これだけ?筋肉年齢が若返る「3秒筋トレ」で、この先も元気に歩く方法
これだけ?筋肉年齢が若返る「3秒筋トレ」で、この先も元気に歩く方法
公開日:2025年11月19日
教えてくれた人:中村雅俊(なかむら・まさとし)さん
西九州大学リハビリテーション学部准教授。理学療法士。研究の傍らリハビリのプロとして臨床も行う。著書に、『たった3秒筋トレ』(講談社刊)がある。
3秒かけてゆっく~り下ろすときに、筋トレ効果アップ!
「3秒筋トレのコツはゆっく~り3秒かけて下ろすこと」と話すのは、理学療法士の中村雅俊さん。
「筋肉は腰や足を下ろすときに伸び、上げるときに縮みますが、伸ばすときの方が筋力アップしやすいという科学的データがあります」。下の「やり方の基本」にも気を付けて始めてみましょう!
「3秒筋トレ」基本のやり方

- 1で軽く下ろし2〜3でゆっく〜り下ろす
- 呼吸は止めない
- つらいときは無理しない
- 1~2日おきに週3回以上、まずは10週間続ける
【3秒筋トレ1】ふくらはぎを強くする「かかと下ろし」
加齢や運動不足で衰えやすい、ふくらはぎの筋肉。歩くときに地面を蹴り出し、前進するために使う筋肉で、鍛えれば転倒予防にもなります。また、血流、代謝を高める効果も。信号待ちのときにもできるので、ぜひ!
1.まっすぐに立ち、かかとをできるだけ高く上げる

いすに両手を添え、両足を腰幅に開いてまっすぐ立ち、かかとをできるだけ高く上げます。
<ポイント>
- ひざはしっかり伸ばす
- 両足は腰幅に
2.1で半分、2〜3で床までゆっく~り下ろす

「1」と声に出し、かかとを半分くらいまで下ろし、「2~3」で、ゆっく~りと床スレスレまで近づけ、ついたら繰り返します。これを10回繰り返します。
<ポイント>
- ふくらはぎを意識
簡単にできる人は片脚を上げて同様に

片脚で行えば、全体重を1本の脚で支えることになるので、負荷が上がり効果もアップ!
【3秒筋トレ2】太もも・お尻を強くする「いすスクワット」
歩くのにとても重要な役割を担う太ももの前と後ろと、お尻の筋肉を強くします。どれも、ひざ、腰、股関節を支える筋肉です。1つ目のかかと下ろしと合わせて取り組んでほしい基本ですが、つらいときは無理せず、レベルを落とすか中止してください。
1.いすから少し離れて立つ

いすから少し離れ、背筋を伸ばして、両足を腰幅に開いてまっすぐ立ちます。両腕を胸の前で交差させ、胸を軽く引き上げるように。
2.1でひざを90度くらいまで曲げる

目線は2mほど先の床に、「1」でひざが90度ほど曲がるところまで腰を下ろします。背中が丸まらないように注意。
3.2〜3でお尻を座面スレスレまでゆっく~り下ろす

「2~3」とゆっく~り声に出しながら、お尻を座面スレスレまで近づけます。お尻が座面についたら、座らずに、最初に戻って同じように10回繰り返します。
ひざが痛い人は股関節を深く曲げて

深くお辞儀をするように、股関節から上体を前に倒して腰を下ろすと、ひざの負担を減らすことができます。
立ち上がるのがつらい人は両手をひざについて支えて

大切なのは腰をゆっくり下ろす動作ですが、繰り返し立ち上がるのがつらい人は、ひざに両手をつくとラクに続けられます。
次回は3つ目の動き、股関節を強くする「片ひざ下ろし」と、できる人はさらにチャレンジしてほしいプラスワンの動きを紹介します。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
取材・文=原田浩二、井口桂介(ともにハルメク編集部)、撮影=鈴木真弓、ヘアメイク=木村三喜、モデル=能登香織
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年4月号を再編集しています
中村雅俊さんの著書:『たった3秒筋トレ』(講談社刊)





