定。募集開始のご案内は、ハルメクWEBメールマガジンでもお送りします。ご登録は、こちらから。

ハルメク旅と講座

ハルメクならではのオリジナルイベントを企画・運営している部署、文化事業課。スタッフが日々面白いイベント作りのために奔走しています。人気イベント「あなたと歌うコンサート」や「たてもの散歩」など、年に約200本のイベントを開催。皆さんと会ってお話できるのを楽しみにしています♪

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