50代から始める「冴える脳」の作り方#3
「たかが頭痛」と放置しないで! 危険サインの見極め方と首・肩ストレッチ
「たかが頭痛」と放置しないで! 危険サインの見極め方と首・肩ストレッチ
更新日:2025年12月02日
公開日:2025年11月17日
教えてくれるのは、石川 久(いしかわ・ひさし)さん
脳神経外科医。特に脳腫瘍に関し、検査・診断から、手術、治療法まで、患者の日常生活・社会活動像の構築に最善を尽くす。救急医として、救急医療及び全身管理を専門とし、院内教育や市民講習などでも貢献。著書に『100歳まで冴える脳習慣10:1万人を診た脳の名医が実践』(主婦と生活社刊)など多数。
「頭痛くらい」と我慢しないで! 放置が危険なサインになることも
第1回は、脳の血流と集中力に関係する“骨盤”、第2回は、脳の若さを左右する“血管”について解説しました。今回は、“頭痛”に注目します。
実は、一般に「脳みそ」としてイメージされる脳の実質は、痛みを感じません。脳の実質には、全身から伝えられる痛みの信号を感じとる部位はあるのですが、脳自体が刺激されたり傷ついたりしても、痛くもかゆくもないのです。
頭痛対策としては、このような頭部の仕組みを知った上で、痛みの原因と治療法を理解しておくことが大切です。
「頭が痛い」ときに、いったいどこが、なぜ痛んでいるのか。その症状はさまざまであり、その原因を突き止めることが、治療のスタートになります。
まず大切なのは、急を要する「危険な頭痛」を見極めることです。危険な頭痛は、急激に発症することが多く、たとえば、くも膜下出血では、よく「バットで殴られたような」と表現される激しい頭痛が起こります。そのほか、脳卒中や脳腫瘍など明らかに病変が認められる場合は「二次性頭痛」といい、早急な対応が必要になります。
一方頭痛があっても、...




