無理なく続けるおうちジム・後編

夜におすすめ!筋肉をほぐす快眠「リンパストレッチ」

公開日:2020.07.29

更新日:2024.08.29

夏バテ対策として、その日の疲れはその日のうちに解消! 日常生活の中で無理なく続けられる、夜におすすめの「リンパストレッチ」をご紹介します。日中に使った筋肉をほぐしつつ、リンパの流れを促しましょう。むくみ解消や快眠につながるポーズは必見です!

筋肉をほぐす快眠「リンパストレッチ」
筋肉をほぐす快眠「リンパストレッチ」

教えてくれた人

加藤雅俊さん
かとう・まさとし 日本ホリスティックセラピストアカデミー校長。薬剤師。予防医療家。近著に『10秒のリンパストレッチで全身がみるみるやせる!』(PHP刊)、『1日も早く薬をやめたい人の血圧を下げる本』(Gakken刊)。

『1日も早く薬をやめたい人の血圧を下げる本』(Gakken刊)

リンパを効果的に流そう!夜のストレッチですっきり

「リンパは体中をゆるやかに流れ、老廃物や細菌などを回収、除去する役割をもちます。筋肉が硬くなると、その付近のリンパの流れが滞る原因になるため、ストレッチで筋肉をしなやかに保ち、リンパの流れや代謝をアップさせることが大切です」

そう話すのは、リンパストレッチを推奨する加藤雅俊さん。さらに「リンパは全身を流れているので、少しずつでも全身の筋肉を意識して刺激することがとても大切」と強調します。

加藤さんにリンパを効果的に流すコツを聞きました。

▼リンパを効果的に流すコツ

  • 体全体の筋肉を動かそう
  • 「伸ばす」「縮める」両方行おう
  • 少しずつ秒数を伸ばそう

注意!リンパ節を“グリグリもむ”のはNGです

リンパ節を“グリグリもむ”のはNG

リンパを流すと聞いて、リンパマッサージを思い出す人も多いのではないでしょうか。わきの下やそけい部など、リンパを流そうとしてグリグリ痛いくらいもんでいませんか? 

実は、リンパ節は、たんぱく質でできている繊細な組織。強くもむと壊してしまう可能性があります。だからこそ、今回ご紹介するリンパストレッチで「伸ばして流す」のが効果的です。

リンパストレッチは「イタ気持ちいい」を目安にするのがポイント、とのこと。具体的なリンパストレッチのやり方を見ていきましょう。

基本のリンパストレッチ:全身に効く“裏表”ポーズ

最初にご紹介するのは、全身の筋肉を同時に使って、体中に張り巡らされたリンパを流せるおすすめポーズ。これだけは、毎晩寝る前に行うようにしましょう。

1日の目安:初めは5秒キープでOK。10秒×3セットが目標

1.まずは「裏」。うつぶせになり、手と脚をできるだけ高く上げて5秒キープします。体の裏側全体が使われます。

2.次に「表」。仰向けになり、手を軽く握ります。肩と腕、脚を上げて、5秒キープ。腹筋や上腕二頭筋など、体の表側の筋肉が総動員されます。体中が熱くなるのを目安に。5秒キープできるようになったら、徐々に秒数を伸ばしていきましょう。

全身に効く“裏表”ポーズ

続いて、むくみに効果的なリンパストレッチをご紹介します。

むくみ解消に効果的な「スッキリポーズ」3つ

1日の目安:それぞれ10秒×3セットが目標!

リンパストレッチ1:胸と背中伸ばし

1.体の中で最もリンパ節が多い胸元を刺激するポーズ。まず胸を反らし、後ろで手を組みます。腕をグーッと上げ、胸が開いて背中が縮まるのを感じて。

胸と背中伸ばし

2.次は胸元を縮めて、背中を伸ばします。手を前で組み、背中をやや丸め、両肩をできるだけ前に。この「伸び縮み」を双方行うことも、リンパの流れを促します。

胸と背中伸ばし

リンパストレッチ2:わき腹ひねり

脚を前後に開き、前の脚を曲げて重心を下に。腕は肩の高さまで上げ、上半身を前に出した脚の方向へひねって、きついところでキープ。お腹のリンパがじわじわ刺激されます。肩ではなく、腰から回す意識を持ちましょう。

わき腹ひねり

リンパストレッチ3:背中反らし

四つんばいになり、片方の腕と、逆の脚を同じ高さまで上げます。脚と手の高さは同じくらい。「ちょっときつい」高さまで上げるのがポイントです。体全体の筋肉を適度に使えて、全身スッキリ!

背中反らし

快眠につながる「脱力ポーズ」3つ

1日の目安:それぞれ10秒×3セットが目標!

リンパストレッチ4:上半身ゆるめ

1.正座をして、ひざの前に手をつき、息を吸いながら背中を反らせます。

上半身ゆるめ

2.ゆったり息を吐きながら腕を前に伸ばし、額を床に。背中の筋肉の緊張が緩んで、すっかり脱力でき、お腹や腰のリンパも流れやすくなります。

上半身ゆるめ

リンパストレッチ5:お尻上げ

1.仰向けになってひざを曲げたら、足の裏と手の平で体を支えながら、胸からお尻まで体の軸が一直線になるように持ち上げます。

2.胸元のリンパが刺激され、全身のリンパを吸収する力がアップ。

お尻上げ

リンパストレッチ6:寝ながら腰ひねり

仰向けになり、腕を肩の位置で広げ、手の平を下に。片方の脚を腰からひねって倒し、目線は倒した脚と逆方向に。お尻とわき腹の筋肉が伸ばされ、快眠を助けてくれます。

寝ながら腰ひねり

取材・文=田渕あゆみ、竹上久恵(ともにハルメク編集部) 撮影=鈴木宏 スタイリング=椎野糸子 ヘアメイク=木村三喜 モデル=小杉貴子 イラストレーション=Yuzuko

※この記事は雑誌「ハルメク」2019年8月号に掲載された内容を再編集しています。


取材協力:日本ホリスティックセラピストアカデミー
参考書籍:『10秒のリンパストレッチで全身がみるみるやせる!』(PHP刊)

■もっと知りたい■

>>おうちジム・前編:昼におすすめ!下半身の「ながら筋トレ」エクササイズ
 

 

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