春の「季語」を楽しむ ~言霊のススメ~
2024.03.16
桜前線のスタートは何日?
寒い冬に春の息吹を最初に伝えてくれるのが梅、その次が桜。「桜前線」はどこまで北上したかがニュースでも取り上げられるほど、日本人は「桜」を愛しています。まさに、日本のシンボルですね。
世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし (在原業平)
とあるように、古の頃より日本人は「桜はまだかいな」と、待ちわびていたようです。
桜前線の判定となる桜は「ソメイヨシノ」で、私の住む広島市の開花予想は、今年(2024年)は3月25日のようです(1月25日発表)。
河津桜が見たい
今の時期だと通常は「桜はまだかいな」と待つ頃合いですが、600種以上ある桜の中でいち早く咲く桜として、「カワヅザクラ」が知られています。
その河津桜をどうしても見たくなり、新聞やダイレクメールを探しまわったところ、捨てずに残っていました。河津桜を見るワンデイバスツアー(1月30日)。募集が始まってかなり日にちが経っていましたが、参加することができました。
そして、いよいよ出発。愛媛県の大山祗(おおやまづみ)神社、道後温泉、河津桜を見るツアーです。
最初に訪れたのは、しまなみ海道の掛かっている大三島にある大山祗(おおやまづみ)神社(今治市)。日本最古の原始林に覆われた広い境内で気持ちが休まりました。


次は、道後温泉(松山市)。夏目漱石の『坊ちゃん』に登場する温泉本館でひと風呂頂きました。
『古事記』にも登場する日本最古の温泉とかで、全国唯一の皇室専用浴場でもあるそうです。残念ながら、保存修理工事中で休憩室はのぞけませんでしたが、以前来た時には漱石が愛用した部屋で休憩したことがあります。

そして最後に、お目当ての河津桜。河津桜は1955(昭和30)年静岡県河津町で発見されたそうで、約1か月間花持ちするらしいです。寒中にもかかわらず美しく咲く河津桜。わずか数本でしたが、春爛漫の気分を味わいました。

ハルトモライターと桜
昨年(2023年)、ハルトモライターの渡来夢さんや黄緑・緑・青緑さんがそれぞれに「長野の桜」「京都の桜」を紹介してくださいました。美しい写真に見惚れてしまいました。
木の姿だけでも絵になりますが、風景の彩りとしても圧倒的な存在感があります。例えば城と桜、川土手の桜など、素晴らしい取り合わせです。私たちは、桜の美しさを愛で、散りゆく儚さをも古来より愛し続けてきた民族だということを実感します。
「同期の桜」という言葉があります。予科練の同期生を散りゆく桜に例える戦時中の流行歌です。大学時代、サークルのコンパで卒業していく先輩を送るとき皆でよく歌いました。
ハルトモライターの私の「同期の桜」は、私を含めて現在6人です。「同期の桜」さんたちをはじめ多くのハルトモライターさんの記事で疑似体験をしたり、さりげない暮らしぶりを垣間見て慰められたり、たくさんの知恵や勇気をもらったりしています。
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