花屋が教える手作りのクリスマス飾り
【100均で手作り】クリスマスリース&スワッグの簡単な作り方
【100均で手作り】クリスマスリース&スワッグの簡単な作り方
更新日:2025年12月07日
公開日:2020年12月05日
クリスマスリースやスワッグを手作りしてみませんか? 今の時期に出回っている、ヒムロ杉やモミなどグリーンの枝もの、あとは100均の材料で簡単に作ることができます。第一園芸のWEBサイト・花毎(はなごと)の石川恵子さんに教えていただきました!
クリスマスリースを手作りしてみませんか?
近年、クリスマスシーズンの主役として人気が高まっているのが「クリスマスリース」です。ツリーよりも場所を取らず、玄関やリビングなど人目にふれる場所を、さりげなく華やかに演出できるのが魅力です。
オーナメント付きの造花リースも手軽ですが、この時季だけの楽しみとして、針葉樹の香りが楽しめるフレッシュリースもおすすめ。西洋では、このフレッシュグリーンの香りで「クリスマスが来た」と感じる人も多いと言われています。
リース作りは少しハードルが高そうに感じるかもしれませんが、手順を追えば難しくありません。構えすぎず、工作感覚で楽しんでみましょう。
クリスマスリース&スワッグに使うグリーンの枝もの

11月下旬ごろから、リースやスワッグ作りに向いたグリーンの枝ものが花屋に並び始めます。次のような種類から、好みのものを選んで組み合わせましょう。
- クジャクヒバ
- ブルーバード
- モミ
- ユーカリポポラス
- ユーカリロングリーフ
- ブルーアイス
- ヒムロ杉
なかでも「ヒムロ杉」はボリュームが出やすく、初心者でも扱いやすい素材です。ユーカリ類は雰囲気が出て素敵ですが、針葉樹に比べて乾きやすく、ドライな質感になりやすいので、その変化も楽しむつもりで使うとよいでしょう。
針葉樹には特有のヤニ(脂)があり、手や服が汚れることがあります。事前にハンドクリームを塗っておくと汚れが落ちやすくなります。肌が弱い方は、かゆみなどを防ぐためにも、布手袋やゴム手袋で手を保護してから作業しましょう。
100均でそろうクリスマスリースの土台&飾り

写真は、ダイソーで集めたリース向きの材料です。
クリスマスリース作りに欠かせないのは、次の3つ。
- リースの土台
- ワイヤー
- 植物(グリーンの枝もの)
そこに、お好みでオーナメント(飾り)を加えます。飾りを付けるときは、写真右上のような「グルーガン」を使うと、短時間でしっかり固定できます。ただし、高温になるので、やけどには十分注意を。プロでも油断するとやけどするほどです。
ここでは、直径25cmのリース土台を使い、グリーンでまとめたナチュラルなクリスマスリースを作ります。
直径25cmのリースに必要な材料
- リースの土台
- ワイヤー(できれば緑色。10m程度。棒状のものに巻き付けて使用)
- ヒムロ杉(長さ1m程度のもの×4本程度)
- モミ(長さ50cm程度のもの×2本程度)
- お好みの飾り(オーナメントやリボンなど)
クリスマスリースの作り方
材料がそろったら、いよいよリース作りを始めましょう。
1. ワイヤーをセットして土台を準備

まずは下準備から。ワイヤーは扱いやすいよう、棒状のものにぐるぐると巻き付けておきます。次に、リース土台の裏側からワイヤーを何度かくぐらせて、しっかり固定します。ここがゆるいと、その後の枝が安定しません。
2. 枝を切り分けて小さなパーツを作る

作り始める前に、枝ものを切り分けて「パーツ」にしておきます。今回は長さ8~10cm程度の、小さめのパーツにしました。
手のひら程度(15cm前後)の大きさで作ると工程は少なくてすみますが、その分、幅広で大ぶりなリースになります。仕上がりイメージに合わせて、パーツの長さを調整してもよいでしょう。
3. 土台にパーツをくくり付ける

切り分けた枝を3本ほど束ね、リース土台の外側からワイヤーで固定していきます。
枝と土台をしっかり固定するために、ワイヤーを巻き付けるたびに、キュッと強めに引き締めるのがポイント。時間とともに枝が乾燥して細くなってくるので、最初にゆるいと抜け落ちやすくなってしまいます。
外側 → 中央 → 内側の順に、植物の向きが「時計回り」になるよう、同じ方向へ巻き付けていきます。

写真は別のリースの制作過程ですが、外側 → 中央 → 内側を2回ほど繰り返した状態です。外側 → 中央 → 内側と一周巻き付けたら、その上に、前に巻いた枝の「半分ほどかぶせる」イメージで、次々とパーツを重ねていきます。
このとき、ボリュームと幅が途中で変わらないよう意識すると、最後までバランスよく仕上がります。

ぐるりと一周巻き付け終わった状態がこちらです。ドミノを円形に並べていくようなイメージで、「始まりも終わりも見えない」輪にするのがリース作りの基本。
終わりのない輪には「永遠」の意味が込められており、玄関にリースを飾るのは、「出掛けた家族が無事に戻ってきますように」という願いが由来とも言われています。
100均オーナメントで飾り付け

飾り付けには、100均で見つけたオーナメントやリボンを使いました。ここではシルバー系でまとめ、大人っぽくシックな印象にしています。

ポイントは、周りに置くグリーン(オリーブの木など)との色合わせも意識して、色数を抑えること。赤やゴールドといった定番のクリスマスカラーで華やかに仕上げるのも素敵ですが、色を絞ると、ぐっと大人のインテリアになじみます。
お好みで、中央にリボンを結んだり、小さな松ぼっくりを足したりしても映えます。
意外と簡単!手作りスワッグの作り方

リースよりも、さらに手軽に挑戦できるのが「スワッグ」です。スワッグとは、もともとドイツ語で「壁飾り」という意味。葉や花を束ねて壁にかけ、魔除けや香りを楽しむために飾られてきました。
スワッグの材料

今回はグリーンの枝ものだけで作りますが、お好みで実ものやドライフラワーを加えてもOK。花を足すときは、ドライに向いた種類を選びましょう。
スワッグの材料(仕上がりサイズ:長さ80cm・幅40cm程度)
- ヒムロ杉(約80cm)3本
- ブルーアイス(約60cm)2本
- ブルーバード(約50cm)2本
- ユーカリポポラス(約40cm)3本
- モミ(約30cm)2本
- 麻ひも(1m)1本
- お好みの飾り 適量
スワッグの束ね方

まず、一番長い枝(ここではヒムロ杉)を、扇子を開いたような形に広げて組みます。スワッグは束ねた部分も表側から見えるので、一本ずつ重ね方を意識しながら組んでいきましょう。


次にブルーバードを左右に1本ずつ重ねます。このときも、枝の流れをそろえながら「スパイラル状」に組み上げるイメージで進めます。
続いて、ユーカリ3本を左右と中央に広がるように配置し、ブルーアイス → モミの順に重ねていきます。

すべての枝を重ね終えた状態がこちら。長い枝から短い枝へと、段差をつけて重ねていくことで、形と色の違いがきれいに見え、立体感のある仕上がりになります。
材料にもよりますが、今回のような枝葉の場合は、正面から見たときに「ひし形」のシルエットになるよう意識すると、バランスよくまとまります。

枝をまとめたら、切り口からひと握りほど下の、枝がクロスしている部分に麻ひもを何度か巻き付け、強く引き締めて固結びします。ここがゆるいと、飾ったときに枝がずれやすくなるので、しっかり固定しましょう。
スワッグの飾り付けに使う材料

ここでは、ブラウン系のボールオーナメントとリボン、麻ひもを使って、落ち着いた雰囲気にまとめました。
ボールオーナメントには、15cm程度に切ったワイヤーをU字に曲げて首にかけ、ボール本体を2〜3回ひねって固定します。

飾り付けは、太い枝にワイヤーをかけて結び付けます。裏側に出たワイヤーを数回ひねってしっかり固定し、そのあと表側からボールを持ってさらに2〜3回ひねると、ぐらつきにくくなります。
固定できたら、余分なワイヤーをカット。最後に、麻ひもで束ねた部分にリボンを結べば完成です。

完成したスワッグをコートハンガーに掛けた様子です。今回はグリーンとブラウンでナチュラルに仕上げましたが、コットンの枝やサンキライの実、ドライオレンジなどを加えると、よりあたたかみのある表情になります。
アレンジ自由自在!自分だけのクリスマスリースを楽しんで


クリスマスリースやスワッグは、西洋の伝統的な飾りではありますが、「こうでなければいけない」という厳密な決まりはありません。
少しくらいいびつになっても、それも手作りならではの味わい。100均の材料なども上手に取り入れながら、自分らしい組み合わせや色合わせで「世界に一つだけのリース&スワッグ作り」を楽しんでみてください。
教えてくれた人
花毎(はなごと)の石川恵子さん
花屋の第一園芸が運営する、花にまつわるコトを楽しむWEBサイト「花毎」。二十四節気とともに感じる季節の花を軸に、「買う」だけではない花の楽しみ方をさまざまな角度から紹介しています。著書に『花月暦』(株式会社パイ インターナショナル刊)。
※この記事は2020年12月の記事を再編集して掲載しています。
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