糖質オフ生活奮闘記(39)

五行学説と春の養生薬膳その2

公開日:2022.04.21

更新日:2022.04.19

薬膳コーディネーターのさいとうひろこです。五行学説って何? 自然界のものはすべて、木・火・土・金・水の五つによって構成されるという考え方で、季節・色・味・人間の内臓なども五つに分類される薬膳の基本です。

五行学説と春の養生薬膳その2
ピーマンと牛肉の炒め物

五行学説とは

一年は、春・夏・長夏(ちょうか)秋・冬の五季に分けます。

色は、青・赤・黄・白・黒の五色。

味は、すっぱい・にがい・あまい・からい・しおからいの五味となります。

内臓は、肝・心・脾・肺・腎の五臓です。

木(もく)= 植物 = 春  = 青 = すっぱい  = 肝
火(か) = 熱  = 夏  = 赤 = にがい   = 心
土(ど) = 土壌 = 長夏 = 黄 = あまい   = 脾
金(きん)= 鉱物 = 秋  = 白 = からい   = 肺
水(すい)= 液体 = 冬  = 黒 = しおからい = 腎

春は木

木には、成長・発散・柔軟・伸びるという特徴があります。春は、草木が緑になり、新芽が出て、自然界を成長させるので、木に属します。

春になると、冬の間に体内にため込んだ脂肪や老廃物を、排出しようとします。この時働くのが、肝です。肝が働き過ぎて疲弊すると、貯蔵するはずの血液がおさまらず、肩こり、花粉症、頭痛、鼻づまり、喉の痛み、めまい等、おもに頭や顔などの体の上部に症状が現れます。

このようなトラブルを未然に防ぐには、ふき、筍、よもぎなどの苦みの食材と同時に、酢や梅干しといった酸味の食材をとるのがポイントです。

体を温め、気を補う、春に最適な料理を作ってみましょう。

ピーマンと牛肉の炒め物

ピーマンと牛肉の炒め物

【材料】

ピーマン    2個
牛薄切り肉   200g
にんじん    50g
生姜薄切り   3枚
ネギ      2cm
酒       大さじ1
醤油      大さじ1
塩       少々
オリーブ油   大さじ1
胡麻油     小さじ1
片栗粉     大さじ1

【作り方】

1.ピーマンは種を除き、細切りにする。
2.ネギ、生姜、皮つきのにんじんを細切りにする。
3.牛薄切り肉は細切りにし、生姜、ネギ、酒、胡麻油、醤油を入れ、片栗粉を加えて混ぜる。

ピーマンと牛肉の炒め物

4.フライパンにオリーブ油を入れて熱し、2を入れて強火で炒めてから、一度取り出す。

ピーマンと牛肉の炒め物

5.同じフライパンにピーマン、人参を入れて強火でさっと炒め、2を戻して、塩で味を整える。

ピーマンと牛肉の炒め物

簡単に作れて、おいしかったので、これはちょいちょい作ってみたいと思います。

【食材の効能】

ピーマン
胸、背、胃、腹の冷え、食欲不振、消化不良

牛肉
脾の虚弱による内臓の位置の下垂、疲れ、息切れ、めまい、むくみ、喘息、動悸、不眠、足腰のだるさ、頻尿、夜尿

にんじん
血の不足による目の乾燥、視力低下、目のかすみ、慢性の咳、脾の虚弱による消化不良、食欲不振、下痢、便秘、頻尿、成人病予防、更年期障害

生姜
晩秋・冬・早春の風邪の悪寒、無汗、体の痛み、吐き気、胃の冷えと痛み、嘔吐、食欲不振、白い痰、冷えによる咳、喘息、魚とカニの中毒、血行促進

 

※参考資料
『薬膳コーディネーター講座中医学編・食薬編』
『薬膳レシピ集』
『台所はくすり箱』
『和の薬膳』

 

■もっと知りたい■

さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・読書・刺しゅう・気功・ロングブレス・テレビ体操。健康は食事からがモットーで、AGEフードコーディネーターと薬膳コーディネーターの資格を取得。人生健康サロンとヘルスアカデミーのメンバーとなり現在も学んでいます。人生100年時代を健康に過ごす方法と読書や落語の楽しみ方をご案内します。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

いまあなたにおすすめ

注目の記事 注目の記事