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更新日:2024年03月03日 公開日:2020年02月10日
物が多すぎて片付けられない人へ
こないだ片付けたと思ったのに、また散らかっている……。その原因は、“物の循環”だと生活研究家の阿部絢子さんは言います。不要な物を「捨てる・使い切る」仕組みとは? 衣・食・雑の「循環の仕組み」の作り方を教えてもらいました。
あべ・あやこ 生活研究家・消費生活アドバイザー。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
いくら片付けても気付いたら元通りに……こうした経験、誰でも一度はあるのでは?
「その原因は、“物の循環”が悪いこと。人が食べることと排泄を繰り返しながら生きていくように、家も物を入れたら出すことが必要です。だから我が家では、物が循環するよう、日々の家事の流れに『捨てる・使い切る』仕組みをつくっています」と生活研究家の阿部絢子さんは話します。
「私は今73歳(※)。毎日元気に過ごしていますが、60代の頃よりは何をやるにも時間がかかるようになったし、瞬発力がなくなって、慣れた台所仕事もスピーディーにできなくなってきました。でも、70代になった今も快適な暮らしができているのは、物の循環を維持してきたからだと思います」※「ハルメク」2019年5月号掲載当時
阿部さんがとりわけ大切にしているのが、「衣(洋服)・食(食べ物)・雑(紙類・雑多な物)」の循環です。動作が面倒にならず、いい循環を無理なく維持するには3つのコツがあると阿部さんは指摘します。
「1つ目は、物の定量を決めること。2つ目は、物の指定席を決めること。3つ目は、物が出し入れしやすいしまい方で収納すること。これらを維持できれば、部屋が物であふれることや散らかることはなくなるはずです」
この3つのコツを意識した、阿部さん流の片付け方法をご紹介します。
クローゼット前にダンボール箱を常備し、サイズが合わない、劣化した服を見つけたら箱の中へ。箱が満杯になったら封をして、衣類などを受け付けている寄付先へ送り出します。
乾物や保存食品などの入れ物は「食べ切れる量」しか入らない大きさに。「ここから絶対にはみ出さない」という強い意志を持って管理。
郵便物は毎日、新聞は3週間、名刺は10年と、紙類は種類ごとに処分時を管理。捨て時さえ決めておけば、滞らずに循環できます。
物が循環する感覚を最もつかみやすいのが台所。「食べ切れる量」をベースに、以下の5つのポイントで食材が巡る通り道を整えます。
台所で絶えず出入りする食材を、阿部さんは「食べ切る」ことを軸に循環させています。
「大切なのは、必要量以上に買い込まないこと。買い過ぎるから管理し切れなくなり、やがては賞味期限切れで廃棄することになってしまいます」
冷蔵庫がいっぱいのときは新たな食材や総菜は買わず、家にある物を食べて循環させ、なくなってから必要な分だけ食材を買います。こうして食の好循環を保つことで、台所は散らからないのです。
その他にも食の循環を促すために阿部さんは、鍋を使い切れる数に絞る、水切りかごではなくマットを敷くなどの工夫をしているそうです。
「片付けの目的は、時間と空間と物を生かす仕組みをつくっていくこと、それが私の持論です。毎日忙しいと片付けを先送りにしている人も、少し立ち止まって、自分の暮らしを見直してみてください」と阿部さん。
「物の置き方やしまい方には、その人の思考や感性が表れます。だからよく身の回りを観察し、不便さや違和感がないかを探します。これで得た気付きによって暮らしをアップデートすることで、押入れや戸棚の中がいつの間にか物であふれることも防げます」
物の循環を維持するためには、家の中のどこに何があるか、しっかり把握している必要があります。押入れ収納のコツは空間の使い方です。
阿部さんは「気付きの感度を高めるためにも、押し入れの扉は常に半分開けておきましょう。奥に何が入っているか観察することは、今の暮らしと向き合うことと同義です」とアドバイスします。
「そして、簡潔で合理的な暮らしを続けていくためには、『捨てる力』を身につけることが大切です」と阿部さんは言います。捨てる力とは、今の自分に不要な物が何かを判断し、それを手放す決断をする力のこと。
「私には無理……なんて心配はご無用。捨てる力は、練習すれば誰でも身につき、高めていくことができますよ」
普段は使わないのに「もったいない」と物をため込みがちな人は、以下の5つを習慣にしてみましょう。
これらの行動が無意識にできるようになれば「捨てる力」が身についた証拠。今の自分に必要な物を無理なく厳選でき、探し物に費やす時間もなくなり、暮らしが快適になっているはずです。
取材・文=大門恵子(ハルメク編集部)、撮影=有賀傑
※この記事は「ハルメク」2019年5月号に掲載された内容を再編集しています。
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