海原純子さんの幸せに生きるヒント1

「なぜわかってくれないの?」話が通じない人の特徴

公開日:2021/07/10

9

心療内科医の海原純子さんは、長年積み重ねてきた知見と経験を、楽しくわかりやすく伝えたいと、ワークショップを開いています。本連載では、その講座のエッセンスを集めてご紹介します。幸せに生きるヒントを一緒に身につけていきましょう。

話が通じない人

幸せに生きるためのワークショップ

幸せに生きるためのワークショップ

幸せに生きる、というとみなさんはどんなことが頭に浮かびますか? 「もう少し収入が増えたら幸せになるはず」「もう少しきれいなら幸せになるはず」「もう少し子どもや夫が協力的だったら」「体調がよかったら」「家がもう少し広かったら」などという思いが浮かぶかもしれません。

しかし、残念ながら収入が増えても、体調がよくなっても、家が広くなっても、あんまり幸せにはなれないものなのです。そう、一瞬、幸せで充実感があるかもしれませんが、長続きはしない。しばらくするとやっぱり何かの不足が生まれます。

幸せというのは収入や容姿の美しさなどの条件で得られるものではないようですね。

でも、ちょっと見方を変えたり、視点を変えたりすることで、どんな状況でも幸せな気持ちで生きることができるんです。その変え方を、このワークショップで一緒に、正しく知っていきましょう。

1回目のテーマは「なぜ人に話が通じないのか」「なぜ誤解されてしまうのか」。そんなつもりで言ったんじゃないのに、ということ、よくありますよね。自分の伝えたい真意が伝わらない、とがっかりします。見方を変えると、その理由がわかります。さあ、ワークショップを始めましょう。

実際のワークショップの様子
実際のワークショップには、50代、60代を中心とした女性が18人集まりました

ワーク1:話が通じないのはなぜ?を体験しよう

話が通じない理由を試す

読者のみなさんも参加してください。あなたのご家族かお友達1人にも参加してもらってください。2人並んで腰かけて、それぞれ、1枚の白いA4サイズの紙とペンを用意します。紙は横向きに置いてください。

これから私がお二人に、あるテーマで絵を描いていただきます。お二人は最後に絵が完成するまで、お互いの描いた絵を見てはいけません。これがポイントです。描いている絵をのぞかれないようにしてください。最後に描き終わってから、お互いの絵を見ることにしましょう。

それでは始めます。これから私が6つの指示をお出しします。その指示に従って絵を描いてみてください。じゃ、スタートしますよ。

  1. 空から星が一つ流れて落ちてきました。
  2. その星の下に木があります。
  3. 木のそばにはおしゃれなカフェがあります。
  4. カフェの前には小さな池があり水鳥が泳いでいます。
  5. 池のそばには女性がいます。
  6.  空には月が輝いています。

さあ、これで終了、お隣の方と絵を見比べてください。いかがでしょう。同じ絵になりましたか? どんな星を描きましたか? カフェはどのように描きましたか? 女性は? 月は? 違いますよね。

私が出した指示は一つ。でも、それを聞いて想像したことは人それぞれ違うのです。似ているところもあるけれど、まったく違うものを想像することが多い。こんな単純なこと一つで、こんなに違うのです。

2人の参加者の絵
「流れ星、木、家、その前にある池と泳ぐ鳥、月、空を飛ぶ3羽の鳥」という7つの指示で描いた2人の参加者の絵
​​​​​​

話は伝わりにくいのだ、という認識を持とう

話は伝わりにくいのだ、という認識を持とう

人はそれぞれみな自分の頭の中で相手の話をとらえ認識する、だからこそきちんと細かく伝え、聞く側もわからないところをそのまま自分の想像で終わらせずに、相手に確かめることが必要なんですね。

例えば今のワークでいうなら、星が流れて地面まで落ちるのでしょうか? 木の大きさは? カフェは2階建て? 月は満月? 三日月? などのように。

詳細に正確に事実を伝え、不明点は質問する、話す側、聞く側の双方の努力が、いいコミュニケーションには不可欠です。

「それにしても話は伝わりにくいのだ」という認識を持っていると「なんでわかってもらえないの!」という怒りが軽くなるものです。

あなたが話す側になっているときは聞き手がわかっているかどうか確かめながら話す、例えば、「これ、こういうことだけどいいかな」などと確認しながら話すと誤解が減少します。

ワーク2:楽しい自己紹介にトライ!

ワーク2)楽しい自己紹介にトライ!

初めての人との会話で自己紹介はつきものですが、みなさんはどんなことを話しますか。年齢とか学歴とか職業とか? でもそんな紹介は、する側も聞く側も、かえってマイナスになることがあります。年齢や学歴でレッテルを貼ると、ありのままの自分を見せる(相手を見る)ことができなくなってしまうものです。そこで楽しい自己紹介をしてみましょう。

こんな能力があったらいいなあと思うこと、行ってみたいところはどこか。そんな自己紹介です。

星の言葉が聞こえたらいいな、アフリカに行きたいな、歌が素敵に歌えたらいいな─。実際の会場の参加者のみなさんからは、次々に楽しい自己紹介をいただきました。その人の印象がずいぶん違ってきますよね。

海原純子さんのプロフィール

海原純子さん

うみはらじゅんこ。1952(昭和27)年生まれ。医学博士。心療内科医、産業医。日本医科大学特任教授、昭和女子大学特命教授。近著に『「繊細すぎる人」のための心の相談箱 いまよりラクに生きるためのヒント』(PHP研究所刊)。7月25日にジャズライブを開催予定。詳しくは、海原純子さんの公式ホームページをご確認ください。

海原純子さんの公式ホームページ

構成=前田まき(編集部)

※この記事は「ハルメク」2017年5月号掲載「こころのはなし」を再編集しています。

■もっと知りたい■

雑誌「ハルメク」

創刊22年目、女性誌売り上げNo.1の生活実用情報誌。前向きに明るく生きるために、本当に価値ある情報をお届けします。健康、料理、おしゃれ、お金、著名人のインタビューなど幅広い情報が満載。人気連載の「きくち体操」「きものリフォーム」も。年間定期購読誌で、自宅に直接配送します。雑誌ハルメクサイトはこちら

この記事をマイページに保存

\この記事をみんなに伝えよう/

ページ先頭へ