古堅純子の片付けの新常識・2

押入れ収納のコツは空間の使い方!寄せる&動く収納へ

公開日:2020/12/07

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幸せ住空間セラピスト・家事効率化支援アドバイザー の古堅(ふるかた)純子さんが、これまでの常識を覆す「寄せる」片付けの方法をご紹介します。今回のテーマは、リビングが散らからない「押入れ収納の使い方」です。

古堅純子の片付けの新常識!押入れ収納のコツ
古堅純子の片付けの新常識!押入れ収納のコツ

家の片付けはリビングから!押入れへ「寄せる」方法 

家の片付けはリビングから!押入れへ「寄せる」方法 

「片付けで大切なのは、モノを生かし、使える空間をつくること」だという古堅さん。中でも最優先で片付けたい部屋がリビングです。

「リビングは、家族が集まるパブリックスペース。リビングをキレイに保つことで、家族みんなが気持ちよく過ごすことができます」

しかし現実はどうかというと、一度キレイに片付けても、翌日にはダイニングテーブルの上にメガネやリモコン、文房具などが所狭しと置かれ、ソファの上には洗濯物や脱いだ上着が置かれている……そんな人が多いのではないでしょうか。

リビングは家族みんなが使う場所だけに、片付けてもすぐに「リバウンド」しやすい場所なのです。

「部屋が散らかる原因は、日々、何気なく置いてしまう“チョイ置き”です。そのチョイ置きを減らすための対策として『暮らす空間』と『モノの場所』をしっかり分けること。例えば玄関からリビングの動線上にバッグや衣類、郵便物などの定位置を作ると、リビングまわりは散らかりません」

生活動線にある押入れ収納を活用しよう

リビングが散らからないために、ぜひ活用して欲しいおすすめのスペースが、リビングの近くにある押入れです。

「押入れは、高さも奥行もあるので、さまざまな使い方ができるのがポイントです。また、ふすまや扉を閉めれば、外から見えなくなるのも大きな魅力。急な来客時にも、あふれたモノを一旦押入れに『寄せる』だけで、リビングを片付けることができますよ」

押入れを「動かない収納」から「動く収納」へ変えよう!

押入れを動く収納へ変えよう

しかし、押入れ収納でありがちなのが「普段使わないモノでパンパン」という状態です。

「何年も使ってなかった布団や衣類。いつか使うと取っておいたモノなど、押入れは動かない壁状態。ただ“死蔵品”になったモノはリビングの側になくても困りません。押入れの上段や、使っていない部屋や物置部屋などに寄せるだけで、押入れが生まれ変わります」

その上で、押入れの一部を「動く収納」として活用しましょう。「リビングや寝室など、日常生活でよく使う部屋の周りには、意図的にモノを“チョイ置き”できる『モノのスペース』を作ると部屋が散らかりません。生活に必要だけど、リビングに置くスペースがないモノの一次保管場所として、押入れ収納を上手に活用しましょう」

押入れ収納のコツは空間の使い方!中段手前がポイント

冷蔵庫やタンスもそうですが、広いスペースがあると、満杯になるまでモノを詰め込む人が多いようです。しかし、古堅さんは「押入れをモノでいっぱいの物置にするのはNG」だと言います。

大切なのは、押入れの一部を「動く収納」として活用すること。

「押入れ収納のコツは、上段(天袋)・中段・下段、手前・奥と、空間を使用頻度でうまく使い分けることです。押入れの手前と、腰から背丈までの高さの中段は、使いやすい“ゴールデンゾーン”。ここを『動く収納』として活用することで、散らからないリビングが実現できます」

押入れ中段が使いやすいゴールデンゾーン

どこに何をしまうのかは、モノの使用頻度で決めるのがベスト。押入れの空間で使いやすいのは、中段→下段→上段、手前→奥という順番です。

「大切なのは、最も使いやすい中段手前のスペース。一般的な押入れの奥行は70~80cm程度。中段手前の40cmのスペースをいつでも使えるスペースとして空けておきましょう」

外出先から戻るたびに、バッグや郵便物、コートなど、リビングで散らかりがちなモノを押入れ中段手前のスペースに置くのが、リビングが散らからないコツです。

押入れ中段手前を動く収納に

【空間別】押入れ収納のおすすめの使い方

では、具体的に押入れのどこに何を置けばいいのでしょうか? 古堅さんに押入れの空間別におすすめの使い方を教えてもらいました。

  • 上段:高さがあって取り出しづらい。来客用の座布団、季節物の飾りなど、軽くて出し入れが少ないものがおすすめ
  • 中段:一番使いやすい空間。よく使う部屋着や普段使いのバッグなどを置く「動く収納」におすすめ
  • 下段:かがむ必要があり取り出しづらい。シーズンオフ衣類の「しまう収納」におすすめ

「背丈から上の位置から何かを取り出すというのは、不安定な体勢になりがちなので、上段によく使うモノを置くのはおすすめしません。中段の『動く収納』は、フタがなく中身が見える収納ボックスやカゴがベスト。用途別にまとめておきましょう」

洋服はパイプハンガーか中身が見える衣装ケースに

洋服はパイプハンガーか中身が見える衣装ケースに

下段に押入れタンスやチェストを置く人も多いと思いますが、古堅さんはあまりおすすめしないとのこと。

「タンスは引き出しを両手で開ける必要があるので、出し入れが億劫になってしまいがち。奥行もあるので、奥の洋服が取り出しづらいという欠点があります。また、タンスだと中身が見えないので、同じような服を買ってしまうというデメリットもあります」

洋服収納で古堅さんがおすすめするのが、パイプハンガーや中身が見える衣装ケース。

「パイプハンガーなら、取り込んだ洗濯をハンガーのままかけられて便利です。また、同じ引き出しタイプでも、深さが40cm程度と浅く透明なタイプなら、取り出しやすく中身もわかるので、グンと使いやすくなりますよ」

押入れにおすすめの収納アイテム

押入れの収納アイテムを選ぶときに大切なのは、デザインよりも使いやすさ。

「押入れはふすまを閉めれば見えなくなる場所なので、見た目のキレイさを追及するべきではありません。むしろ、パッと見てどこに何があるかわかるように収納することが、押入れをブラックボックス化させず、『動く収納』にするコツです」

思い出の品を押入れの奥に「埋める」のはNG!

思い出の品を押入れの奥に「埋める」のはNG

押入れは空間の使い方をマスターすれば、とても便利な収納場所となりますが、シニアの片づけで収納すべきではないモノもあるといいます。それが「思い出の品」です。

「押入れ収納でありがちなのが、アルバムや手紙、趣味の作品などの思い出の品を段ボール箱に積めて、押入れの奥に『埋める』こと。捨てられない思い出の品の収納場所に、押入れを選ぶ人が多いのですが、これは間違いです」

押入れの奥に収納したものは、使う目的がないと取り出さないで放置されることが多いもの。思い出の品は定期的に使うモノではないので、存在を忘れてしまいがちだといいます。

「シニアの片づけで大切なのは思い出のモノをしまい込む事ではなく、家族写真や趣味の作品など、目に見える場所に飾ることだと思っています。私はそうした思い出の品を飾る部屋を『アトリエ』と呼んでいるのですが、写真や作品を飾るだけで、生きる希望や笑顔を取り戻した人を何人も見てきました」

片付けは幸せに暮らすための手段であって、片付けることが目的ではないという古堅さん。

「キレイに片付いたリビングやアトリエを作る理由は、すっきり片付いたスペースや過去の思い出を見てワクワクするためです。『この空間をどうやって使おう』『もっと人生を楽しみたい』そんな気持ちになることが、家を快適な空間にする第一歩です」

散らかった家をキレイにしたい、という人は、リビング&押入れ収納を見直してみませんか?

「押入れ収納の見直しとともに、思い出の品を整理して『自分専用のアトリエ』を作れたら、家がキレイになると同時にワクワク楽しい気持ちで過ごせそうですね!」

次回は、リビングが散らかる大きな原因・洗濯動線の解決にも役立つ「洗面所収納」のポイントをご紹介します。

>>洗面所収納アイデア!洗面台引き出しから鏡裏収納まで

■教えてくれた人

古堅純子さん

古堅純子さん

ふるかた・じゅんこ 1998年、老舗の家事代行サービス会社に入社。20年以上現場第一主義を貫き、お客様のもとへ通っている。5000軒以上のお宅に伺いサービスを重ね、独自の古堅式メソッドを確立。整理収納アドバイザー1級。個人宅や企業内での整理収納コンサルティング、家事効率化支援事業を展開。テレビ・ラジオ・雑誌などメディア取材協力も多数。著書『シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書)』も人気。

取材・文:竹下沙弥香(ハルメクWEB)

 ■もっと知りたい■


Youtubeで押入れを動く収納に変える方法を公開中

古堅純子YouTubeチャンネル「週末ビフォーアフター」押入れ収納

古堅さんのYoutubeチャンネル「週末ビフォーアフター」では、「寄せる」片づけの進め方を動画で紹介中。今回は、洋服があふれた寝室を大改造! 動かない「壁」となった押入れを「動く収納」へ変えることで、使いやすい空間へ改善します。

>>【動画】壁となった「押入れ」を「動く収納」へ! 和室にクローゼット大作戦!!

▼古堅純子さんが監修した洗浄コーティングスプレーもおすすめ!

古堅純子監修 汚れが付きにくいサニーシールド(R)スプレー(2本組)

参考書籍:シニアのためのなぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書・刊)

シニアのためのなぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書・刊)


 

ハルメクWEB編集部

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