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古堅純子の片付けの新常識・3
洗面所収納アイデア!洗面台引き出しから鏡裏収納まで
幸せ住空間セラピスト・家事効率化支援アドバイザー
古堅純子
公開日:2021.01.02
更新日:2023.07.05
せっかく片付けたのに、すぐリバウンド……。洗面台の引き出しやシンク下、鏡裏収納などの“散らかりスポット”をどう片付けたらいいのでしょう? 家事効率化支援アドバイザーの古堅(ふるかた)純子さんに、散らからない片付けのコツを教えてもらいました!
教えてくれた人
古堅純子さん
ふるかた・じゅんこ 1998年、老舗の家事代行サービス会社に入社。20年以上現場第一主義を貫き、お客様のもとへ通っている。5000軒以上のお宅に伺いサービスを重ね、独自の古堅式メソッドを確立。整理収納アドバイザー1級。個人宅や企業内での整理収納コンサルティング、家事効率化支援事業を展開。テレビ・ラジオ・雑誌などメディア取材協力も多数。著書『シニアのための なぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書)』も人気。
洗濯物、リビングに放置されてない?「洗濯問題」を解決!
これまで「寄せる」片付けと「動く収納」によって、散らからないリビングを手に入れる方法をご紹介してきました。
しかし、古堅さんによると、ある問題を解決しない限り、すぐに散らかった部屋にリバウンドしてしまうそう。
「家が散らかる原因として最も多いのは衣類です。衣類は毎日着替えるので使用頻度が高いこと、そして洗濯という家事は洗う・干す・畳むなど細かな工程が多く、それぞれ作業する場所が違うという問題があります」と古堅さん。
そのため、何かのきっかけで作業のどこかが滞ると、洗濯物が溜まる状態になりがち。古堅さんはこれを「洗濯問題」と呼んでいるそう。
「洗濯問題が解決しない限り、片付けてもすぐにリバウンドしてしまいます。散らかっている家のリビングには、たいてい洗濯物がそのまま放置されています。洗濯物をソファーや床にチョイ置きするとそのまま動かなくなり、気付くとそれが日常になってしまうのです」
古堅さんのYoutubeチャンネルにも数々のNG例が登場
特にマンションなどでは、リビングの外にあるベランダに洋服を干す場合が多いため、リビングに洗濯物を置きっぱなしにしがち。これがリビングが散らかる原因です。
「窓枠やクーラーの下などに、つっぱり式や折り畳み式の室内物干しを取り付ける人も多いのですが、リビングはウォークインクローゼットではありません。家族がゆっくりくつろぎ、お客様をいつでもお招きできるよう、衣類の定位置はリビング以外にしましょう」
下着など日々洗濯する衣類は洗面所収納がおすすめ
衣類の定位置を決めるときに大切なのが、使う人ごとにしまう場所を分けないこと。
「ありがちなのが、下着やパジャマなど毎日使う衣類をそれぞれの家族の部屋に置いているケース。洗濯物を取り込んだ人は、衣類をしまうために各家族の部屋に行く必要があり、使う人もお風呂に入る前に、わざわざ自室まで取りに行かなければなりません」
この洗濯物を持って移動する手間が、衣類を散らかしてしまう大きな原因です。
「リバウンドさせないコツは、衣類の定位置を使用頻度や使う場所で分けること。下着や靴下、パジャマなどは、毎日入浴する前後に脱ぎ着するので、洗濯機やお風呂場の近くに収納すると便利です。お風呂の隣りに洗面所がある場合は、洗面所収納を活用しましょう」
一方、コートやスーツなど、めったに洗濯しない衣類は、家族それぞれの部屋にしまってOK。
「日々洗濯する衣類など、日常的に動くモノの定位置を決めることが、散らからない家を作るポイントです。片付けは0か100かの思考で考えると、例外が出てうまく進まないものです。衣類=家族の部屋と決めつけず、脱ぎ着する場所に合わせて収納場所を決めましょう」
洗面所収納にしまう下着やバスタオルは、必要な数だけ!
ただし、下着や靴下など毎日使うモノを全部洗面所収納に押し込めばいいかというと、それはNG!
「洗面所収納が使っていないタオルであふれ『タオルの墓場』になっている家をよく見かけます。使わないモノを収納しても「動かない収納」になるだけ。下着もバスタオルも、日常的に使う必要数を収納して、それ以外のストックは別の場所に『寄せる』と洗面まわりが散らかりません」
夫婦二人で毎日洗濯する生活なら、それぞれの下着・靴下7日分とフェイスタオル8枚・バスタオル4枚程度をしまうだけで十分とのこと。
「スペースがあると、モノをぎゅうぎゅうに詰め込みたくなるのですが、使いやすい『動く収納』にするためには、スペースにゆとりがあると散らかりません。使うモノは1秒で取れる場所に『ポイポイ収納』にします」
「そして、ストックや使わないモノは収納に『寄せる』『しまう』。この基本が散らからない暮らしを実現します」
では具体的に、洗面所収納のどこに何を収納すれば使いやすいのでしょうか? 続いては、洗面所収納の場所別におすすめの使い方をご紹介します。
洗面所収納アイデア1:洗面まわりの棚にタオル&下着
「収納のゴールデンゾーンは、モノがラクに取り出せる腰から背丈までの高さです。洗面所収納の場合、洗面まわりにある棚が最も使いやすい収納場所です。モノが取り出しやすいように引き出す仕組みを入れると便利です。上段にタオル類、その下に家族別に下着や靴下の定位置を決めるといいでしょう」
もし洗面所に収納がない場合は「手の届きやすい背丈くらいのランドリーラックを置くのがおすすめ」とのこと。一方で「背丈より高いサイズのランドリーラックは普段使いに向いていないのでおすすめしません」と古堅さん。
「ランドリーラックは一見すると便利ですが、洗面所は衣類の脱ぎ着が多い場所でもあり、洗濯機をまわすとホコリがたまりやすいので、闇雲に設置するのはNGです。もし設置するのであれば、使用中の洗濯洗剤や足ふきマットなど、洗い替えするようなアイテムを置き、使わないモノを置きっぱなしにしないよう注意しましょう」
洗面所収納アイデア2:かさばるハンガー収納のコツ
モノの多い家に共通して言えるのがハンガーが多いこと。ハンガーはかさばりやすくしまいづらいので、散らかりがちなアイテムのひとつです。
そこで、洗面まわりがスッキリするハンガー収納のコツを、古堅さんに教えてもらいました。
「用意するのは100円ショップなどで売っているファイルケース。これを棚の中に入れるだけで、ハンガーをコンパクトに収納できます。出し入れもしやすくなるので、とても便利です」
ハンガーをファイルケースに入れると、こんなに省スペースで収納できました!
洗面所収納アイデア3:鏡裏収納は目的別に使い分ける
洗面所収納で見落としがちなのが、シンク上にある鏡の裏のスペース(鏡裏収納)です。
「実は、片付けが苦手な人の家に行くと、洗面所の鏡の角が欠けていることが多いんです。どこにモノをしまったかわからず、あっちこっちの扉を頻繁に開け閉めすることが原因です」
鏡裏収納のポイントは「テーマを持って収納すること」と古堅さん。
「下駄箱もそうですが、扉がある収納アイテムは、スペースを目的で分けるのがポイントです。例えば我が家の三面鏡収納の場合、お風呂側には入浴剤や綿棒などのお風呂グッズ、中央はスキンケア用品やコンタクト用品、入り口側にはデンタル用品をまとめています」
テーマ別ではなく人別に分けてもOK!
また、左はお父さん(ひげそりなど)、中央はお母さん(メイク道具など)、右は二人が共通で使うモノと「人で分けるのもおすすめ」とのこと。
大切なのは、どこに何があるか家族みんながわかる収納になっていること。「洗面所収納がなんだか使いづらい」と感じている人は、ぜひ見直してみてくださいね。
洗面所収納アイデア4:歯ブラシは「浮かせる収納」に
キッチンやお風呂同様、洗面所のシンクまわりは特に汚れやすい場所の一つ。
「水回りの汚れは放っておくと取れなくなるので、こまめに掃除することが大切です。水アカやカビの発生を防いで、掃除しやすい環境にするためにも、シンクの上には極力、モノを置かないようにしましょう。理想は、シンクの上にはハンドソープだけ、という状態です」
歯ブラシやコップもなるべくシンクの上に置かず、鏡裏収納の中にしまうか、吸盤付きの歯ブラシホルダーなどで「浮かせる収納」にするのがおすすめ、とのこと。
「健康のためにも、清潔に気を付けて暮らすことが大切です」
洗面所収納アイデア5:洗面台の下のスペースの使い方
洗面まわりは汚れが飛び散りやすく、埃もたまりやすいので、清潔な洗面台をキープするためには、出しっぱなしモノを極力減らしたいものです。
洗面台の下にある引き出しは出し入れしやすく使いやすいので、毎日使うスタメンのモノを入れましょう。我が家の場合、引き出しの一番上にはテッシュ、ゴミ箱、ドライヤーとヘアブラシが入っています。
ちなみに下段の引き出しにはお風呂場と隣接しているのでシャンプーやボディソープのストック、掃除用品などが入っています。
使いづらいシンク下はカゴなどで区切って整理を
引き出しとは逆に、使いづらくて散らかりやすいのが、シンクの下のスペースです。引き出しのない洗面台の場合、ここにシャンプーやコンディショナー、ハンドソープ、洗濯用洗剤など、さまざまなストックを並べて置く人が多いと思います。
しかし「洗面台のシンクの下は排水管などがある関係で、引き出しではなく、区切りのない広いスペースになっていることが多く、奥行もあって暗いため、どこに何があるかわからなくなる問題があります」と古堅さん。
もうないと思って、詰め替え用のシャンプーを買って帰って洗面所下を見たら、実はまだストックがあった!という経験をした人は多いのではないでしょうか。
「見えないモノはないのと同じこと。二重買いを防ぐためにも、ストック類は種類別に透明なカゴなどに入れ、奥のモノもサッと取り出せるように工夫しましょう」
ストック置き場=シンク下と決めつけない!
二重買いしやすい人は「使用中のボトルの後ろに1つだけ、ストックを立てて保管するのもおすすめ」とのこと。
「何個もストックを買い置きする必要はありません。使用中のモノがなくなったら、後ろにあるストックに入れ替えて、新しいストックを買い足せばいいだけのこと。使うモノを必要な分だけ買えば、家が散らかることが減っていくはずです」
次回は、押入れ・洗面所とともに散らかりがちな「キッチンの収納」のポイントをご紹介します。
取材・文:竹下沙弥香(ハルメクWEB)
※この記事は2021年1月の記事を再編集をして掲載しています。
■もっと知りたい■
- 押入れ収納のコツは空間の使い方!寄せる&動く収納へ
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▼古堅純子さんが監修した洗浄コーティングスプレーもおすすめ!
古堅純子監修 汚れが付きにくいサニーシールド(R)スプレー(2本組)
参考書籍:シニアのためのなぜかワクワクする片づけの新常識 (朝日新書・刊)
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