運動や入浴で自律神経を整えよう

冷え性のタイプ別の改善方法!原因・対策をチェック

公開日:2020/07/14

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多くの女性が悩む、冷え性。この記事では、冷え性の原因・対策をタイプ別に紹介します。手足(四肢末端)や下半身・内臓・全身など、冷えの症状別の改善ポイント、自律神経失調症などの病気や、運動・入浴など生活習慣との関係もチェックしましょう。

冷え性のタイプ別の改善方法

女性に多い冷え性(冷え症)とは?治療は必要?

冷え性とは、外気温に関わらず常に体が冷えている状態のこと。「気温が高い夏でも手足が冷たい」「布団に入っても手足が冷えて眠れない」「風呂上がりもすぐに身体が冷える」「一度冷えると温まりにくい」 という人は、冷え性の症状である可能性があります。

冷え性は西洋医学では病気としては扱われず、自律神経や皮膚感覚の乱れ、血液循環の悪化などの症状の一種(血行不良)としてとらえ、積極的な治療は行いません。

一方、東洋医学では「冷えは万病のもと」といわれるように、冷えは不眠や肩こりなど、さまざまな不調の原因とされます。体質という意味合いが強い「冷え性」ではなく、治療が必要な症状という意味で「冷え症」と書かれることも多いよう。漢方薬や鍼灸(しんきゅう)、ツボ押しなどの治療法があります。

体が冷えると生活習慣病のリスクが上がるといわれており、冷えを改善することはとても大切です。

冷え性は女性に多い症状で、女性の約8割が冷え性だとする調査結果もあるほどです。女性に冷え性が多い理由として、ダイエットや生理などの影響で貧血気味の人が多いことと、女性ホルモンの影響で自律神経の乱れを起こしやすいことが挙げられます。

特に、ホルモンバランスが崩れやすい更年期は、冷え性になる女性が多いので、注意が必要です。

冷え性の原因について

冷え性は、本来はたらくべき体温調節機能がうまく機能していない状態であり、さまざまな要因が重なって冷えが生じます。それぞれの原因を見ていきましょう。

冷え性の原因1:筋肉量が少ない

人間の体の熱は筋肉が作り出しています。一般的に女性は男性に比べて筋肉が少ないため、作られる熱の量も少なく、冷え性になる人が多いと考えられています。

冷え性の原因2:運動不足

運動不足になると体の代謝が低下し、筋肉量が低下します。血液の流れも悪くなるため、冷え性になりやすいとされています。

冷え性の原因3:食生活の乱れ

私たちの体温は、朝起きて食事を取ることで上がり、午後から夕方にピークを迎えた後、夜に向けて下がっていきます。朝食を抜いたり、無理なダイエットをしたりすると体温が上がらず、血流も悪くなるため、冷え性になりやすくなります。

冷え性の原因4:ストレス

過度なストレスは人間の体にいろいろな影響を及ぼします。心身にストレスがかかり、緊張状態が続くと、四肢末端にある末梢血管が収縮するため、冷え性を引き起こす原因になります。

冷え性の原因5:自律神経の乱れ

自律神経は、私たちの意識に関係なく、内臓の働きや体温を調整する神経のこと。健康維持には、交感神経と副交感神経のスムーズな切り替えが大切です。

冷え性の原因6:喫煙

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、毛細血管の流れを悪くするため、冷え性の原因の一つと考えられています。

冷え性の原因7:便秘

便秘が続くと腸の働きが低下し、体の代謝が悪くなってしまうため、冷え性につながることがあります。

冷え性タイプチェックリスト!末端冷え症や隠れ冷え性も

冷え性には、冷える場所によっていくつかのタイプに分けられます。それぞれの特徴と原因をご紹介します。

手足などの末端が冷えるタイプ(末端冷え症)

体の末端にある毛細血管までの血流が悪くなることで起こる冷え性。手足などが冷えるのは、冷え性の典型的なタイプといえます。運動不足による筋肉量の低下やダイエットなどにより、十分な熱を作り出せないことが原因と考えられています。

下半身が冷えるタイプ

腰から下の下半身が冷えるタイプは、長時間のデスクワークや立ち仕事などで、上半身に比べて下半身の血流が悪くなることが原因のようです。

内臓が冷えるタイプ

手足は温かいのにお腹が冷えやすいのが、内臓が冷えるタイプの特徴です。手足の冷えなどの自覚症状がないため、冷え性と気付かないケースが多く「隠れ冷え性」とも呼ばれます。ストレスによる自律神経の乱れや冷たい食べ物を多く取ることが原因です。

全身が冷えるタイプ

常に体温が低く、一年中冷えを感じている人は、全身が冷えるタイプです。いつも疲労感や倦怠感を感じていることが多く、生活習慣や偏った食事による基礎代謝の低下や、自律神経の乱れが冷え性の原因になります。

夏はクーラー・冷房による冷え性に注意!

夏にクーラー・冷房で冷えを感じる場合、手足などの末端が冷えるタイプ(末端冷え症)が多いよう。室内と室外の温度差で自律神経が乱れることが冷え性の原因になります。また、夏は冷たい飲み物で内臓も冷えがちなので、外が暑いからといって油断しないように注意しましょう。

全タイプに共通の冷え性の改善方法・対処法とは?

全タイプに共通の冷え性の改善方法とは?

冷え症の原因とタイプを紹介してきましたが、運動不足による筋肉量の低下と自律神経の乱れが、全タイプの冷え性に共通する原因です。つまり、運動不足を解消し、自律神経を整えることが、冷え性改善のポイントです。

今すぐできる、具体的な冷え性の改善策・対処法を紹介します。

改善方法1:軽いウォーキングなどの全身運動

軽いウォーキングなどの全身運動をすると、体の筋肉量が増えるため、基礎代謝がアップします。忙しい人も、仕事や買い物に行くときなど、日常生活の中で積極的に歩く機会を作ることが大切です。早足で歩く、エスカレーターを使わず階段を使うなど、できることから始めてみてください。

改善方法2:入浴で体を温める

シャワーではなく、しっかりと湯船に浸かって体を温めることは、血流改善に効果的です。ただし、体を温めようとして熱過ぎるお風呂に入浴するのは逆効果。熱過ぎるお湯だと体温が急に上がってしまうため、体は逆に体温を下げようとしてしまいます。40度くらいのお湯で、ゆっくりリラックスして入浴しましょう。

改善方法3:冷え性改善に効果的な食べ物を取る

食べ物には、体を温めるものと冷やすものがあるといわれますが、冷え性の改善には体を温める食べ物を取ることが効果的です。にんじん・かぼちゃ・大根・ショウガなどの根菜類や納豆、みそ・キムチなどの発酵食品。飲み物では紅茶・ココア・甘酒などが体を温めてくれます。

改善方法4:冷え対策を意識した服装を

夏も冬も、体を締め付けるファッションは血流を悪くする原因です。冷え性の人は体を締め付けない服装を意識してください。

夏は、クーラーで体が冷えるため、薄手のカーディガンやストールを常に持ち歩くのがおすすめ。また、汗を吸い取る吸湿性のいいインナーを着て冷えを防ぐのも大切です。

冬は、体の中心部、特にお腹を冷やさないようにしてください。体の中心部が温かく保たれていれば、体の末端まで血液が流れやすくなります。

タイプ別の冷え性改善ポイントとは?

次に、タイプ別の冷え性改善ポイントをご紹介します。

手足などの末端が冷えるタイプ

運動で筋肉量を増やしたり、しっかりと食事を取って十分な熱を作り出せるようにすることがポイント。手足を温めることばかりを意識するのではなく、体の中心部から体の末端にまで熱を届けることを意識してください。

下半身が冷えるタイプ

下半身の冷えには、お尻や太ももの筋肉をほぐすストレッチがおすすめです。また、血流を保つために、デスクワークや立っているときも正しい姿勢を意識してください。

内臓が冷えるタイプ

自律神経の乱れは冷え性の原因になるので、入浴でリラックスしてストレス解消に努めてください。半身浴も血行改善に効果的です。また、食べ過ぎや偏食、冷たい食べ物・飲み物にも注意してください。

全身が冷えるタイプ

全身が冷えている人は、生活習慣や食生活を改善して、基礎代謝を上げることが第一。しっかりと食事を取ること、十分な睡眠を心掛けてください。まずは自分の体から熱を作り出すことを意識しましょう。

以上、冷え性タイプチェックリストと改善策・対処法でした。多くの女性が悩まされている冷え性ですが、症状に合わせた対策をすれば、少しずつ改善できるはず。

さまざまな対策を講じても改善しにくい場合は、甲状腺機能低下症や膠原病、貧血、閉そく性動脈硬化症など、病気が隠れている場合もあるので注意が必要です。

運動や入浴、バランスのいい食事など、生活習慣を改善して、冷え性の原因を解消しましょう!

冷え性について教えてくれたのは?

玉城クリニック副院長 都木登妃子

和歌山県立医科大学卒業。兵庫医科大学・糖尿病内分泌代謝内科、大阪中央病院で勤務した後、2019年4月より「玉城クリニック」へ。糖尿病科・生活習慣病を担当。高水準の治療を提供するとともに、ヒトとヒトとの繋がりを大切にした診察を心掛けている。日本内科学会 認定内科医、日本糖尿病学会 糖尿病専門医。

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