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- 春の「季語」を楽しむ ~言霊のススメ~
四季折々の風景に恵まれた日本。『俳句歳時記』には、季節の風物詩が込められた美しい季語がたくさん集められています。これから訪れる春を、季語で楽しんでみませんか?
いよいよ春の訪れ
毎年3月初旬から中旬にかけて行われる、奈良・東大寺二月堂での修二会(しゅにえ)。「お水取り」と呼ばれるこの行事が終わると、関西では本格的な春がやってきます(2024年の修二会は、3月1日~3月14日)。
そんな春の訪れを表している季語を選んでみました。
「水の春」「風光る」「草萌(くさもえ)」
春を迎えてあふれ出す豊かな水の様子や、風までがまぶしく感じられるほどの日差し、萌え出る草の芽の緑など、明るくやわらかな春が見えてくるようです。
桜の季節がやってきます
春の深まりと共に、いよいよ桜の咲き誇る季節がやってきます。
『俳句歳時記』には桜に関する季語がたくさん収められており、日本人がどれほど桜を大切に思っているのかをしみじみと感じることができます。
「桜」「朝桜」「夕桜」「里桜」「薄墨(うすずみ)桜」
朝と夕方では光の色が違い、同じ桜でも雰囲気が変わってきます。
山に咲く桜があれば人里で咲く桜も。
さまざまな桜の姿、それぞれが季語となっています。
「花の雨」「花曇(はなぐもり)」「花の昼」「花明り」「花月夜」
花、といえば桜のこと。
桜が咲いていることで、雨や曇り空や月までもが、いつもとは違う表情を見せてくれるのです。
「花見」「花見酒」「花疲れ」
お花見にはお酒を飲んで楽しんで、ついには疲れ果ててしまうことも。
先人も同じだったのだな、と親しみを感じてしまう季語です。
そして花の時期が終わってからも、
「落花」「飛花(ひか)」「桜蘂(さくらしべ)降る」
と、先人は桜を愛で続けるのです。
意外な春の季語
『俳句歳時記』の春の項には「えっ、これも春?」と驚いてしまうような季語があります。
「風船」「ぶらんこ」「石鹸玉(しゃぼんだま)」
「凧」もお正月ではなく、春の季語。
風景を想像してみれば、どれも春のうららかな空に似合いそうなものばかりですね。
そして最後に……
「蛙(かはづ)の目借時(めかりどき)」
春になるとやたらと眠いのは、冬眠から覚めたカエルに「目を借りられる」から。そんないわれのある、春の時候を表す季語。
この言葉を知ったことから、私は俳句に興味を持ち始めました。
ほぼ民話、物語的な発想から季語が生まれ、現在までしっかり残されているとは……。
日本人の感性の豊かさがぎゅっと詰まった言葉だと思います。
言霊(ことだま)のススメ
これから春もたけなわ、色とりどりの花々が咲き、明るい若葉が伸び始める季節です。
美しい風景に出会った際には、ぜひ季語を口に出して、そっとつぶやいてみることをおすすめします。
言葉は言霊、語ることでより春の実感が湧いてくるのではないでしょうか。
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