リンパ&血流ケアでたるみとシワを撃退!#1

最強の美容液!リンパと血流で美肌の土台をつくる

公開日:2023.09.22

更新日:2023.10.13

年齢を重ねるごとに気になる、顔や首のたるみ&シワの悩み…。実は、その解決法にはリンパと血流がカギを握っていました。そこで、リンパと血流をケアしてたるみ&シワを撃退する方法を、さまざまな専門家に教わりました。全12回でお届けします。

教えてくれたのは、根来秀行(ねごろ・ひでゆき)さん

医師・医学博士。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授。専門は睡眠医学など多岐にわたり、最先端の臨床、研究、医学教育で活躍中。近著は『老化は予防できる、治療できる - テロメアをムダ使いしない生き方 - 』(ワニ・プラス)。

リンパと血流は健やかで美しい体の基本です

リンパと血流は健やかで美しい体の基本です

たるみやシワのない肌には高価な化粧品や時間をかけたスキンケアが必要? いえ、そんなことはありません。「美しい肌は健やかなリンパと血流があってこそ」と医師の根来秀行さんは話します。

「若々しい体をつくるには、60兆個ある細胞のすみずみまで毛細血管で酸素と栄養を届け、不要なものを毛細血管とリンパ管で回収することが大切。肌の土台となる真皮が整い、たるみやシワの原因となる老廃物も流します」(根来さん)

リンパや血流のめぐりがよいと、体に侵入したウイルスを撃退するための免疫力も上がり、頭痛や肩こりもやわらぎます。

全身に張りめぐらされたリンパと血流は最強の美容液

全身に張りめぐらされたリンパと血流は最強の美容液

「リンパ」は老廃物を排出して肌の代謝を促します

そもそもリンパとは、毛細血管から漏れ出た液体で、全身を回って老廃物を運び、鎖骨下の静脈に合流します。成人の場合、1日に約1L流れます。血流と違い、リンパには心臓のようなポンプ機能がなく、横隔膜の下にある「乳び槽」など、リンパが集まる部位を刺激することが大切。リンパは老廃物を流します。

「血流」は肌の細胞に酸素と栄養を運んでいます

心臓により押し出され、大動脈、細動脈、毛細血管へと流れて体の各部位に酸素と栄養を届けます。リンパとともに体内の不要なものを運ぶ役割も。

自律神経と筋肉の衰えでリンパも血流も滞りがちに

自律神経と筋肉の衰えでリンパも血流も滞りがちに

大切なリンパと血流ですが、年齢とともに滞りやすくなると根来さんは指摘します。「筋肉を使わないとリンパのめぐりが悪くなるため、筋肉量が低下する50代以降は要注意。血流を司る自律神経も加齢とともにバランスが崩れやすくなります」(根来さん)

全身のめぐりをよくしてたるみ・シワを内側から改善!

加齢により滞りやすくなるリンパと血流。しかし根来さんは諦める必要はないと言います。

「ポイントは自律神経を整えて、横隔膜の下にある『乳び槽』などリンパの流れを促す箇所を刺激すること。酸素と栄養をしっかりと肌に届ける血流と、老廃物を流して全身の代謝を促すリンパは、高価な化粧品にも勝る体の内側の美容液。何歳からでもめぐりはよくなりますよ」(根来さん)

そこで次回は、リンパと血流のめぐりをよくする2つの呼吸法を紹介します。

※この記事は雑誌「ハルメク」2022年11月号を再編集、掲載しています。

取材・文=児玉志穂、大矢詠美(ともに編集部)、イラストレーション=藤田ヒロコ


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