80歳でも脳を元気に!脳が老化する人しない人#1

「老人脳」にならないために!やるべき4つのこと

公開日:2023.04.27

更新日:2023.04.27

周りが気にならなくなる、記憶が曖昧になる、同じ主張を繰り返す、感情的になる…。これらはすべて、脳の老化が原因。そこで、いつまでも脳が元気な状態を保つための方法を専門家に伺う全5回の企画。今回は脳のピークを保つ4つのやるべきことについてです。

教えてくれたのは:西剛志(にし・たけゆき)さん

教えてくれたのは:西剛志(にし・たけゆき)さん

東京工業大学大学院生命情報専攻卒。博士号を取得後、特許庁を経て、2008年にうまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、これまでに1万人以上に講演会を提供。エビデンスに基づいた研修、商品開発サービスなども全国に展開。テレビやメディアなどにも多数出演。著書は海外でも出版され累計31万部を突破。近著に『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム刊)

あれ?この人、変わったかも?!は老人脳が原因

あれ?この人、変わったかも?!は老人脳が原因

70代の知人ケイコさん(仮名)から、こんなことを聞かれました。

「高校時代の同級生に10年ぶりにあったんですが、自分の話ばかりで、私の話をあまり聞いてくれない様子だったんです。以前と変わってしまったのですが、何かあったんですかね?」

脳科学者としての意見が欲しいとのことだったので、こう答えました。「それは、老人脳になっているのかしれませんよ」

脳は通常30代から少しずつ萎縮が始まります。そして60代半ばになるとMRI検査の画像を見てすぐにわかるくらいの「明らかな萎縮」が起きています。もしそのまま何の対策もせずにいると、脳の老化、つまり老人脳になっていくのです。

老人脳はその人の行動や生活習慣、そして考え方にまでさまざまな変化を生じさせています。

【NG】老人脳の人の行動や生活習慣

  • 新しいことをするのが面倒になる
  • 忘れ物が多くなる
  • 集中力が続かなくなる
  • 無配慮になる
  • ミスが多くなる
  • 耳が聞こえにくくなる

ここに挙げたのは、老人脳の症状のほんの一部です。

脳のピークは能力によって変わる

脳のピークは能力によって変わる

もう年なので最近、脳の働きがどんどん悪くなってきているように感じる……。そう感じるのは事実かもしれませんが、脳の老化現象はずっと前から始まっています。脳の老化は高齢になってから起こるのではないのです。

もちろん個人差があるので、みなが同じということではありませんが、ハーバード大学をはじめ、さまざまな研究機関で調査したデータでは、能力別のピークは下記の通りです。

【能力別】脳のピーク年齢

  • 情報処理能力のピーク……18歳
  • 人の名前を覚える能力のピーク……22歳
  • 顔を覚える力のピーク……32歳
  • 集中力のピーク……43歳
  • 相手の気持ちを読む力のピーク……48歳
  • 語彙力のピーク……67歳

この数字を見て、どんな印象を持ったでしょうか。情報処理能力は10代がピークなのに対し、語彙力は50代以降にピークを迎えます。

ただ、このピークは人によって振れ幅が大きいということもわかっています。その差は何か?ピークを長く保てる人は、老人脳にならないために、脳の老化をゆるやかにしたり(スローエイジング)、積極的に若返らせる工夫(ダウンエイジング)をしています。

何もしないと自然に脳は老化しますが、うまく工夫すると、効果が出てきます。脳を元気にすることは人生を充実させるための大切な行為です。

脳のピークを長く保つためにやるべき代表的な4つのこと

脳のピークを長く保つためにやるべき代表的な4つのこと

やるべきこと1:脳を活性化する「組み合わせ運動」

脳の老化防止のために、運動が大切なことは知られています。特に私が提唱する運動は、ダンスなどの「コーディネーション運動」です。コーディネーション運動とは、複数の動きを同時にする運動のこと。脳から体への伝達速度をよりスピーディーに、より正確にすると言われています。

やるべきこと2:室温も大切!脳の老化防止に最適な室温とは?

脳年齢と部屋の温度が関係していると聞いて、驚く人もいるかもしれませんが、部屋が寒いと老人脳のリスクが高まります。理由は、寒いと血管が縮み、血圧が上がってしまうため。高血圧は認知症のリスク因子なので、血圧を下げることは老人脳を防ぐために大切なことです。

やるべきこと3:デジタルツールも脳を活性化させる!

老人脳になりやすい人の特徴の一つに「新しいことに挑戦しない」ということがあります。そこで、Twitter やInstagram、FacebookなどのSNSを始めてみるのもいいでしょう。SNSは認知機能を上げる「脳活効果」をかなり期待できます。言ってみれば「脳活SNS」という感じです(もちろん、適度な付き合い方が大事です)。

やるべきこと4:「いいストレス」を増やして「悪いストレス」を軽減

「ストレス」には2種類が存在します。「いいストレス」は、新しいことに挑戦したり、運動で体に適度な負荷をかけることで起きるストレス。「悪いストレス」は、不安・執着・怒り・寂しさ・恐れ・悲しみなどが原因で起きるストレスです。悪いストレスを減らして、いいストレスを増やし、脳や健康にいい生活を送りましょう。

次回からは、脳を老化させないための習慣を詳しく解説します。まずは、運動と食事についてです。

※本記事は、『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム刊、1540円/税込)より一部抜粋して構成しています。


80歳でも脳が老化しない人がやっていること

いくつになっても脳が若いままの人と、脳の老化が進んでいく人の差はどこにあるのか?脳科学者が伝えたい「老人脳」にならないための方法を紹介。

食べるもの、運動、睡眠、考え方、人付き合いなど、日々の習慣を少し変えることで脳は若くなる、と本書は説明します。さらに、高齢になっても超人的な認知・身体能力を持つ人(スーパーエイジャー)たちの脳の使い方をひも解き、いつまでも若々しく幸せなシニアライフを送るきっかけを示唆します。

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ハルメク365編集部

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