「肺」を健やかに若々しく保つ9つの養生法(生活習慣&運動)
「肺」を健やかに若々しく保つ9つの養生法(生活習慣&運動)
更新日:2025年08月31日
公開日:2025年08月24日
教えてくれた人:宮崎雅樹(みやざき・まさき)さん
みやざきRCクリニック(東京都品川区)院長。2006年、群馬大学医学部卒業。慶應義塾大学病院呼吸器内科助教などを経て、16年から現職。日本呼吸器学会呼吸器内科専門医。著書に『長生きしたけりゃ肺を鍛えなさい』(エクスナレッジ刊)などがある。
「生活習慣」編(5つ)
前回紹介した50代から特に気を付けたい3つの肺疾患「肺炎・誤嚥性肺炎」「喘息」「肺NTM症」を遠ざけ、肺の養生にもつながるケアを紹介します。それぞれのケアの後に、どの疾患に効果的かも紹介しています。
1.まずは禁煙。受動喫煙にも要注意
ほとんどの肺の病気は喫煙習慣により発症しやすくなります。「受動喫煙もよくないので、ご家族も含め禁煙を。またホコリが多いなど空気の汚れた場所をできるだけ避けることも大切です」と宮崎さん。
【肺炎・誤嚥性肺炎】【喘息】【肺全般】に効果的
2.口腔ケアで口の中をきれいに

「歯磨きをしっかりしておくと、もし誤嚥を起こしても口の中の細菌が少ないので肺炎の発症リスクが減ります」(宮崎さん)。特に寝る前の歯磨きは丁寧に。インフルエンザの予防効果も期待できます。
【肺炎・誤嚥性肺炎】に効果的
3.しっかり換気を。加湿器も賢く利用

窓を開けて部屋の空気の入れ替えを。空気清浄機の利用もおすすめです。また湿度も重要。「40~60%が理想的。40%未満だと ウイルスが増殖しやすく、60%以上だとカビが生えやすくなります」と宮崎さん。加湿器や除湿器も上手に使いましょう。
【肺炎・誤嚥性肺炎】【喘息】【肺全般】に効果的
4.水分補給はこまめに!
気道の粘膜には無数の線毛があり、ウイルスや細菌を体外に排出しています。「のどが乾燥すると線毛の働きが低下し、肺炎にかかりやすくなります」と宮崎さん。水やお茶をちょこちょこ飲んで潤い補給を!
【肺炎・誤嚥性肺炎】【喘息】【肺全般】に効果的
5.土いじりやお風呂掃除にはマスクを着用

肺NTM症の原因菌は、浴室などの水まわりや“ぬめり”の中、土の中にいます。この病気やその可能性のある人は、お風呂掃除や土いじりの際にはマスク着用で防御を。
【肺NTM症】に効果的
「運動」編(4つ)
6.ストレッチで呼吸筋をやわらかく

肺を動かすのが肋間筋と横隔膜。「これらの呼吸筋をストレッチでやわらかくしましょう」と宮崎さん。上体を回す、左右に傾ける、両肩を上げ下げする、首を回すなど、上半身をほぐしましょう。
【肺全般】に効果的
7.「スクワット」で呼吸筋の衰え防止

「全身の筋肉の中で一番大きい太ももの筋肉を鍛えると、連動して呼吸筋の筋力維持にもつながります」(宮崎さん)。おすすめはスクワット。腰を徐々に落とし、ゆっくり元の姿勢に戻します。少しずつ回数を増やしていきましょう。
【肺全般】に効果的
8.舌トレでむせるのを防止

- 口を大きく開け、舌をできるだけ下に伸ばす
- 舌を左右にしっかり伸ばす
- 舌を鼻に近づけるように伸ばす
舌や口まわりの筋肉を鍛えると、誤嚥を起こしにくくなります。上の図のように舌を上下左右に思い切り動かしましょう。各10回が目安です。他にも頬を膨らませたり、へこませたりを繰り返す、「パピプペポ」「ラリルレロ」などと唱えて唇や舌を動かすのも効果的です。
【肺炎・誤嚥性肺炎】に効果的
9.思い出したら腹式呼吸を習慣に
鼻から息を吸い、口からゆっくり息を吐く腹式呼吸。肺の下にある横隔膜を大きく動かして、お腹を膨らませたり、へこませたりするので横隔膜が鍛えられます。肺に入る空気が増え、ストレスを和らげる働きも。習慣づけましょう。
【肺全般】に効果的
次回は、肺疾患の予防や治療法を紹介します。
※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。
取材・文=佐田節子、イラストレーション=モリナオミ、構成=大矢詠美(ハルメク編集部)
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年1月号を再編集しています




