医師考案!顔のたるみ解消・宝田式表情筋エクササイズ
2024.07.092023年10月25日
宝田恭子さん語る「内面からたるませない覚悟」前編
66歳歯科医師が教える、心も体もたるませない秘訣
66歳にして透明感やハリのある肌と、スッと伸びた姿勢を維持する歯科医師・宝田恭子さん。宝田さんの顔と体をたるませない習慣とともに、今すぐ始められる表情筋を中心にした独自の“たるみケア”を詳しくご紹介します。
教えてくれた人:宝田恭子(たからだ・きょうこ)さん
歯科医師。東京歯科大学卒業。同大学勤務を経て、宝田歯科の3代目院長に。日本アンチエイジング歯科学会監事。著書に『「顔面地滑り」をくい止める! 宝田式 速効5分 顔筋リフトアップ』(PHP研究所刊)などがある。
たるませない日課と小まめな「ながら筋トレ」
朝は布団の中で行うストレッチに始まり、ラジオ体操、顔や鎖骨まわりのマッサージなど、約1時間かけたルーティンを20年以上も続けているという医師の宝田恭子さん。
日中も小まめな“ながら筋トレ”で体をメンテナンスします。「年齢を重ねたら、1日に何回体へ意識を向けられるかが勝負です」と話す宝田さんが、特に重視しているのは“姿勢”です。
「65歳を超えると、体を支える筋力や骨密度が低下し前傾姿勢になりがちです。すると顔の皮膚が下に引っ張られ、“地滑り”を起こすように顔全体がたるんでしまう。私は職業柄、体を前傾させて治療にあたるので、胸を開く深呼吸をしてしょっちゅう姿勢をリセットしています」
宝田さんの意識している正しい姿勢とは?
宝田さんが意識している「正しい姿勢」とはどんなものか、詳しく伺いました。
「立ち姿勢なら、あごを少し引いて下腹に力を入れ、お尻をキュッと締め、尿道が地面に対して垂直になる意識で立つこと。座り姿勢のときは、加えてかかとをひざよりも後ろに引くように意識すると、自然と骨盤が立ち上がり、姿勢が整います。重い頭が無理なく支えられる“ベストポジション”に収まり、食べ物をしっかり噛めて、深い呼吸もでき、顔や体のたるみも防げる、言うことなしの姿勢です」
義母のリハビリのためにトレーニングを考案
宝田さんは、歯科医師として患者さんと接する傍ら、表情筋やそこへつながる広範囲の筋肉に着目し、機能を磨きながら美しさを目指す提案を続けています。そのきっかけは、20年前、突然顔面神経麻痺に襲われた義母との関わりにありました。
「おしゃれで社交的だった」という義母が、化粧もせず家に引きこもりがちになった姿を見て、宝田さんは筋肉や骨、血管、神経のことを猛勉強。リハビリのための表情筋トレーニングを考案し、毎日付き添って指導したそうです。義母の麻痺の症状が改善していくうち、ある変化に気付いたと言います。
「義母のきょうだいたちに、『肌ツヤが前よりいい』『顔まわりがスッキリした』と褒められるようになりました。義母も100回が目標の表情筋トレーニングを『300回するわ』とやる気を出し、みるみる元気になっていって。外見上の美しさも、“機能を磨いていく過程で生まれる”と気付かされた出来事でした。義母のがんばりのおかげですね」
宝田さん流!顔と体を“たるませない”特効ながら筋トレ
宝田さんが取り組んでいる顔と体をたるませない習慣をご紹介します。
作業の合間に、深呼吸で姿勢をリセット
少し上を見上げた姿勢で、鼻から大きく息を吸います。肋骨を広げ、横隔膜を押し下げる意識で吸い切ったら、5秒呼吸を止め、口からゆっくり息を吐く。これを5分ほど繰り返します。
テレビを見ながら、もも上げで体幹を磨く
いすに座り、かかとをひざよりも後ろに引いて姿勢を正します。ひざ下を持ち上げ、できる限りひざを伸ばして10秒キープし、元へ戻す。これを両脚で計5分ほど行います。
表情筋エクササイズで顔たるみ撃退!
鼻から息を大きく吸い、頬の筋肉を大きく使いながら、「ひ〜、ふ〜、み~~~」と発音します。「み~」で息を吐き切ったら、鼻から息を吸ってもう一度。これを3セット繰り返します。
後編では、気持ちの切り替え方や宝田さん独自の「魔法の言葉」についてお伝えします。
取材・文=新井理紗(編集部)、撮影=中西裕人、 ヘアメイク=AKANE
※この記事は雑誌「ハルメク」2022年11月号を再編集しています。
※ケガや病気などで体を痛めている場合は、無理して動かさず医師の指示に従ってください。
■もっと知りたい■