- ハルメク365トップ
- ハルトモ倶楽部
- 文化部
- 初めてのリアル本制作体験記(1)
来年8月に迎える還暦記念のため、「手触りのあるリアルな本を作ってみたい」そう思い立ち、少部数・低価格での冊子印刷にチャレンジしてみました。SNSとは違い、自分の手と頭を総動員しなくてはならず、私にとっては高レベルの脳トレとなりました。
本作りのきっかけ
20年以上前から、私はブログやインスタグラムなどのSNSに投稿しています。
50代に入ってからはライターの仕事に就き、いくつかのweb記事を書いてきたのですが、そのどちらも自分の声が誰かに届いている、という実感が希薄なままでした。
また、仕事でのweb記事はほとんどが「紹介記事」で、他の人のことや他の場所のことばかりを書いているのです。
そんな物足りない気持ちから、
「還暦を機に自分事のリアルな本を作って、身近な人たちに手渡してみようかな」
そう思うようになりました。
どんな体裁の本にする?
最初に考えたのは「読み手の負担にならないページ数にしたい」ということでした。
ちょっとした隙間時間に開けるような、20ページ前後のA5サイズに。
写真とエッセイの本にすることは決めていたので、一編はコーヒーを飲みながら読み終えるくらいの、800字程度がいいかも。
まずはこんなふうに、ざっくり形から決めていきました。
自分らしさがわからない
ところがいざパソコンの前に座ると、肝心のエッセイがなかなか決まらないのです。
日常での気付きやカフェでのくつろいだ時間のことなど、表現したい「自分事」は浮かんでくるのですが、
「これを私が書くことに意味があるのかな」
そう思い始めると、手が止まってしまいます。
「私らしい思い、私らしい視点……それって、どんなだったっけ」
以前書いたブログを読み返したり、ノートに書き散らした言葉のメモをまとめたり、本に収録するエッセイを決めるまでにかなりの時間を費やしてしまいました。
日常に紛れて「自分」という個性が見えなくなっている、そのことに改めて気付いた時間でもありました。
結局、中心となるフォトエッセイを2つ、軽い読み物を1つ、短歌の連作を8首選ぶことができたのは、約2か月後のことでした。
印刷会社の選定あれこれ
あたりまえのことなのですが、リアルな本を作るには印刷しなくてはならず、料金も発生します。
そのことについてはまるで知識がなく、「20ページのA5サイズの本を30部印刷する」と設定して、ネットでいろいろ検索をしてみました。
すると、版下を作製しない「オンデマンド印刷」なら、ある程度お安く少部数の冊子印刷ができることがわかったのです。
しかも業界最安値のP社なら、30部で6000円を下回る価格。
「ありがたいな。ここでお願いしてみよう!」
そう考えて、P社のサイトで原稿作りの方法を調べてみました。
Wordでの原稿作り
価格がお安いだけあって、P社では「完全原稿」を求められます。
サイズ違い等、印刷過程での明らかな不具合は指摘していただけますが、それ以外は送った原稿がそのまま印刷されて本になる……つまり途中で何のチェックも入らないのです。
原稿の作り方はいくつかの方法があり、私は1ページずつWordで作製し、それをPDFに変換することを選びました。
フォントはどれにするか、文字の大きさはどれくらいにするか、ページの見開きや写真の配置、表紙デザインまで、決めるのは何もかも自分自身。
断ち切りを考えて3mm以上塗り足しをしておく、印刷の色はRBGデータより暗めに出る……等々、なじみのない注意点もあり、私にとっては連日脳トレをしている気分でした。
すべてを終えたなら、ページ順に並べたPDF原稿をフォルダに収め、そのデータを圧縮。メールに添付してP社に送り、完了です。
ここまでの作業のあまりの煩雑さに、
「ああ、やっと終わった~!」
と、この時は解放感に満ちて、バンザイをしたい気分でした。
そう、この時はまだ、何も知らずに……。
(次回に続きます)
■もっと知りたい■
-
子に遺すべき資産は?
「現金」か「不動産」か…どっちが得?メリット・デメリットは?相続や親族間のトラブルに悩まされないためにしておくべき準備とは -
突然の我慢できない尿意
実は多くのハルメク世代が悩んでいる「尿トラブル」…中には上手に対策をしている人も!気軽にできる対策って? -
個人情報管理できてる?
銀行口座・保険・クレジットカードなど、「デジタルの情報」をきちんと管理できていますか?煩雑にしていると思わぬ落とし穴が… -
お金の管理が簡単に!
三井住友銀行アプリに「シンプルモード」が新登場!スマホ操作が苦手な人でも簡単に使える便利機能が満載です! -
認知症セルフチェック
「もの忘れが増えた」「名前が思い出せない」という症状に心当たりがある方は要注意!それ、「認知機能のレベル低下」が原因かもしれません… -
健気な姿がかわいい!
「思わず笑顔になる」と巷で話題の「永遠の2歳児・ニコボ」!ハルメク世代の2人に、ニコボとの生活にハマる理由をお聞きしました! -
生前親に●●聞き忘れると
老親の契約や登録しているサービス、これらを子が把握していないと将来ムダな出費や面倒なトラブルに発展する可能性が!特に見落としがちなのは… -
50代~お金の増やし方
将来を見据えて、50代から「まとまった資金の調達」が重要になります。どんな選択肢があるか、ご存知ですか? -
60日で英語が話せる!
英語をマスターするのに「完璧」はいらない!初心者でも60日で英語が話せるようになる、驚きの3つのコツとは? -
今なら無料でお試し!
将来、自分の認知機能が低下するリスクがあるか、簡単に予測できるサービスが誕生。今なら無料で先行利用できます! -
おひとり様の備えはOK?
この先「おひとり様」になったら意外な落とし穴がいっぱい…。そんな不安に備える、おひとり様専用お助けサービスが誕生! -
50代から1日1分脳トレ
認知機能を衰えさせないためには、早い時期から「脳を活性化」させることが大切。脳トレ効果がグッとアップするコツって?