散らからない部屋の片づけ方!モノが循環する仕組み
2023.05.302023年04月06日
自宅でできる!プロの掃除・片付けワザ・7
片付けられない人・捨てられない人に知ってほしいこと
家事支援サービス「カジタク」スタッフが自宅でできるプロの掃除・片付けワザを紹介する連載企画。今回は片付けの進め方のコツを聞きました!
部屋が片付けられないで悩んでいる人へ
こんにちは、家事支援サービス「カジタク」スタッフです。
片付けはちょっと「面倒なこと」「つらいこと」だと思っている方も多いかもしれません。その気持ち、よくわかります。
実は、私もその一人でした。たくさんのモノを目の前にすると、どう扱ってよいのやら、ため息が出ますよね。
でも同時に、片付けは創造的で楽しい作業でもあります。自分の手で、部屋という環境を自由に変化させることができるのですから。
モノとの付き合い方、つまり片付けは、自分自身との付き合い方に深く関係しています。私が片付けについて深く考えるようになったのは、自分の命の長さを意識するようになったからです。
2020年7月、私は肺がんが見つかり、手術しました。これまでのようにバリバリと片付けやお掃除の仕事を続けられないかもしれないと思いました。
その代わり何かできることはないかと思い、記事の執筆やオンラインでの片付けサポートの可能性を探ってきました。おかげさまで、引き続き片付けやお掃除に関わらせていただくことができて、幸せを味わっております。
そこで今回は、片付けの現場ではなかなかお伝えできない、だけど大切な「片付けに関する考え方」をお伝えさせていただきたいと思います。
過去・現在・未来…片付けは自分と向き合う「自分旅行」
片付けは、自分の人生と向き合う旅のようなものです。私たちは旅先で、その地の地名だったり建造物だったり歴史に触れる機会がありますよね。同様に片付けの旅では、自分の歴史と対面するのです。
過去の自分と向き合う
目の前にあるモノは、過去の自分が選んだモノです。当時、そのモノに期待していた自分、頼っていた自分、楽しんでいた自分がいたはずです。
そのモノと過ごすことによって、十分楽しみましたか? そのモノを所有することによって、励みになったり、便利さを享受できたりしましたか? 当時の目的に近づくことができましたか?
答えがYESでもNOでも構わないのです。当時の自分にとっては、それは必要だったのです。
ぜひ手に取って「ありがとう」と伝えてみてください。そのモノによって、なにかしらの体験をさせてもらったことへの感謝です。
今の自分と向き合う
今現在、よく使っているモノたち。手になじみ、頻繁に自分をサポートしてくれています。それを手に取って、あらためて見つめてみます。それを使っている感覚をじっくり味わってみましょう。
「私はこういうのが好きなのだな~」とか、「これで助かっているな~」とか。ホッとしたひと時を味わうことこそ、旅の醍醐味ですね。
私たちは、「今」しか生きられないのです。常に「今」の連続を生きています。ですから、もし正しい生き方・良い生き方があるのだとすれば、「今」を輝くように生きることなのではないでしょうか。
未来の自分と向き合う
これからも必要なモノは出てくるでしょう。でも、世の中がすごく便利になって、持ち物も変化してきました。
スマホがあれば、電話もカメラもアルバムも手紙もメモも本も辞書も時計も、すべて持ち歩いていることになります。お財布や鍵でさえ、スマホで代用する人もいます。
時代が変わって、たくさんのモノを持たなくても大丈夫な時代になってきているのです。
今後どんなモノを相棒として所有し、これからの人生を歩んで行こうか? これまでお世話になったモノから卒業して手放すのか、これからも傍らに置いて一緒に時を刻むのか。
どちらを選ぶのも、もちろん自由です。自分にとって気分の良い方を選択しましょう。
本当に大事なのは「目に見えないモノ」
私たちは、裸一つで生まれてきて、いずれは何も持たずにこの世を旅立ちます。私たちは生きている間、体を授かって、いろいろな体験をすることができます。そしてモノを活用することでその経験を豊かなものにします。
ただ、本当に大事なものは、目に見えないモノだったりします。生きるために必要な空気はもちろんのこと、気持ち・愛情・言葉・アイデア・想い・思い出・経験・記憶・関係性・信頼……このような大事なものは目に見えません。
目に見えるように文字に書き起こしたり形にしたりすることはありますが、元はと言えば頭の中や心の中にあるものです。
もし片付けでモノを捨てられずに悩んでいるなら「目に見えるモノは、自分を悩ませるほど大事ではないかもしれない」と考えることもできるのではないでしょうか。
モノにはもちろん価値があり、大事ではありますが、自分が思い込んでいるほどではない、自分を苦しめるほどではない、ということです。モノを過大評価しすぎないということです。モノよりも自分の本心の方が大事なのです。
幸せとは「なる」ものではなく「味わう」もの
高価なものを得て生まれる優越感、美しいものを得て生まれる感動、肌触りの良いものに包まれて得られる心地よさなど、私たちは、モノを通して幸せを感じています。
ただし、それはモノを持つこと自体が幸せなのではなく、モノを通して得られた経験によって幸せを「味わう」ことができる、ということなのです。
何かモノを欲しいと思ったとき、「〇〇が手に入れば幸せになれる!」そんな気がします。でも、それを持って幸せになれるかどうかは、幸せだと「味わう」ことができるかどうかにかかっています。
そして、幸せを味わえる人は、きっと同時に感謝も味わっていると思うのです。幸せは「なる」ものではなく「味わう」ものなのです。
キレイに咲き続けるために「雑草」は取り除くのが吉
私たち女性は、ときどき花に例えられることがあります。「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という言葉もありますよね。
いくつになっても女性として凛と咲いていたいものですが、自分という花を維持するために、雑草は取り除いておいた方がいい、ということは言えると思います。雑草というのは、時としてお役目の終わったモノたちかもしれません。
身の回りににょきにょきと雑草(余計なもの)が迫ってきたら、手早く処理することでエネルギーを取られずに済み、身を守ることになります。自分を輝かせてくれないものは、片付けをして取り除くのが吉です。
私にとって、片付けとは自分を輝かせてくれるもの
いろいろと書かせていただきましたが、今の自分を輝かせてくれるものは、病気をきっかけにした「気付き」でした。病気は、幸せに気づくためのメッセージだったと感じています。
私自身もこうやって、モノより大事なことに気付いて、少しずつモノに固執する気持ちが緩んできているのを感じています。
そして今の自分を輝かせてくれる洋服やグッズを選び取り、自分が心地よいと感じる環境を自分に用意してあげることが大切だと思います。自分が心から望んでいることを、遠慮なく自分にさせてあげましょう。
自分の本当の気持ちを大事に扱うことが、自分の人生を輝かせることにつながると思うのです。
軽やかに生きるために!便利な片付けサポートサービスも
片付けは、とても奥が深いです。なぜなら、片付けは生活に直結しているだけでなく、思考にも、感情にも直結していて、自分の人生に大きく関わっているからです。
実際に、片付けサービスを通して実感させていただくのは、片付いてくるとお客さまの表情がどんどん明るくなってくることです。片付かない状況のなかにいたことが、どれだけ重荷になっていたのかと思い知らされます。
限りある残された人生は、心地いい環境で軽やかに生きていきたいものですね。
ところで、みなさんは片付けを一人で背負い込んでしまってはいませんか?
家族や身近な人の協力を得るのが難しい場合は、プロや業者さんにサポートしてもらうと早いことが多いです。今や片付け系のプロは日本中でたくさん誕生しています。おうち時間が増える中、オンラインによるサポートも広がりつつあります。
カジタクでも「片付け名人プラン(プロの整理収納サービス)」を実施しています。一人で片付けるのがつらい場合は、ぜひ自分に合いそうなパートナーやサービスを見つけていただき、片付けのお悩みから解放されることを願っております。
教えてくれたのは…家事支援サービスのプロ集団「カジタク」
アクティア株式会社が提供する家事支援サービスのプロ集団「カジタク」。家事(掃除・料理)代行・整理収納・片付け・ハウスクリーニング・衣類クリーニングなど、プロならではの視点からお役立ち情報やアドバイスを発信する。
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