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素朴な疑問「春眠暁を覚えず」春眠いのはなぜ?
こんにちは! 好奇心も食欲も旺盛な50代主婦、ハルメク子です。
春になってぽかぽか暖かい日が増えると、つい日中ウトウトしがち。特にお昼ごはんを食べた後の時間は眠くなって困ってしまいます。
「春眠暁(しゅんみんあかつき)を覚えず」とはいうけれど、春ってどうしてこんなに眠いの? この眠気、何とかならないかしら……。ということで、眠気の原因を調べてみました。
眠気の原因1 自律神経の乱れ
自律神経とは何かというと、生命活動の維持に関わる内臓などの働きをつかさどる神経のこと。自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。
「交感神経」が優位な場合、血管が収縮して血圧が上昇し、心身が活動的な状態になります。「副交感神経」が優位な場合は、血管が緩んで血圧が低下し、心身もリラックスした穏やかな状態になります。この「交感神経」と「副交感神経」が必要に応じて切り替わり、体内のバランスが保たれています。
ところが、冬から春へ季節が移り変わるこの時期は、朝夕の気温差が激しかったり、気圧の変化が激しかったりして、知らず知らずのうちに心にも体にも疲れがたまってしまうそう。そのせいで自律神経のバランスが乱れて、体が環境に適応しにくくなるのですって。
また、春は自律神経が乱れやすい季節なので、朝にリラックスモードの副交感神経から、アクティブモードの交感神経が優位な状態に切り替わりにくいことが、春の眠さと関係しています。
眠気の原因2 睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌
さらに調べていたら、春の眠気には、睡眠ホルモン「メラトニン」も関係していることがわかりました。
メラトニンは眠りをつかさどるホルモンで、このホルモンの分泌が睡眠の質に関係しています。
人間には「体内時計」という体のリズムがあり、脳の視床下部の視交叉上核からの指令で光刺激とメラトニンが連動して睡眠の体内リズムをコントロールしています。
光の刺激を受けメラトニンを止めて、目を覚ましたり、暗くなることでメラトニンの分泌を始め、眠くなるというシステムは、脳が伝達して起こっているのです。
冬から春にかけて日の出の時間が早くなっていきますが、体の体内時計はまだ冬のままで、睡眠ホルモンのメラトニンが分泌されている状態で、朝日を浴びて目を覚ましてしまうことから、眠気がなかなかとれない状態で一日がスタートしてしまうのが、春の眠さの原因です。
春の眠気の対処法は?
1.質のよい睡眠をとること
メラトニンの分泌が多いほど、質のよい睡眠になります。寝る前にスマートフォンやパソコンを見て、ブルーライトを浴びると、メラトニンの分泌が止まってしまいます。寝る2時間ほど前にはブルーライトを浴びないようにしましょう。
2.朝、メラトニンの分泌を止めること
朝起きて、しっかりと朝日を浴びることでメラトニンの分泌が止まり、目が覚めます。
3.朝、交感神経を優位にすること
朝に温めの温度で入浴したり、シャワーを浴びることで、体の深部(脳)の温度が上昇し、それによって交感神経が刺激され、すっきり目を覚ますことができます。
4.朝、適度な運動をして交感神経を優位にし、セロトニンを出す
朝、ウォーキング、ジョギング、ヨガ、ストレッチなどをして軽く体を動かすことで、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」というホルモンが分泌され、爽快な気分になり、眠気が覚めます。
なるほど~。春の眠気には体のリズムが関係していたのですね~。よく寝られる工夫と、朝しっかりと起きられる工夫をしなくっちゃ。
【監修】
大河内 昌弘(おおこうち まさひろ)
医療法人大河内会おおこうち内科クリニック理事⻑兼院⻑。
日本糖尿病学会認定糖尿病専門医。困ったときもあそこなら何とかしてくれると思える、医療業界のAmazonを目指し、日々、大感動を与える医療と究極のホスピタリティを追求している。
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参照:ウェザーニュース
イラスト:飛田冬子
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