50代からのご機嫌に生きるヒント#1

順調なのに満たされない人へ「幸せの50%は、習慣で決まる」

順調なのに満たされない人へ「幸せの50%は、習慣で決まる」

公開日:2026年04月09日

順調なのに満たされない人へ「幸せの50%は、習慣で決まる」

仕事も家庭も順調。でもなぜか満たされない――。その理由は「環境」ではなく「習慣」にあるかもしれません。幸福度の50%は日々の行動で変わるという研究から、無理なく幸せを増やすヒントをひも解きます。

教えてくれたのは、松村亜里(まつむら・あり)さん

医学博士・臨床心理士。ニューヨークライフバランス研究所代表。母子家庭で育ち中卒で大検を取り、朝晩働いて貯金をして単身渡米。ニューヨーク市立大学を首席で卒業後、コロンビア大学大学院修士課程(臨床心理学)・秋田大学大学院医学系研究科博士課程(公衆衛生学)修了。国際教養大学でカウンセリングと心理学講義を10年以上担当。新刊に『ハーバード・コロンビア大が証明する 幸せが増える習慣』(すばる舎)がある。

すべて手に入れたのに、満たされないのはなぜ?

すべて手に入れたのに、満たされないのはなぜ?
プラナ / PIXTA

「良い大学に入れば、幸せな未来が待っている」「高収入の仕事に就けば、必ず幸せになれる」「理想のパートナーと結婚できれば、絶対幸せな人生になるはず」そう考えたことはありませんか?いま思えば、私は長い間、そう信じて頑張ってきたのかもしれません。

私は大学で心理学を学ぶなどして、学歴や資格を取得。一定水準の給与ももらえるようになりました。それだけでなく、やりがいのある仕事に就き、パートナーに出会い、息子と娘、2人の子宝にも恵まれました。

周囲からは「すばらしいキャリアと家族があって、仕事も続けられて、亜里さんはすべてを持っていていいわね!」と言われるほどでした。

幸せになれる条件はすべて満たした。あとは幸せになるだけ。なのに、待ち受けていたのは、なぜか「真っ暗な闇」でした。

特に、子どもが生まれてからは、「こんなはずじゃなかった!」の連続。どんなに頑張って努力しても、自分の思い通りにはならないことに直面し、ものすごく苦しい毎日でした。

つい自分を犠牲にして頑張りすぎ、仕事が終わるといつもぐったり。疲れてイライラし、ついつい子どもに当たるようになってしまったのです。

私はこんなに頑張ってきたのに、なぜ幸せを感じられないのだろう? 心理学をしっかり学んできたのに、どうして学んだ通り子どもたちに接することができないのだろう? 夜、子どもたちのかわいい寝顔を見ながら、「ごめんね」と涙ぐむ毎日でした。

ポジティブ心理学とは?「幸せになる方法」を科学で解明

ポジティブ心理学とは?「幸せになる方法」を科学で解明
cba / PIXTA

こんな状況から抜け出したくて、藁にも縋る思いで飛び込んだのが「ポジティブ心理学プラクティショナー養成講座」でした。

心の状態を数字で表わしたものがこちらです。

  • マイナス3……つらくてしんどい、生きていても楽しくない状態
  • ゼロ……悩みがなく、普通に過ごせている状態
  • プラス3……生きる喜び、幸せや充実感を覚える状態

従来の心理学は「マイナスをゼロにする(病気を治す)」ことが中心でしたが、ポジティブ心理学は「ゼロをプラス3にする(普通の状態から幸せな状態へ)」ことを目指す心理学。

つまり、「どうすれば幸せになれるか?」を科学的に研究する学問です。それまで誰も研究しなかった幸せな人たちを初めて研究して「幸せになる方法」がわかったのです。

「環境」はほぼ無関係。幸せの要因の50%は「習慣」

「環境」はほぼ無関係。幸せの要因の50%は「習慣」
EKAKI / PIXTA

私は「ポジティブ心理学プラクティショナー養成講座」で習った方法を片っ端から試してみました。するとどうでしょう? たった3か月で今まで感じたことのない幸せを感じられるようになったのです。

さらに驚いたのは、これまでケンカばかりしてどうしようもなかった子どもたちが穏やかになり、夫婦ゲンカもなくなったことです。

当時はお金もないし、小さなアパート住まいだし、ほぼワンオペ育児。私をとりまく環境は何ひとつ変わっていない。なのに、私が幸せになっただけで、家族全体が平和に包まれたのです。

実際、幸せの要因は、生まれ持った気質が40%以下、環境はわずか10%程度。残りの50%前後は日々の行動や習慣で決まることがわかっています。どんな境遇に生まれても、日々の行動次第で幸せは創り出すことができるというわけです。

「成功すれば幸せになれる」は間違い

「成功すれば幸せになれる」は間違い
takeuchi masato / PIXTA

「成功すれば幸せになれる」と多くの人は考えがちです。でも実際は、成功したからといって必ずしも幸せになれるわけではありません。けれど、「今、幸せな人は、あとで成功する可能性が高い」ことがポジティブ心理学によって明らかになりました。

また、幸せな人は免疫力も高まり、10年長生きし、人間関係は良くなり、仕事で成果を上げられ、大学卒業10年後の収入が200万以上高いなど、すべてうまくいくことが研究で証明されています。これらの現象は「ハピネスアドバンテージ」と呼ばれています。

「心身ともに健やかで幸福な状態」を、心理学では「ウェルビーイング(well-being)」と呼びます。単に「病気でない状態」ではなく、人生に満足し、充実感を覚えながら生きている状態のことです。

そして、ウェルビーイングには心、体、対人関係、コミュニティ、キャリア、そしてお金の、6つの分野があります。ただひとつの分野だけを高めるのではなく、それぞれをバランス良く高めたほうが幸せになれます。

次回の記事では、ウェルビーイングの6つの分野のうち、心、体、対人関係についてエビデンスのある「幸せになる行動習慣」を紹介します。

※本記事は、書籍『ハーバード大・コロンビア大が証明する幸せが増える習慣』より一部抜粋して構成しています。

もっと詳しく知りたい人は

もっと詳しく知りたい人は

『ハーバード大・コロンビア大が証明する幸せが増える習慣』松村亜里著(すばる舎)

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HALMEK up編集部
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