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+10歳も?老け見えの原因・頬のたるみを徹底対策!
頬のたるみの原因は?7つのセルフケアで改善・予防!
とみ皮膚科クリニック
川村郁美
公開日:2023.02.27
更新日:2024.07.11
頬のたるみは、肌悩みの中でも見た目年齢を大きく引き上げてしまう原因となるものです。悪化してしまう前に、生活習慣の改善やスキンケア、表情筋トレーニング、リンパマッサージなどでケアしましょう。たるみ予防・改善のポイントも解説します。
監修者プロフィール:川村郁美さん
専業主婦から一念発起、アトピーに悩む長男をきっかけに、医師になることを志す。子育てと両立しながら医学部生・研修医時代を乗り越え、念願の皮膚科医に。現在は、病気から美容まで皮膚のお悩みにお応えでき、地元の皆様に愛され頼られるクリニックを目指して、静岡県富士市にてとみ皮膚科クリニックを運営。保険皮膚科と美容皮膚科の両方を大事にしながら、患者と日々向き合っている。
頬のたるみとは?
頬のたるみとは、肌のハリや弾力が失われたり、筋肉量が低下することで皮膚の重みに耐えきれなくなり、頬が下方に垂れてしまった状態です。
頬は顔の中でも広い範囲を占めているため、頬にたるみが起こると顔の印象が大きく変わります。たるみが起こると、その人が本来持った美しさを損ねる原因になることもあるため、ひどくなる前にセルフケアや生活習慣の改善など、原因に合った対策を行うといいでしょう。
頬のたるみを引き起こす原因
ここからは、頬のたるみを引き起こす原因をご紹介します。
肌のハリや弾力の低下(コラーゲン・エラスチンの減少)
人の皮膚は、表面側から順番に表皮・真皮・皮下組織という層になっています。肌のハリや弾力に関わるのが真皮で、真皮内のコラーゲンやエラスチンによって肌のハリや弾力が保たれています。
しかし、コラーゲンやエラスチンは、加齢などの原因によって減少してしまいます。
さらに、紫外線によるダメージも、コラーゲンやエラスチンを変性させる原因です。紫外線は、肌の三大老化と呼ばれるたるみ・シミ・シワのすべてを引き起こす原因であるため、注意しましょう。
このようなダメージやコラーゲン・エラスチン量の減少の影響によって、ハリや弾力が低下し、皮膚や脂肪の重みに耐えきれなくなると、たるみが起こります。
表情筋の衰え
表情筋の衰えも、頬のたるみの原因です。顔の筋肉である表情筋も、加齢によって減少していきます。また、筋肉は使わないと弱くなっていきます。
日本人は表情筋を3割ほどしか使えていないといわれており、意識して動かさないと表情筋が衰えてしまうことに。
表情筋は40種類ほどあるといわれていますが、中でも頬のたるみに大きく影響しているのが「頬筋(きょうきん)」と呼ばれる口角の脇にある筋肉や、「大頬骨筋(だいきょうこつきん)」と呼ばれるこめかみから唇につながっている筋肉です。
これらの筋肉の衰えは頬のたるみにつながるだけでなく、表情が乏しく見えたり、不機嫌に見えてしまったりすることもあります。
また、加齢によって骨密度が低下し、顔の骨の萎縮が起こることも頬のたるみに影響しています。
脂肪の増加・むくみ
脂肪の増加やむくみも、頬のたるみの原因です。たるみは脂肪が多い部分から起こるといわれています。急激に太ると皮下脂肪が増えますが、その重みがたるみを引き起こすのです。
また、顔に老廃物がたまると血流やリンパの流れが悪くなり、むくみが起こります。むくみが起こると真皮層の組織の機能を低下させてしまうため、たるみにつながります。
悪い姿勢
悪い姿勢も、たるみの原因になります。現代ではスマホやパソコンを見ることが増え、気づかないうちに前屈みの姿勢がくせになってしまっている人も少なくないようです。
前屈みの姿勢は顔を下に向けることになるため、重力によって皮膚が引っ張られて、頬のたるみが生じやすくなります。
さらに、前屈みの姿勢で猫背になると首や肩まわりの筋肉が緊張してしまい、表情筋や顔の皮膚が下に引っ張られやすくなります。
食生活の乱れ
「糖化」とは、食事で摂取した余分な糖がタンパク質と結びつき、細胞などを劣化させてしまう現象のことです。
糖化は、コラーゲンの質を低下させて肌を老化させてしまいます。炭水化物や甘いものは、糖化につながりやすい食べ物です。
睡眠不足
睡眠不足も、頬のたるみに影響します。
深い睡眠中は、脳から「成長ホルモン」が分泌されます。成長ホルモンは子どもだけでなく大人にとっても大切なもので、コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促す、肌のターンオーバー促進、傷ついた細胞の修復(昼間のダメージからの回復)など、美肌のためには欠かせません。
睡眠不足になると成長ホルモンの分泌量が減少してしまうため、肌にさまざまな悪影響が出てしまいます。
頬のたるみのチェック方法
頬がたるんでいると、口を閉じたときに口角が下がって見えます。また、皮膚が重力に負けることで顔全体に立体感がなく、のっぺりとして見えることも。
正面から見てもわかりにくいことがあるため、三面鏡などを使って横や斜めなど、さまざまな角度から顔の立体感を確かめ、頬のたるみをチェックするといいでしょう。
「髪をアップにして結ぶと若く見える」という場合、普段はたるんでいる皮膚が、髪を結ぶことで引き上げられて表情が若返って見える可能性があります。
頬のたるみを改善・予防するポイント
ここからは、頬のたるみを改善・予防するポイントをご紹介します。
姿勢を良くする
顔の中でも、下半分は重力の影響で皮膚が下がりやすい部分です。猫背などの悪い姿勢は顔が下向きになり、頬のたるみを悪化させてしまう原因に。
スマホやタブレットなどを見過ぎると姿勢が悪くなり、口角が下がる原因になるため、姿勢をよくして見るようにするといいでしょう。
肌の乾燥・老化を防ぐ
肌が乾燥したり老化が起こると、頬のたるみを悪化させてしまいます。
乾燥や老化の防止のためには、まずは紫外線対策を徹底的に行うことが大切です。紫外線は室内にも降り注ぐため、季節や天気、外出するしないに関わらず、毎日日焼け止めを塗って肌を保護しましょう。
また、肌の水分が少なくなるとコラーゲンやエラスチンが減少や変性を起こしてしまいます。日頃からしっかり保湿を行うといいでしょう。
表情筋を鍛える
顔の筋肉が衰えると、頬のたるみの原因になります。表情のくせも影響するため、意識的に表情筋を鍛えるといいでしょう。
食べ物を噛むための咀嚼筋も頬のたるみに影響するため、よく噛んで食事することも大切です。
脂肪のつき過ぎを防ぐ
脂肪がつき過ぎると、顔にも脂肪がつくことで頬のたるみの原因となります。急激な体重増加などには注意が必要です。
頬のたるみの7つのセルフケア方法
ここからは、頬のたるみのセルフケア方法をご紹介します。
上記のようなポイントに注意しつつ、スキンケアや表情筋エクササイズで頬のたるみをケアしましょう。
肌のハリをアップさせるスキンケア
加齢によってコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌の保水力が低下して、ハリが衰えてしまいます。肌のハリを高めるためにも、毎日のスキンケアにハリアップ効果が期待できる成分が配合された化粧品を使うのがおすすめです。
肌のハリをアップさせる効果が期待できる成分としては、以下のようなものがあります。
- コラーゲン
- ナイアシンアミド
- ビタミンC誘導体
- レチノール
- ペプチド
- ジメチルエタノール(DMAE)
- 成長因子(グロスファクター)
- エクソソーム など
メイクによるカバー
頬のたるみが目立つようになると、それに合わせてほうれい線がくっきりしてきます。
以下の3ステップでほうれい線を目立たなくすることで、気になるたるみをカバーできますよ。
- 下地を塗る
- ほうれい線にリキッドファンデーションを薄く乗せて、指先でなじませていく
- ハイライトをほうれい線に乗せて、ぼかすようにブラシで軽く広げて肌になじませる
ハイライトの光で頬のたるみによるほうれい線の影を飛ばし、カバーします。
ハイライトは乗せ過ぎると悪目立ちしてしまうため、ほんの少量のみでOK。ハイライトの色味は、自分の肌の色よりも少し明るめのカラーのものを選ぶといいでしょう。
割り箸エクササイズ
表情筋を鍛えるために、割り箸を口にくわえておこなう割り箸エクササイズもおすすめです。簡単にできるので、気軽に取り入れられます。テレビなどを見ながらの「ながらトレーニング」もOKです。
ただし、危ないので割り箸をくわえたまま動き回らないように注意しましょう。
- いすに座り背筋を伸ばして姿勢を良くする
- 割り箸を真横にした状態で口にくわえる
- 割り箸をくわえたまま「イー」と6秒間声を出す
- 割り箸をくわえたまま「ウー」と6秒間声を出す
- ここまでを3回繰り返す
しっかり頬の筋肉を使っていることを意識しながら行うのがポイントです。
二パ二パ体操
ニパニパ体操は、頬や顔のたるみに関係のある大頬骨筋を鍛えられる体操です。
頬に人差し指をおいて、笑ったときに動くのが大頬骨筋です。ニパニパ体操をするときは、この大頬骨筋を意識しながら行いましょう。
- 口を閉じて少しだけ口角を上げる
- 目と口に力を入れ、口角を思いっきり上げて頬を目尻に近づけるイメージで「ニッ」と笑う。そのまま5秒キープ
- 口は閉じたまま、パッと力をゆるめる
- ここまでの動作を10回繰り返す
ウートレーニング
日頃から頬や口元を動かしていないと、筋肉が衰えてしまう可能性があります。
頬や口元の筋肉が衰えると、顔の脂肪の重みをしっかりと支えることができなくなり、頬の組織が全体的に垂れてしまうことに。すると、いわゆる「ブルドッグ顔」のようなたるみができてしまうのです。
ウートレーニングは、頬の筋肉と口元の筋肉である口輪筋を鍛えられる表情筋トレーニングです。マスクをしながらでもできるので、長く続くマスク生活での頬のたるみが気になる人は積極的に取り入れてみましょう。
- 体を起こし、骨盤をしっかり立てて姿勢よく、いすに座る。頭、顔、体で1本の軸を作るようなイメージ
- 口をすぼめて「うー」の形にする。このとき、可能な限り口を前に突き出すのがポイント
- そのままの状態で口を右側に動かして止め、5秒キープ
- 今度は左側に動かして止め、5秒キープ
- スピードアップしながら繰り返し、左右に10回動かす
- これらの動きを、「口元の筋肉を使ったな」と感じるまで行う
下げて上げるマッサージ
下げて上げるマッサージは、頬を含めた顔の下半分のたるみに効果的です。ほうれい線、マリオネットライン、二重あごに悩む人におすすめです。
- マッサージ用クリームを手のひらに広げ、顔全体になじませる
- たるみ解消のツボ(頰骨の一番下から指1本分内側の部分)に両手の人指し指を置き、ぐーっと押しながら10回まわす
- ほうれい線が始まる位置(小鼻横のやや上部分)に人指し指を置き、ぐーっと押しながら10回まわす
- 右の手のひらを額の左側に密着させて左手を重ねる
- 口は力を抜いて軽く開けた状態にし、眼球を押さないようにしながら、手を密着させたまま顎に向かってぎゅーっと下げる
- 顎の下まで下げたら左手を外す
- 右手の指で耳たぶの後ろから鎖骨まで、リンパの流れに沿って優しく撫でる
- ここまでを左右3セット繰り返し行う
朝3分でできるリンパケア
寝ているとき、多くの人は歯を食いしばっているため顎まわりの筋肉が凝り固まっています。これらの筋肉を揺らして動かし、顎とくっついている頬の筋肉を緩めたり、顔まわり全体の筋肉をやわらかくすることが大切です。
- 布団に仰向けになったまま首の下に両手を添える
- そのままの状態で頭を左右にゆらゆら揺らす
- 鎖骨に軽く手を当て、8の字を描くようにひじを交互に動かす
- 小鼻の脇・頬の真ん中・外側の3か所を指で押す
- 指の力を抜き、軽めにくるくると回してゆるめる
- 親指を使い、顎先からエラに向かって下顎の骨に沿った4か所を押す
- 頬から耳下腺に向かって、優しいタッチで一方向に撫でる
- 首筋を上から下に向かって、両手を交互に動かして優しいタッチで一方向に撫でる
頬のたるみに効果的な美容医療の施術
頬のたるみに効果的な美容医療の施術としては、ハイフ(HIFU/高密度焦点式超音波治療法)、ヒアルロン酸注射、糸リフト(スレッドリフト)、 フェイスリフトなどがあります。
頬のたるみが進行し、セルフケアでの改善は難しい場合はクリニックで美容医療の施術を受けるというのも一つの選択肢です。
毎日のケアで頬のたるみ対策!
頬のたるみは、肌のハリや弾力の低下、表情筋の衰え、むくみや脂肪の増加などさまざまな原因によって引き起こされます。また、紫外線ダメージも頬のたるみに影響します。
毎日のスキンケアと合わせて表情筋のエクササイズなどを行い、気になる頬のたるみをケアしましょう。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
間々田佳子さんの表情筋トレーニング動画をチェック
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