運動嫌いな人にもおすすめ!ショーツで骨盤底筋ケア
2023.12.062024年12月02日
そもそも膣圧って何?自分でできるセルフチェックも!
これって膣圧が低下してる?原因や膣トレ方法を紹介
「以前よりも膣の締まりが悪い気がする」「これって膣圧が低下しているの?」とお悩みの女性は要チェック!膣圧とは何なのか、低下する原因や生じる可能性のあるデメリット、セルフチェックを紹介します。膣圧を改善する膣トレ方法やサポートグッズも!
膣圧とは
膣圧とは、膣内にかかる圧力のこと。いわゆる「膣のしまり」のことを指し、膣圧が低いと「膣がゆるい」膣圧が高いと「膣がきつい」と表現されます。
膣圧が正常かどうかは目に見えるものではないため、「自分の膣はゆるいのか」「人と比べるとどうなのだろう」と、誰にも相談することなく漠然と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
膣内の形状によっては、もともと膣圧が低い場合もありますが、膣がゆるくなったと感じる場合は「骨盤底筋のゆるみ」や「膣粘膜の衰え」によって膣圧が低下している可能性があります。
骨盤底筋とは、骨盤の底にあり膣や膀胱、直腸などを支える役割を担う重要な筋肉や靭帯の総称です。
排尿や排便をコントロールしたり、筋肉の収縮によって膣内に圧力をかけたりする役割も担っています。
つまり、骨盤底筋が強ければ膣圧が高く、弱っていると膣圧が低くなるといえます。
膣圧が低下する原因
膣のお悩みで特に多いのが、膣圧の低下による膣のゆるみです。年齢を重ねた女性や出産経験のある女性は、膣のゆるみを感じることがあるでしょう。
ではなぜ膣圧が低下するのか、原因について解説します。
加齢
加齢による筋力の低下は、膣圧が低下する大きな原因です。
年齢を重ねると、お腹や背中、脚などの筋肉が衰えやすいのと同じように、骨盤底筋も衰えていきます。すると膣や尿道を締める力も低下して、膣圧が低下したり頻尿や尿漏れが起きたりする原因になります。
また、一般的に45〜55歳頃に訪れる更年期による「女性ホルモンの減少」も、膣圧が低下する原因の一つです。
女性ホルモンの分泌量が減少するにつれて膣内の粘膜のコラーゲンが減少し、弾力や潤いが減っていくと、膣内が乾燥して硬くなり、それに伴って膣圧も低下します。
妊娠・出産
妊娠や出産による骨盤底筋のダメージも、膣圧が低下する原因です。
通常、子宮は骨盤底筋に包み込むように支えられていますが、妊娠して胎児が成長するとともに、胎児の重みも支えることになるため、骨盤底筋が引き伸ばされて弱ってしまいます。
また、膣は出産時に胎児が通る産道となり、膣内が大きく広がります。産後は元の状態に戻ろうとするものの、完全に元通りになることはありません。
運動不足
年齢に関係なく、運動不足になると筋力は低下します。
適度な運動は、骨盤底筋の機能維持にも欠かせません。骨盤底筋は日常生活ではあまり意識することもなく使う機会も少ないため、日頃から積極的に鍛えておくことが大切です。
ただし、インナーマッスルである骨盤底筋は、トレーニングを始めてすぐに実感できるものではありません。適切な骨盤底筋トレーニングを行えば、年齢を重ねても膣圧を高められますが、最低でも2〜3か月程度は継続して取り組む必要があります。
悪い姿勢
姿勢が悪く背中が丸まっている人も、骨盤底筋の衰えによって膣圧が低下する可能性があります。
これは、背中が丸まっていることで上半身の臓器を背骨や筋肉で支えきれなくなり、骨盤まわりの臓器に負荷がかかることで、結果的に骨盤底筋への負担も大きくなるからです。
街を歩いているときにふとガラスに映った自分の姿を見て、姿勢が悪いなと思ったことがある人や、日常生活で同じ姿勢のままでいることが多い人は、特に注意しなければいけません。
背筋を伸ばしたときに足首と両ひざが付けられない場合は、骨盤底筋の筋力が低下している可能性があります。気になる人はぜひやってみてください。
肥満
肥満の人は、下腹部についた脂肪によって骨盤底筋に常に圧力がかかり続けています。
すると、骨盤底筋が引き伸ばされた状態が継続することになり、筋肉がダメージを受けて膣圧が低下する可能性があるため注意が必要です。
便秘
便秘の人は排便時にいきむことが多く、排便のたびに骨盤底筋に負担がかかるため、骨盤底筋がゆるんで膣圧が低下する可能性があります。
便秘と同じく腹圧がかかりやすいとされるくしゃみや咳、重いものを持ち上げるなど、日常生活の中で行いがちな動作も、腹圧がかかって骨盤底筋がゆるみ、膣圧の低下につながります。
膣圧の低下によるデメリット
膣圧が低下すると、女性のQOLに関わるさまざまなデメリットが生じる可能性があります。
ここでは、膣圧の低下によるデメリットを5つ紹介します。
お湯漏れが起こる
お湯漏れとは、湯船に入ったときにお湯が膣内に流れ込み、湯船から上がるとお湯が膣から勝手に流れ出てしまう現象です。
通常であれば、膣が締まることで膣内にお湯が入るのを防げますが、膣圧が低下しているとお湯が入り込みやすくなってしまいます。
湯船から立ち上がったときにお湯が流れ出てしまうため、旅行中や銭湯などで人とお風呂に入ったときに恥ずかしい思いをしたり、入浴後に着た衣類を濡らしてしまったりすることもあるでしょう。
頻尿や尿漏れなどの排尿障害のリスクが上昇する
頻尿や尿漏れなどの排尿障害は、女性のQOL低下につながる大きな問題です。
腟壁がゆるんだ状態、膣圧が低下した状態になると、尿道や膀胱を支える力が弱まって頻尿や尿漏れが起こりやすくなります。
女性はもともと男性と比べて尿道が短いのが特徴です。骨盤底筋や尿道を締める尿道括約筋が女性ホルモンの影響でゆるみやすいだけでなく、妊娠や出産で骨盤底筋がダメージを受けてゆるんでしまうこともあります。
骨盤臓器脱のリスクが上昇する
「骨盤臓器脱」とは、何らかの原因によって子宮や膀胱、直腸などの臓器が骨盤の中から膣に下がり、膣から体外へ脱出してしまう病気です。
進行すると、股の間に何かがはさまっているような状態になり、さらに進行すると脱出した膣が下着と擦れて出血したり歩行が困難になったりなど、QOLに大きな影響を及ぼします。
骨盤臓器脱は、骨盤内の臓器を支える骨盤底筋の筋力が低下すると、起こりやすい病気です。
特に骨盤底筋の筋力が低下し始める更年期世代からは、骨盤臓器脱のリスクが高まるとされていますが、慢性的な咳や便秘の人、重いものを持つ機会が多い人や肥満ぎみの人は更年期以前でも注意が必要です。
性交時の満足度が低下する
膣圧が低下するということは、膣の締まりが悪くなるということです。膣の締まりが悪いと性交時に感じる刺激が弱くなってしまい、以前よりも満足度が低下する原因となります。
パートナーにとっても、物足りなさを感じる原因になる可能性もあるでしょう。
GSMにかかりやすくなる
「GSM」とは、「閉経関連泌尿生殖器症候群」とも呼ばれる比較的新しい婦人科疾患の概念で、閉経によって起こる女性の膣や外陰部の萎縮に伴う皮膚や粘膜の乾燥や、その結果起こるさまざまな不快な症状の総称です。
女性ホルモンが閉経に伴って急激に減少することで引き起こされます。
膣が乾燥して萎縮し、かゆみやヒリヒリした痛み、性交痛や性交時の出血、頻尿や夜間頻尿、尿漏れなどが起こりやすくなるなどの症状が現れます。
萎縮性膣炎や膀胱炎も繰り返しやすくなるなど、細菌の繁殖による病気にもかかりやすくなるため、気になる症状があるときは早めに婦人科や泌尿器科を受診しましょう。
膣圧低下セルフチェック
膣圧が低下しているかどうかは自分ではわかりにくいものです。以下の症状がある場合は注意しましょう。
◻️ お風呂やプールから上がったときに膣から水が出てくることがある
◻️性交時に膣に空気が入ることがある
◻️膣からおならのような音(ちなら)が出ることがある
◻️性交時に密着感を得にくくなった
◻️性交時に膣を締める感覚がわからなくなった
◻️性交時にパートナーのコンドームが外れた、もしくは外れそうになった
◻️おしっこを途中で止められなくなった
なお、医療機関で行える膣圧測定器による検査ほど正確ではありませんが、具体的に膣圧が低下しているか知りたい場合は、以下のように自分の指を使って簡易的に測定することもできます。
- 中指と人差し指を第二関節まで膣内に入れる
- 指を45度くらいに開いて膣に力を入れる
指に力を入れない状態で閉じるようであれば、膣圧は平均的です。指に力を入れた状態でも閉じるようであれば膣圧は高いといえます。
しかし膣に力を入れたときに収縮するのは感じられても指は閉じない場合や、収縮しているかすらわからない場合は、膣圧が低下しているといえるでしょう。
膣圧は自宅での膣トレで改善できる可能性がある
膣圧は自宅での「膣トレ」で改善できる可能性があります。
膣トレとは、膣圧が低下する主な原因である骨盤底筋を鍛えるトレーニングのこと。医療機関でも指導が行われている「骨盤底筋体操」が一般的です。
膣の収縮や締め付けの改善だけでなく、ヒップアップ効果も期待できるため、日常生活に積極的に取り入れることをおすすめします。
骨盤底筋体操にはさまざまなやり方がありますが、今回は骨盤底筋が開放されやすい四つん這いで行うやり方を紹介します。
以下は、骨盤底筋体操のやり方です。
- 手を床について四つん這いの姿勢になる。このとき、骨盤底筋が開放されてお尻が開き気味になる。
- おへそを引き上げるように、尿道から膣、肛門の順番に締めていくような感じで徐々に力を入れ、一番力を入れたところでゆっくり5つ数える。
- 1日を通して、ここまでの動きをトータルで5〜10セットくらい行うのがおすすめ。
四つん這いの姿勢になると、お尻に力が入りにくくなるため、尿道と膣、肛門が締めやすくなります。
上記の体操以外にも、外出や散歩のときに大股で歩くと、骨盤底筋のストレッチや弾力を取り戻すサポートになります。
骨盤底筋の意識付けにはサポートショーツが便利
膣圧の改善には、自宅での膣トレ(骨盤底筋体操)がおすすめですが、そもそも骨盤底筋がどこにあるのかわからず、うまく尿道と膣、肛門が締まる感覚をつかめない場合もあります。
そのようなときは、骨盤底筋の意識付けをサポートする「ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」を活用するのがおすすめです。
日常使いできて普段から骨盤底筋の意識付けができるだけでなく、膣トレ中に着用すれば効率的にトレーニングが行えます。
はくだけで骨盤底筋の意識付けができる秘密は、骨盤底筋につながる骨盤まわりを左右から心地よく引き締める「骨盤まわりサポート」と、2重のハンモック状の設計になったクロッチ部分で骨盤底筋を優しくもち上げるようにサポートする「骨盤底筋サポート」。
「おなかサポート」と「ヒップサポート」も付いているので、気になるぽっこりおなかとたるんだお尻も、キュッとスッキリ見せてくれます。
「ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」のクロッチ部分は、市販の吸水パッドをつけても外からわかりにくい設計です。友人や家族と行く旅行での入浴などの不安もスッキリ解消できます。
正しい膣トレで膣圧を改善しよう!
膣圧とは、膣内にかかる圧力のことです。加齢や妊娠・出産、運動不足、日頃の姿勢の悪さ、肥満や便秘などが原因で起こる骨盤底筋のゆるみや膣粘膜の衰えによって低下します。
膣圧が低下してしまうと、お湯漏れが起こるだけでなく、排尿障害や骨盤臓器脱、GSMのリスクが上昇したり、性交時の満足度が低下したりなど女性のQOLに大きく影響するため、膣圧が低下したかもと感じたら、すぐに正しい方法で膣トレを行いましょう。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
監修者プロフィール:沢岻 美奈子さん
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医。女性ヘルスケア認定医。乳がん検診を含め、女性特有の検診をワンストップでできる神戸の婦人科クリニック「沢岻美奈子女性クリニック」院長。市検診や企業検診含め年間約3000件の検診を行っている。乳がんサバイバーも多い更年期世代の患者さんとのやりとりを通じて日常の診察で感じ考えることを、女性のヘルスケア専門医目線での医療情報をInstagramに毎週投稿し、podcastでも「女性と更年期の話」で発信している。
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