腹圧性尿失禁は骨盤底筋体操とサポートグッズで対策!

咳やくしゃみでドキッ!尿漏れが起こる原因&対処法

公開日:2024.04.03

更新日:2024.04.10

咳やくしゃみをしたときに起こりがちな尿漏れ。どう対策していますか?腹圧性尿失禁は、日常のさまざまな動作によって起こりやすくなります。軽度であればセルフケアで改善できる可能性もあるため、サポートグッズを活用しながら早めに対処していきましょう。

咳やくしゃみをしたときに起こる尿漏れに悩む人は多い

咳やくしゃみをしたときに起こる尿漏れに悩む人は多い

「咳で尿漏れすることが多くなってきた」「くしゃみをしたらおしっこがちょびっと漏れてしまう」など、尿漏れに悩む人は多いです。

咳やくしゃみをすると、急に腹圧が高くなる(お腹に力が入る)ため、我慢する間もなく一瞬にして尿漏れを起こしてしまいます。

咳やくしゃみ以外にも、以下のように日常生活の中でさまざまな動作をすることで、尿漏れが起こる可能性があるでしょう。

  • 立ち上がろうとしたとき
  • 重いものを持ち上げたとき
  • 重いものを持って歩いているとき
  • 長時間歩いているとき
  • 走っているとき
  • ジャンプしたとき
  • 笑ったとき

これらの動作をしたときに起こる尿漏れは、少量だけ漏れるだけのケースがほとんどですが、膀胱に尿がたくさんたまっていたりお腹に強い力がかかったりした場合は、漏れる量が多くなることがあります。

多量の尿を漏らしてしまうと、外出するのがこわくなるなど生活の質(QOL)が下がる原因になることもあるため、早めに対処することが大切です。

咳で尿漏れする「腹圧性尿失禁」とは?

咳で尿漏れする「腹圧性尿失禁」とは?

尿漏れのタイプはいくつかありますが、その中でも咳やくしゃみなどによって腹圧がかかることで起こる尿漏れを「腹圧性尿失禁」といいます。

腹圧性尿失禁は女性に起こりやすく、特に40代後半以降の女性に多くみられる尿漏れタイプなので、「自分もそうかもしれない」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、腹圧性尿失禁についてさらに詳しく解説します。

腹圧性尿失禁が起きる仕組み

そもそも、なぜ尿を漏らさずにいられるのかご存じですか?

膀胱と尿道は、骨盤の底にある「骨盤底筋」という筋肉によって支えられています。骨盤底筋は排尿を途中で止めたり、肛門を締めたりする際に使う筋肉で、骨盤底筋によって尿道が締まることで尿が漏れるのを防いでいます。

しかし骨盤底筋が何らかの原因でゆるんだり傷んだりすると、尿道を締める尿道括約筋が尿道をしっかりと閉じられなくなり、膀胱の出口が開きやすくなったり下がりやすくなったりするため、少し腹圧がかかっただけで尿漏れが起こりやすくなってしまうのです。

また、骨盤底筋がゆるんで骨盤内の臓器を支えきれなくなると、子宮や膀胱が下がって膣から脱出してしまう「骨盤臓器脱」になることも。

腹圧性尿失禁に悩む人の中には、骨盤臓器脱を併発している可能性もあるため、注意が必要です。

腹圧性尿失禁の原因

腹圧性尿失禁の主な原因は、骨盤底筋の機能低下です。

加齢や運動不足によって筋力が衰えると、骨盤底筋の筋力も弱まって尿漏れを起こしやすくなります。

特に女性は、男性と比べて筋肉量が少ないことや、尿道が短く膀胱から真下に延びる構造になっていることで、腹圧の影響を受けやすく尿漏れを起こしやすい傾向に。

40代以降の女性の40%以上が尿失禁を経験した、もしくは尿失禁の症状があるといわれています。

それに加えて妊娠や出産によるダメージも、尿漏れの原因になることがあります。

通常は出産によって受けた骨盤底筋のダメージは産後6か月程度で回復しますが、深刻なダメージを受けた場合は重度の骨盤底障害が起こり、尿漏れの症状が残ってしまう可能性もあるでしょう。

妊娠や出産の経験がない場合でも、更年期の女性ホルモン減少によって骨盤底筋がゆるみ、尿漏れが起こることがあるため、油断は禁物です。

女性は更年期や閉経前後になると、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量が急激に低下します。

エストロゲンは筋肉に弾力やハリをもたせる役割を担っているため、ホルモンの分泌量が低下すると筋肉が弱り、骨盤底筋がゆるんでしまうのです。

また、体重の増加も腹圧性尿失禁の原因の一つだといえます。

体重が増加するとその重みで骨盤底筋に大きな負荷がかかり、骨盤底筋のゆるみに拍車がかかってしまいます。特に更年期の女性は、代謝が落ちて太りやすいため要注意です。

腹圧性尿失禁が起こりやすい人

腹圧性尿失禁は、女性特有といっていいほど女性に多い尿トラブルです。

男性の場合は、前立腺肥大症や前立腺がんなどの手術を受けた後にみられる場合もありますが、ほとんどが一時的なもので徐々に改善していきます。

では、女性の中でも腹圧性尿失禁が起こりやすいのはどのような人なのでしょうか。

  • 妊娠や出産経験のある人
  • 更年期の人
  • 体重が増えてきた人
  • 慢性的な便秘の人
  • 慢性的に咳が出ている人

女性の腹圧性尿失禁は出産の影響が大きく、3人以上の出産経験がある人や難産だった人、赤ちゃんが大きかった人は特に注意が必要です。

更年期の女性も、エストロゲンの減少によって膣粘膜が萎縮したり、骨盤底筋がゆるんだりすることで起こりやすくなります。

他にも、腹圧がかかる機会の多い慢性的な便秘の人や喘息などで咳やくしゃみがよく出る人、体重が増加している人も骨盤底筋にダメージが蓄積されるため、腹圧性尿失禁になりやすいといえるでしょう。

咳やくしゃみでおしっこが漏れる!腹圧性尿失禁の対処法

咳やくしゃみでおしっこが漏れる!腹圧性尿失禁の対処法

腹圧性尿失禁が疑われる場合、まずは医師の診察を受けることが大切ですが、軽症であればセルフケアで症状を改善できる可能性があります。

重症であっても、医療機関で適切な治療を受ければ治すことが可能です。

ここでは、自分でできる骨盤底筋体操と生活習慣改善のポイント、ショーツを用いた対処法、医療機関で受けられる治療法について解説します。

骨盤底筋体操(ケーゲル体操)

腹圧性尿失禁の主な原因である骨盤底筋のゆるみを改善するには、この筋肉を鍛える「骨盤底筋体操(ケーゲル体操)」を行うことが重要です。

骨盤底筋体操は正しいやり方で毎日行えば、4週間ほどで効果を実感でき、3か月頃には感じられる効果も大きくなっている可能性があります。

骨盤底筋体操のやり方は以下の通りです。

  1. おしっこやおならを我慢するように、骨盤底筋に力を入れる
  2. 骨盤底筋を意識しながら、ぎゅっと骨盤底筋を引き締めて10秒キープした後、10秒ゆるめる
  3. ここまでの動きを20回1セットとして、1日に数セット行う

骨盤底筋体操は、立っているときだけでなく座っていても横になっていてもできるため、仕事中や家事をしながら、テレビを見ながらでもできます。

コツは筋肉を正しく使うこと。骨盤底筋の場所や締め方の感覚をしっかりと掴み、意識を向けましょう。

おしっこやおならを我慢するように肛門を締めると、骨盤底筋が持ち上がる感覚を掴みやすくなります。

尿漏れの予防と改善のために1回に何セット、週に何回やるべきというルールはないため、骨盤まわりに痛みが出たら無理せず休むようにしましょう。

生活習慣の改善

腹圧性尿失禁は便秘や肥満によっても起こるため、生活習慣の改善を行うことで改善できる可能性があります。

尿をためないように水分を控える人もいますが、1日にコップ5〜8杯程度を目安にきちんと取ることが大切です。

トイレへ行きたくなった場合は、排尿時にいきんで強い腹圧をかけないよう注意しましょう。

また、体重が急に増加した人や肥満の人は、減量によって尿漏れが改善される可能性があります。肉や魚などから良質なタンパク質を積極的に摂取し、食事量にも注意しましょう。

それに加えて適度な運動を習慣にして、筋肉を鍛えることも大切です。

良質な睡眠を取ってストレスをためないようにすると、自律神経が整って代謝が促進され、体重が落ちやすくなることもあります。

尿漏れショーツを活用する

腹圧性尿失禁の症状が現れるのが不安でなかなか外出する気持ちになれない場合は、骨盤底筋体操や生活習慣の改善と併せて、市販の尿漏れショーツで対処するのがおすすめです。

骨盤底筋体操や生活習慣の改善は腹圧性尿失禁の予防・改善に有効ですが、始めたその日から効果が得られるわけではありません。

尿漏れショーツを着用すれば、ふとした瞬間にもれてしまった尿を下着に備え付けられたパッドが吸収してくれるため、万が一外出先でちょびっと漏れが起こったときも、シミやにおいを気にせず過ごせます。

薬物療法や手術を受ける

腹圧性尿失禁は、骨盤底筋体操や生活習慣の見直しで改善できる場合もありますが、日常生活に支障をきたしているような場合は、泌尿器科や女性泌尿器科、婦人科、ウロギネ外来などで適切な治療を受けましょう。

医療機関では問診と診察、超音波検査などで診断を確定し、骨盤底筋体操や生活指導を行い、必要に応じて薬物療法や手術で治療を行うのが一般的です。

薬物療法では、β2アドレナリン受容体刺激薬のクレンブルテロール塩酸塩「スペロペント®︎」や漢方薬の一部が保険適用で処方されます。

手術療法ではメッシュ状のテープで尿道の動きを小さくして尿漏れを解消する「中部尿道スリング手術」を行うことが多いでしょう。


骨盤底筋体操と併せて使いたい「骨盤底筋サポートショーツ」

骨盤底筋体操と併せて使いたい「骨盤底筋サポートショーツ」

腹圧性尿失禁の対処法として、医療機関でも推奨されている骨盤底筋体操ですが、骨盤底筋の場所や引き締まる感覚を掴むのが難しいと感じる人もいるのではないでしょうか。

そのような場合は、骨盤底筋に意識を向けやすくする「ハルメク 健康サポート・骨盤底筋サポートショーツ(通年用・パッド付き)」がおすすめです。

4層構造のクロッチでちょい漏れ対策

4層構造のクロッチでちょい漏れ対策

ハルメク 健康サポート・骨盤底筋サポートショーツ(通年用・パッド付き)」は、クロッチ部分に厚さ約5mmのパッドが付いていて、約10ccまでであれば吸水できるのが特徴です。(一度に吸収する量ではありません。)

パッドは1層目が肌あたりのよい綿混生地と防水布、2層目が吸水パイル、3層目が吸水不織布、4層目が防水布の4層構造となっています。

水分を受け止める部分にはそれぞれ抗菌防臭と消臭(対アンモニア)機能が施され、パッド全体を抗菌防臭機能のある防水布で包んでいるため、ちょい漏れの不安を軽減できます。

優しい圧で骨盤底筋の意識付けが可能

腹圧性尿失禁の予防と改善には骨盤底筋体操が有効ですが、やり方がよくわからなかったり骨盤底筋が締まっていることを実感できなかったりして、なんとなくやらなくなってしまうこともあります。

ハルメク 健康サポート・骨盤底筋サポートショーツ(通年用・パッド付き)」なら、はくだけで骨盤底筋の意識付けができるため、骨盤底筋体操と併せて使うのがおすすめです。

ハンモック状になったクロッチ部分が下からやさしく圧をかけ、骨盤底筋を持ち上げるようにサポート。はくだけで自然と骨盤底筋に意識を向けやすくしてくれます。

さらに、左右からもやさしく骨盤まわりを引き締めてくれるため、骨盤底に負荷がかかりません。

生地はなめらかな綿混素材で抗菌防臭機能付き。ウエストはゴムが使われておらず、くい込みにくくするんとはけるため、毎日ストレスなくはくことができます。

尿漏れが気にならない人は「骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」!

まだ尿漏れは気にならないけれど骨盤底筋の衰えが気になる、骨盤底筋のケアを始めたいという人には、「ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」がおすすめ。

ハルメク ヘルスプラス・骨盤底筋&ヒップサポートショーツ」は、「ハルメク 健康サポート・骨盤底筋サポートショーツ(通年用・パッド付き)」よりも強いサポート力が特徴です。

左右からの心地よい引き締め感と下からの適度な圧によって、はくだけで骨盤底筋に自然と意識が向くようになります。

クロッチ部分は2重のハンモック状の設計になっていて、市販の尿漏れパッドを付けてももたつかず、外から分かりにくいのも嬉しいポイント。

おなか部分とお尻部分にサポート生地がついているため、気になる体型カバーにもおすすめです。

おなかサポート
着用後のBefore→After
ヒップサポート
着用後のBefore→After

腹圧性尿失禁は正しくケアすれば予防・改善できる!

加齢や運動不足による骨盤底筋のゆるみで起こりやすくなる腹圧性尿失禁は、早いうちから正しくケアすることで、予防・改善できる可能性があります。

腹圧性尿失禁になると、ふとした瞬間に尿漏れが起こらないか不安で、出掛けることすらおっくうになってしまいます。

そのため、日頃から骨盤底筋体操や生活習慣の改善を行い、外出時には尿漏れショーツを着用するなどして対処していきましょう。

骨盤底筋の位置がわからない場合、まずは今回ご紹介したサポートグッズで骨盤底筋の意識付けから始めてみるのもおすすめです。

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