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更新日:2025年03月16日 公開日:2024年12月07日

【55歳ユミの場合】アプリの男性と会ったが…

【7】セカンドパートナーの沼!既婚者アプリの男性とついに初逢瀬

【7】セカンドパートナーの沼!既婚者アプリの男性とついに初逢瀬

55歳ユミの恋愛ルポ第7話。最近耳にすることが増えた「セカンドパートナー」という関係。不倫とは違うと言いつつ…ハマってしまう人も多い。「既婚者マッチングアプリ」に登録しやり取りが始まった。出張で来た男性と初めて会うことに…。

前回までのあらすじ

前回までのあらすじ
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前回の話はコチラから。ユミ(55歳)の恋愛談を紹介しよう。姉にコンプレックスを抱きながら育ったせいで、自己肯定感が低い性格となってしまったユミ。

バブル崩壊後に会社で出会った夫と結婚したものの……妊娠中に浮気され、心を閉ざしながらも母親業にいそしむ日々が続いていた。

夫と喧嘩した日、むしゃくしゃして「既婚者マッチングアプリ」を始めてみたところ…いきなりたくさんの男性からメッセージが届きびっくりしてしまう。

セックスレスの告白に戸惑い――“やれる女性”を求める男性たち

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最初のメッセージは当たり障りのないものだったのに、二度目のやりとりで「実はうち、セックスレスで……。身も心も癒やし合えたらと思っています」と、急にセックス話を持ち出す人もいた。「僕ならきみを満足させられると思う」と言う人も。

結局、男女が会うとなると性的なコンセンサスをとっておきたくなるのか、つまりは「やれる女性」でなければ会う意味がないと思うのか。それらのメッセージを目にしてユミさんは悶々とした。

突然の誘い…“急だけど出張中に会いたい”

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最初にメッセージを交わした男性からは、またすぐに返信があった。その後も趣味やテレビの話など、テンポよくメッセージラリーが続いた。まるで昔からの知り合いのように……。

数時間やりとりを続けた後、こんなメッセージが来た。

「実は東京に出張するんですが、メインの仕事は明後日なので明日の午後はあいています。本当に急で申し訳ありませんが、明日を逃すとなかなかお会いできないような気がして」と。

「今日メッセージを交わして明日会うなんて……とても無謀だとは思いました。でも口調も丁寧だったし、出張しているこの日を逃したくないと言われると、私もちょっとうれしくなって。とりあえずお茶を飲むくらいならと思ってパートが終わった後の16時を指定しました」

55歳、似合う服がない。募る不安と緊張

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翌日、パートに出掛ける時点で、彼女はいつもより念入りに洋服を選んでいた。「55歳の女がキレイに見える服を私は持っているのだろうか」と疑問を覚えた。いや、持っていない。こうなるなら、少しはきれいな服も手に入れておけばよかったな……。

結局、当たり障りのないミント色のニットのアンサンブルにミディ丈のスカートを選んだ。落ち着いた主婦にしか見えないが、それが自分なのだからしかたがないと思った。それなのにどう思われるか、ずっと不安でたまらずソワソワする。

カフェでの初対面。予想外の視線

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パートが終わり、極度に緊張しながら指定されたカフェに赴いたが、彼がどこにいるのかわからなかった。店のどのあたりに座っているとか服装とか、目印を示すとかしてくれればいいのにと、ユミさんは少しイラッとした。

「私がキョロキョロしていると、ごく普通のサラリーマン風の男性が手を挙げました。こっちが見つけなければいけないの?って思って近づいたら、『アプリの方ですかね?』って上から下までジロリと見られたんです。まるで、値踏みするような目つきで。メッセージから受ける印象とはまったく違っていました」

だからといって帰るわけにもいかなかった。座って向き合うと、清潔感がないというほどではなかったが、写真から受けたイメージが爽やかだった分、ユミさんは内心がっかりしたという。たぶん昔の、格好よく映った写真を使っていたのだろう。

盛り上がらない会話と冷めた期待

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「メッセージほど、特に会話も弾みませんでした。外見や雰囲気にも特に惹かれるところもなくて、私自身は期待した分、テンションが下がっていました。早く帰って昨日録画したドラマを見たいなと退屈でした。もうたぶん二度と会わないだろうなと思いながら別れました」

相手も同じ気持ちだったのかもしれない。特にLINEなどの連絡先も交換せず、アプリで社交辞令的にお礼を言い合った後、その後メッセージすることはなかった。

知らない人と会話を続けるのは難しい。夫が言うように自分は世間知らずなのかもしれないと、思わず卑下する気持ちが湧きおこる。

だが、「いや、いつかきっと、私が心を開いて会話できる人に巡り会えるはず」と自分を慰めた。

亀山早苗
亀山早苗

東京生まれ。明治大学卒業後、フリーランスのライターとして雑誌記事、書籍の執筆を手がける。おもな著書に『不倫の恋で苦しむ男たち』『復活不倫』『人はなぜ不倫をするのか』など。最新刊は小説『人生の秋に恋に落ちたら』。歌舞伎や落語が大好き、くまモンの熱烈ファンでもある。

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