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- 骨盤底筋を鍛えるコツも!自宅でできる骨盤底筋体操
「尿もれ」や「ぽっこりお腹」にまで影響する骨盤底筋。ボディワークプロデューサーkyoさんが自宅でできる骨盤底筋体操についてご紹介。鍛える感覚やグッズもお伝えします。骨盤底筋の締め方がわからない方は必読です。
お話をお伺いしたのは……
- ボディワークプロデューサー・kyoさん
1983年、健康づくりの体育指導をスタート。2001年、骨盤を中心に全身を鍛えるプログラムをスタート。著書に「いつまでも美しくいたければ女は骨盤を立てなさい」(日本文芸社刊)など。
「骨盤底筋を締める」という感覚をつかむには?
骨盤底筋とは、恥骨から尾骨および坐骨の間に位置する筋肉で、尿道と膣、肛門をコントロールし、骨盤内にある膀胱や子宮、直腸などの臓器を下から支えている筋肉でもあります。
前回の「理想の姿勢は骨盤底筋を鍛えることから!ポイントは?」でお話しましたが、体の土台となる筋肉でもあるので、この筋肉が緩むと「尿もれ」や「ぽっこりお腹」などにも影響してきます。
とはいえ「骨盤底筋を締める」と言われても力の入れる場所がわからず、戸惑ってしまう方も多いのです。
骨盤底筋には尿道が前に膣が中央、肛門が後ろに並び手のひらくらいの面積に並んでいます。みなさんはお尻全体を締めることはできるのです。お尻は筋肉が大きく厚みもありますので、お尻と肛門を一緒に締めやすい。その反面、前側にある「尿道」と「膣」、この2つを締める感覚がなかなかつかめないのです。
ただ、おしっこを我慢するときって自然と前かがみのような姿勢になりそれは尿道を締めていることになりますし、逆に便が出そうってなったら、少し後傾するような姿勢をとるものです。だから、排泄するときには無意識にコントロールしているので、場所をわかっているのです。
コツは、尿道、膣、肛門 の順番でそれぞれを引き上げるように締める感覚を最初につかむことが大切です。はじめは難しいので、骨盤底筋を全部一緒に締める感じになってしまってもかまいません。いつでもどこでも意識さえすればできるので尿道、膣と前側から締めるコツをつかんでいけるといいですね。
骨盤底筋の締め方がわからない人は、股にハンカチをあてる方法も
昔のスポーツ界では男性の指導者多くて私も器械体操をやっていまして、いつも「ケツ締めろ!」なんて言われていました。でも今考えると、女性の場合、男性と同じようなお尻の穴の締め方ではだめ。尿道、膣、の前側から肛門の順に締めることが鉄則なのです。
ただ、尿道、膣、肛門の順に締めるのを意識するのも難しいため、私たちがクラスで体操をするときはハンカチを三角に折り、尿道や膣のあたりに当てて座り、尿道と膣の位置を意識することから始めます。
綿などの薄手のハンカチを用意します。そして底辺が15cm程度になるよう、写真のようにハンカチを三角形に折ります。そして三角の頂点を前にして、椅子の上に三角に折ったハンカチを置きます。ハンカチの三角形に合うように、尿生殖三角を当てます。ハンカチに強く当てようとすると“骨盤を立てる“という姿勢に近付き、尿道と膣の位置と締めるポイントを意識しやすくなります。
逆に、肛門側を強く押し当ててるような座り方を日常的にしていると骨盤底筋が衰えるため、老化を促進しますので気をつけましょう。
自宅で簡単に骨盤底筋を鍛えられるポーズをご紹介!
まず、尿道や膣を締める感覚がわからない人は、尿道と膣、前側に三角の小さく畳んだハンカチを当て座ってください。その上で比較的多くの指導者が言う「おへそを縦に引き上げるように」引き上げると締める感覚がわかりやすいはず。
次に四つん這いになって「膣」を引き上げるポーズを紹介します。膣は骨盤底筋の真ん中にあるから、引き締めることで前も後ろも引き上げられるような感覚がわかると思います。
骨盤底筋体操のやり方
- 四つん這いになります。お腹が内臓を支えるので、骨盤底筋が解放されます。お尻が開き気味になります。
- おへそを引き上げるように、尿道、膣、そして肛門と締めていくような感じで力を徐々に入れ、一番力を入れたところでゆっくり5つ数えます。お尻に力が入りにくくなるので、尿道、膣、肛門が締めやすくなります。
- 1日にトータルで5~10セットくらい行うのがおすすめです。
また、こうした体操以外にも、日常でできる骨盤底筋の弾力をとり戻す習慣としておすすめなのが外出や散歩するときに大股で歩くこと。骨盤底筋のストレッチにもなるので、ぜひ心掛けてみてくださいね。
手軽に骨盤底筋の意識付けを習慣にするグッズも!
そんな骨盤底筋を意識することをショーツでサポートしてくれるのが「健康サポート・骨盤底筋サポートショーツ」。私も実際にはいてみたところ、骨盤底筋の前側にちょうどいい感じに「圧」がきて、先ほどの股にハンカチをあてているような感じでいいですね。
弱めの圧ですが、あんまり強過ぎてもずっと履き続けるものだから違和感があると思うし、骨盤底筋を意識するために計算されて作られている感じがしました。骨盤まわりが安定する感覚もありましたよ。
私は普段、体を締めつける下着は極力はかないようにしているんです。というのは、血流を妨げたくないから。硬いガードルなどは、リンパや血管が集中する鼠径部(そけいぶ)を圧迫し、長時間はいていると痛くなったりすることもありますよね。
でも、このショーツは足口部分がくい込まない作りになっていて、おなかも圧迫しないV字の形状になっている。これはすごく考えられているな、と思いましたね。
また、私の場合トレーナーでぴたっとしたスパッツなどをはくことが多いので、ズボンにひびきにくいというのもうれしいポイントでした。
骨盤・骨盤底筋を整えることで、いつまでも若々しく!
骨盤は上半身と下半身を繋ぐところ、体幹の筋肉がつながっているので、骨盤周りを鍛えることって体幹のすべてを鍛えると言っても過言ではないのです。しかも骨盤底筋は「締める」「緩める」の運動で、柔軟性と筋力の両方を鍛えることができるから、とても理にかなっています。
骨を中心に骨格は土台だから、全体のバランスが崩れたまま筋トレなどで筋肉をつけても体型の改善にはつながらないのです。逆に骨盤・骨盤底筋が整えられていれば、年をとってからも登山やウォーキングもお出かけも運動も自由にできるので楽しく過ごせます。「人生100年時代」と言われている今だからこそ、たくさんの人に骨盤底筋を、骨盤周りを整えることで、若々しく快適に毎日を過ごしていただきたいですね。
取材・文=濱田麻美、構成=流石紋加(ハルメク健康と暮らし編集部) 撮影=為広麻里
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