人生後半の働き方改革#2

貯金80万円で独立。「フリーランス」という働き方の始め方

貯金80万円で独立。「フリーランス」という働き方の始め方

更新日:2026年04月02日

公開日:2026年03月25日

貯金80万円で独立。「フリーランス」という働き方の始め方【体験談】

今の会社で働き続けるのはしんどい。でも独立して本当に大丈夫?――そんな不安を抱える人へ。貯金80万円で会社を辞め、フリーランスとして働き始めた女性の実体験から、無理なく仕事を得るための営業のコツとフリーランスのリアルを紹介します。

教えてくれたのは、佐賀晶子(さが・あきこ)さん

慶應義塾大学文学部卒業。新卒で内閣府入府。政府広報に携わったのち、大企業やベンチャー企業で幅広く広報を経験。気づけばフリーランスという生き方に流れ着く。現在はパーソナルコーチ/広報コンサルタントとして活動。

貯金80万円でも独立を決意した理由

貯金80万円でも独立を決意した理由
shimi / PIXTA

前回は、私がなぜ「おんな・ひとり・フリーランス」の生き方を選択したかまでを書きました。

会社員として毎月の給料が当たり前に振り込まれる生活に慣れていると、収入がゼロになるかもしれないというフリーランスの不安は、とてつもなく厄介です。

公的団体の調査データによると、年収500万〜750万円未満の30代・単身者の平均貯蓄額は1468万円(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」単身世帯調査2023年調査結果)「ちょ、そんなに⁉」と驚いたのは私だけでしょうか。

独立当時、39歳の私。お金に苦労している割にはお金に無頓着だったこともあり、手元にあった貯金は80万円ほど。調査データと比較すると、平均の5%ほどという事実になんとリアクションしたらいいのか、言葉を失いました。

実家の家計が苦しく、奨学金やアルバイトのお金で大学を卒業したため、卒業時には700万円ほどの借金を抱えていました。優良企業の年収並みです。

加えて40歳を目前にして、経験したライフイベントも数知れず。結婚や離婚、不動産購入(人生でトータル3回)など、人生の分岐点をいくつもへてきたこともあり、お金はないのが当たり前でした。

そんな状態からの独立。不安にならないわけがありません。ただ、不思議なことに それまで仕事には本気で向き合ってきた自負もあり、死ぬ気で仕事をすればなんとかなるだろうと、後先考えずに進みました。

というのは、きれいに言いすぎました。本当は半分ヤケでした。だって、もう次はないんですから。この時ばかりは、就職氷河期世代特有のやり抜く精神に支えられました。

独立後の最初の壁。適正価格で仕事を獲る営業のコツは?

独立後の最初の壁。適正価格で仕事を獲る営業のコツは?
マツ / PIXTA

フリーランスが最初にぶち当たる壁は営業活動ではないでしょうか。実際に、仕事を獲得するために、安い単価で過酷な労働を引き受けているフリーランスの話もよく耳にします。

一方、しっかりと基盤を築いているフリーランスは、自身の提供価値をきちんと言語化し、頼られる存在になることで、適正な価格で仕事を引き受けています。

ここでは私のやり方をサンプルとしてお伝えしてみようと思います。

まず、私がフリーランスになって感じたこととして、仕事を獲りに行くぞと息巻いていると、あまりいいご縁につながることは少ないということです。

むしろ、仕事にしようとする意識の前に、負担のない範囲で困っている人の相談に乗ること。自分がその仕事を引き受けるかどうかは別として、その企業に必要な取り組みが何なのかを一緒に考えるということです。

この動きの何がよいかというと、お互いの相性が確かめられること。自分だったらこう動くという提案について、先方の反応もわかります。そこで目線合わせができると、じゃあ頼みたい、という流れになることも少なくありません。

こうした流れをつくるためにも、自分が何のプロで何を提供できるのか、どこかで発信しておく必要はあると思います。

自分のサイトを開設するのもひとつですが、手間暇かけずにはじめるのであれば、SNSのようなツールはおすすめです。どんな仕事をしてきたか、何を大事にしているかなど、キャリアと人柄の両方を示しておくと、そこにフィットする人が自然にコンタクトしてくれます。

仕事が途切れないフリーランスの共通点

仕事が途切れないフリーランスの共通点
Luce / PIXTA

仕事が途切れないフリーランス仲間たちを見ていて、共通点があることにも気づきました。彼らは、クライアントのニーズを的確に捉える力がある。

そして何より、コミュニケーションを怠らない。自分の得意領域をわかりやすく発信し続けている。その積み重ねが信用となり、仕事の継続につながっているように思います。

自分の強み、求められるフィールドをしっかりと見定め、そこで自分を磨き続ける人は、どんどん活躍の幅が広がっていきます。

フリーランスは、ひとつのスキルにしがみつく必要はありません。人生のフェーズに合わせて、仕事の軸やリズムも変えていける。そんな柔軟さこそが、この働き方の醍醐味だと私は思います。

次回の記事では、独立後の単価設定のポイントや専門領域の見つけ方・見直し方など、収入を安定させ、フリーランスを無理なく続けていくコツを解説します。

※本記事は、書籍『"働く"を自分でデザインする おんな・ひとり・フリーランス』より一部抜粋して構成しています。

もっと詳しく知りたい人は

『"働く"を自分でデザインする おんな・ひとり・フリーランス』佐賀晶子著(同文舘出版)

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HALMEK up編集部
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