更年期女性の「めまい」を自分で治す、改善する!#2
自律神経を整え「めまい」を遠ざける4つの運動習慣
自律神経を整え「めまい」を遠ざける4つの運動習慣
公開日:2023年09月25日
教えてくれた人:石井正則(いしい・まさのり)さん

JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。1984年、東京慈恵会医科大学院卒業と同時に米国ヒューストン・ベイラー医科大学留学。東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科准教授などを経て、現職。『ストレスマネジメントでめまい・耳鳴り・難聴を自分で治す本』(二見書房刊)など著書多数。
「良性発作性頭位めまい症」は頭を動かす体操が効果的

運動不足やストレス、更年期などにより、50代以降の女性は特にめまいを起こしやすいと話すJCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科の石井正則さん。特に多いのが「良性発作性頭位めまい症」と「メニエール病」だと言います。
「良性発作性頭位めまい症も、メニエール病も、症状を改善するには、生活の見直しとストレス対策が何より重要です」と石井さんは強調します。
めまいが起こると動くのが怖くなりますが、じっとしているのは逆効果。石井さんが一番にすすめるのが、体を動かすことです。
「良性発作性頭位めまい症」の場合は、頭を動かす体操が効果的。頭をあえて動かすことで、三半規管に入り込んだ耳石が転がり、細かくなって溶けていきます。「めまいが誘発されますが、やっているうちに軽くなります。勇気を持って始めてください」と石井さん。
これから紹介する「反復運動」と「寝返り体操」にトライしましょう。
自律神経を整える運動習慣はストレス緩和に!
ウォーキングなどの有酸素運動やストレッチ、腹式呼吸も、ぜひ習慣にしたいもの。「ストレスで興奮した交感神経を緩め、自律神経を整える働きがあります。メニエール病の方はもちろん、良性発作性頭位めまい症の方にとってもストレスは誘発要因になりますから、毎日続けてほしいですね」と石井さん。
良性発作性頭位めまい症に効果的な方法、メニエール病に効く方法、そして両方によい方法を紹介します。
動いてめまい改善1:〇〇で心地よい汗をかく!

【良性発作性頭位めまい症・メニエール病、ともに効果的】
ストレスで乱れた自律神経を整えるには、有酸素運動が効果的。運動中は交感神経が興奮しますが、運動後は一転、副交感神経が優位になり、交感神経の働きが低下に転じます。
「おすすめはインターバルウォーキング。3~5分ずつ、速歩きとゆっくり歩きを繰り返します。毎日20~40分続けましょう。何回かに分けて歩いてもいいですよ」(石井さん)
動いてめまい改善2:「反復運動」で発作を再現

【良性発作性頭位めまい症に効果的】
めまいが起きたときの動作を再現します。起き上がったときにめまいがしたなら、もう一度寝て起きるという動作を1日5回反復。繰り返すうちに症状が改善していきます。
動いてめまい改善3:寝たまま耳石を動かす体操

【良性発作性頭位めまい症に効果的】
あおむけ→体ごと頭を右へ→あおむけ→体ごと頭を左へ→あおむけに戻る「寝返り体操」。各動作を10秒ずつ3セット、朝晩行います。「寝返り体操と上で紹介した反復運動を2~3週間続けると、大半の方は症状が改善してきます」(石井さん)
動いてめまい改善4:〇〇で自律神経を整える
【良性発作性頭位めまい症・メニエール病、ともに効果的】
ヨガのインストラクターでもある石井さん。ヨガの動きを取り入れた、自宅でも簡単にできる体操を教えてもらいました。
「ゆったりと呼吸しながら、体をねじる動作を行うと自律神経が元気になり、バランスも整います」。いすに座ってできる、ねじり運動を紹介します。運動後はすぐには動かず、リラックスしましょう。
座りっぱなし時におすすめのストレッチ
1.下腹に力を入れて座る

【ポイント】
●肩の力を抜く
●おへそを内側へ引き込む
●両手を膝の上に
2.上体を右にねじる

【ポイント】
●息を吐きながらねじる
●いすの縁をつかむ
※脚はしっかり床を踏む
3.左腕を伸ばし、上体を右に倒す

【ポイント】
●息を吐きながら
●腰が浮かないように
4.そのまま上体を後ろに倒す。反対側も同様に行う

【ポイント】
●息を吐きながら
●このまま20秒キープ(難しい場合は10秒を2回)
今回紹介した4つの動きを、生活習慣にぜひ取り入れてみてください。次回は日常生活の中でこまめに行いたい、めまい改善の方法について詳しく伺います。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
取材・文=佐田節子 イラストレーション=チチチ 構成=大矢詠美(ハルメク編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年10月号を再編集し、掲載しています。




