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- 山本ふみこさんエッセー通信講座第3回参加者の5作品
随筆家の山本ふみこさんが講師を務めるハルメクのエッセー通信講座。毎月1回、半年間でエッセーの書き方を学びます。第3回のテーマは「めったにない」。参加者が書いた作品から山本さんが選んだエッセーを紹介します。
山本ふみこさんが選んだ5つのエッセー
クリックすると、作品と山本ふみこさんの講評をお読みいただけます。
「空き缶と段ボールと」いぬいみきさん
招待もされないうちから押しかけていくのは失礼だ、というのが……
「言葉でつたえる」きたのふみさん
次の場所へとうつる日がせまってきた。結婚して30年、6回目に……
「鯉の昼寝」近藤陽子さん
いま住んでいるこの家は築50年。夫が家を出た後に建てられた……
「くせとの戦い」堀口時美さん
さきざきのことを心配する「くせ」が私にはある。あーなって……
「紅茶時間」三澤モナさん
紅茶の美味しさに目覚めたのは40歳代のこと。コーヒーのお店……
エッセーに関する質問・お悩みに動画で回答
通信制エッセー講座の参加者から寄せられた質問やお悩みに、山本ふみこさんが動画で回答します。
質問(1)「題名の付け方がわかりません。どうしても題を付けてから書くことができません。どうしたらいいですか?」
山本さん:「最初に題を付けて書き始めたけれども、変えよう」ということは私にもよくあります。書いていくうちに変わるんです。
ただ、仮の題を付けておくと、それがよすがになるので、付けて書き始める方がよいように思います。
題名は大切だとはいえ、やはり中身が大切です。本文がいいと魅力的なタイトルがぽんと咲くように見えてくるものなので、中身が先と思います。
質問(2)「『思いがけないところからはじめて、切りっぱなしで終わる』ということを意識して書いてみましたが、この間の出来事はどういう順番で書いたらいいでしょうか?」
山本さん:まず「思いがけないところからはじめて、切りっぱなしで終わると」いうのは、講座の教材の「書いてゆくわたしたち」の中の言葉です。
これは、もしかしたら私がいちばん大事にしていることかもしれません。つまり、書き出しで気を引くというか「おもしろみを出したい」という気持ちと、決してまとめない、ということです。
私たちは教育の中で長く感想文や作文を書いてきたので、まとめグセがあるんです。「今日の遠足の出来事から学んで、明日からの生活をがんばりたいと思います」とか。私たちは独自性のある、自分の作品を書いていきたいと思って務めているので、まとめすぎないようにすることはとても大切だと思います。
この方は、その間をどういう順番でということですけれど、それはもうご自分の世界観です。あったことを順番通りに書かなければいけないと思い込んでおられる節がありますが、それもどこからでも構いません。変えた方が魅力になるんじゃないかな、と思うこともしばしばです。
ただ、どんな順番で書こうと、大切なのは読者にちゃんと伝わること。そのためには必要な説明をはしょらないことが大切です。「いつのこと?」「誰が?」「どこの話?」というふうになると、せっかく読み始めたのに、そこで読者であることをやめてしまうこともあります。
お便り 「テーマ(課題)をノートに書いて持ち歩いています。今までは耳に入らなかったことが入ってきたり、いろいろな方面に関心が行って、毎日おもしろく過ごしています」
山本さん:これを読んだとき、とてもうれしくてちょっぴり泣きそうになりました。こういう意識で書くことと向き合うことは本当に大切なことだと思います。
課題はともかくとして、思いつきや観察を書いておくことって大事ですよね。それはどんどん忘れて流れていくものだから、帳面を作って書き留めておられるのはとても素晴らしいと思って、みなさんにもおすすめしたいと思いました。
動画では、山本さんのおすすめの本『ムーミン谷の十一月』(ヤンソン作。講談社文庫)も紹介してくれました。ぜひご覧ください。
随筆家・山本ふみこさんのプロフィール
1958(昭和33)年生まれ。出版社勤務を経て随筆家に。ハルメクでは連載「だから、好きな先輩」やエッセー講座(会場開催と通信制)の講師でおなじみ。著書に『朝ごはんからはじまる』『まないた手帖』(ともに毎日新聞社刊)『おとな時間の、つくりかた』(PHP文庫刊)『暮らしと台所の歳時記 旬の野菜で感じる七十二候』(PHP研究所)『こぎれい、こざっぱり』『台所から子どもたちへ』(ともにオレンジページ刊)『家のしごと』(ミシマ社刊)ほか多数。公式ブログは http://fumimushi.cocolog-nifty.com/
ハルメクの通信制エッセー講座とは?
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。講座の受講期間は半年間。
現在第3期の講座開講中で、次回第4期の参加者を募集中です。申込締切は2022年1月7日(金)まで。詳しくは雑誌「ハルメク」1月号の誌上とハルメク旅と講座サイトをご覧ください。
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