近藤典子さんの片付け術・2

プロが実践!実家の片付けビフォーアフター【寝室編】

公開日:2020/07/20

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住まい方アドバイザー・近藤典子さんと共に、ハルメク読者・中山さん親子が実家の片付けに挑戦。今回は、寝室の片付け方とビフォーアフター画像を紹介します。寝室は安全第一。ベッドの配置や押し入れ・クローゼットなど収納スペースを見直しましょう。

実家の片付け

ベッドの配置を変えて寝室を安心・安全な空間に!

▼実践した人
母:中山綾子さん・84歳


長女:芳江さん・59歳
次女:澄子さん・56歳
三女:正美さん・52歳

※名前はすべて仮名です

高齢な親が住む実家の片付けで、まず大事なのが安全です。近藤さんが気になったのが中山さんの寝室。ベッドの横にたんすが2棹あり、開けるときはベッドを動かさなくてはなりません。

たんすの上にも荷物が重なり、地震がきたら、荷物ごとたんすがベッドの上に倒れる可能性があり危険です。

▼寝室の片付けビフォー画像(ベッドの配置)

寝室の片付けビフォー画像
ベッドの横に背に高いたんすが。地震が起きたとき、ベッドの上に倒れる危険も。

「寝室では特に安全性が重要。たんすなどは、たとえ倒れてもベッドに被害が及ばないところに置くのが基本です」

中山さんの寝室は、北側に押し入れ、東側に窓、南側はリビングダイニングと接していて、たんすを置く場所はベッドの横しかありません。

1棹は亡くなったご主人のものとのこと。中の服はご主人のお兄さんに譲ることにして、たんすを撤去することに。もう1棹は、子どもたちが泊まるための部屋に移動しました。

安全を確保するとともに、万が一介護が必要になったとき、添い寝するスペースもできました。

▼寝室の片付けアフター画像(ベッドの配置)

寝室の片付けアフター画像
転倒の可能性があるたんすは寝室から撤去。隠れていたふすまが現れた。

 

洋服は高齢な親でも取りやすいハンガーに吊るす

もう一つの問題は、押し入れです。2間ある大きな押し入れで、収納力は抜群。ゆえに物がたまっています。

整理するために引き出しをいくつか入れていますが、引き出しは出し入れに手間がかかり、「母は、中に何を入れたか覚えていないと思います」と三女の正美さん。洗濯した洋服を畳んで収納するというのも面倒です。

▼寝室の片付けビフォー画像(押し入れ)

寝室の片付けビフォー画像
上段は物が重なり合って、下の物がわからない状態に。下段の引き出しも中が見えず管理しにくい。

そこで近藤さんは、上段に押し入れハンガーを設置することを提案。伸縮式のものを使えば、押し入れの寸法をきっちり測らなくてもいいので、簡単です。

「ハンガーにかける前に衣類の分類をします。まず、洋服・靴下・シーツなどの布類・下着類に分けます。続いて、洋服をトップスとボトムに分け、最後にセーター・ジャケット・ブラウスなど、種類ごとに分けていきます」

衣類を仕分け
衣類を仕分けして、どのような衣類を持っているのか再確認するのが大切。

「こうして洋服を種類別にまとめると、何年も着ていない服が多いことに気付き、処分しやすくなります」

▼寝室の片付けアフター画像(押し入れ)

寝室の片付けアフター画像
押し入れのふすまはカーテンに。上段には、ハンガーラックに服を吊るしてわかりやすく。下段右の棚にはアイロンなどを収納。
カーテンレール
敷居の凹部分には、ちょうどカーテンレールがはまる。
押し入れ
押し入れの奥行きは約70㎝。ボトムの幅は約40㎝。ボトムをかけた後ろに30㎝のスペースができるのでバッグなどが置ける。
引き出し
引き出しは中身が見える衣装ケースに。3段入る高さがないときは、一番上のケースの外枠を外し、内側部分をカゴとして使うこともできる。
押し入れに取り付けた手すり
間口の広い押し入れの前を移動しやすいように手すりを。

 

実家の片付けのコツは「親の希望」をかなえる工夫

片付ける際、ひざの悪い中山さんが強く希望したのが、座ったままで必要な物が出し入れできるコックピットのような空間。中山さんの嫁ぎ先が以前、旅館を経営していて、帳場を預かる義母の周囲がそのようになっていたので、ずっと憧れていたそうです。

寝室にはもともとご主人が使っていた事務机が置かれていましたが、机の上は、居間から移動させた物であふれて、ゴチャゴチャになっていました。

▼寝室の片付けビフォー画像(作業スペース)

寝室の片付けビフォー画像
居間のテーブルの上の物を、来客があったときに寝室の机の上に移動させていた。

来客時は寝室と居間の間のふすまを閉めて、机の上の物は見えないようにしていたそうですが「机の上が物であふれている上、ときどき机の角にぶつかることもあるそうで心配です」と長女の芳江さん。

そこで机を撤去して、角が丸い棚を置き、中山さん憧れのコックピット空間を実現しました。

▼寝室の片付けアフター画像(作業スペース)

寝室の片付けアフター画像
机の代わりに角が丸い棚を設置。棚の中にはカゴを置き、筆記用具、お菓子など種類ごとに収納。ふすまを開ければ反対側からも取り出せる。
居間側からふすまを開けると、寝室のコックピット棚に手が届く。カゴごとテーブルの上に出せば、片付ける手間も少ない。

こうして、中山さんは安全な寝室とともに、必要な物がすべて身の回りにあるコックピットのような空間を手に入れることができました。次回は、居間の片付けの様子をご紹介します。

>>プロが実践!実家の片付けビフォーアフター【居間編】

■教えてくれた人

近藤典子さん

近藤典子さん

こんどう・のりこ 住まい方アドバイザー。ハルメク片づけ大賞・審査員も務める。著書に『暮らしを整える 住まい方ハンドブック』(東京書籍刊)他。

取材・文=中川いづみ 撮影=安部まゆみ 構成=野田有香(ハルメク編集部)

※この記事は雑誌「ハルメク」2019年7月号に掲載された内容を再編集しています。


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