沖縄・本土復帰50年

沖縄再発見、というより見落としていた件

公開日:2022.11.22

グスク(城)の美しさに感動。歴史には興味はなかったのですが、古代人とつながっているような不思議な感覚でした。

沖縄再発見、というより見落としていた件
左:沖縄県立博物館・美術館(グスクを引用して建てられています) 右:首里城の城壁

新たな好きを発見 城(グスク)

沖縄が好きになったのは、80年代後~90年前半の沖縄音楽のブーム*1がきっかけでした。若い頃に何度も訪れていますが、今回は18年ぶりに友人と出かけました。

18年前にはなかった、大型イオンやマックスバリュ、東急ハンズ、当時あまり見られなかったコンビニもあちこちに見られ、まるで別の島に来ているようです。

そのあおりを受けたのか、コザなどの商店街はシャッターストリートとなってしまい、沖縄らしさが失われていくようです。子どもが小銭を握ってアイスを買いに来るような、昔ながらの商店があるとほっとします。

また、沖縄の文化や街並が好きで、観光地に行かずとも、古い校舎の景観や公民館から聞こえる三線の音で十分に「酔える」ので、沖縄にいる間は常に泥酔状態です(笑)。

2019年に焼失した首里城はどうなっただろうと、ゆいレールにのって現地に行きました。

以前訪れた時は、単なる観光スポットとして捉えていまして「あー、はいはい首里城ね」的な感じで車で守礼門側から入り、さっさと去りましたが……。今回は、首里駅で降り上の毛(うぃのもう)ルートを歩いたことで発見がありました。

城壁(グスク)*2が美しい・・・・・・。その姿に圧倒されました。また人気もなく、普段の生活からのスリップ感にテンションが上がりました。

ただ、本殿のあった場所には、木材加工場としている建物がどーんとあり、すっかり変わってしまいました。

立ち寄った博物館内の図書館で『沖縄のグスクめぐり』*3という絶版になっている本を見つけました。

その冒頭文には「陰影の深いグスク跡に立つと、古木の濃い緑と鈍色の光を放つ石積みのみごとなアンサンブルは、古代人のかすかな息遣いと現代人の我々のふと漏らす溜息がハーモニーとなって激しく心をゆさぶる」とグスクの魅力を端的に書いておられ、「ちょっと分かる~」と共感。

またこの本にあるグスクマップよると、本島だけでも71*4もグスクがあるではありませんか。まだまだ知らない沖縄。

新たな好きを発見 城(グスク)

声に出して読みたい日本語 「玉稜」(たまうどぅん)

何度か訪れたことのある王統の墓「玉稜」(たまうどぅん)に移動。たまうどぅん。声に出して読みたい日本語の中の一つかもしれない。

石欄に並ぶチビシーサーが健気に王家の墓をデイフェンス。シーサーというと、一般的に対となっていて、四つん這いになった獅子を思い浮かべませんか。

チビシーサーの親分的存在の塔の上のシーサーは、二本足で立ちあがっており、人形を持った悲しき怪物のようでとても愛らしい(写真左の角・解説には子どもの獅子を愛撫する雌獅子とあり)。

高貴なシーサーは神秘的な感じで、沖縄にシーサーは数あれど私的にNO.1シーサーです。

オリオンビールと花火と、旅の高揚感

夜は知り合いの歌い手さんによる沖縄民謡を聴きに、北谷の居酒屋へ。

周辺から花火が上がりましたので、私たちはバルコニーの方へ移動。「な、ここを選んで正解だったろ?」とはしゃぐ大学生ぐらいの若い男性二人がいました。

私たちが遠慮気味にバルコニーの手前で花火を見ていたところ、その男性の一人が、「あ、一緒に見ましょう!」と声をかけてくれました。その目がらんらんと輝いていたこと。

前述で私は沖縄に泥酔状態、と感受性の高さをアピールしてしまいましたが、沖縄に訪れる本土の者は皆、沖縄に酔うのが普通と思った次第です。

オリオンビールと花火と、旅の高揚感

*1 喜納昌吉「花」がヒット、りんけんバンド、ネーネーズなど沖縄のバンドが本土でも知られるように。
*2 本土の城とは異なり、グスクは城だけでなく、御嶽(うたき=聖地、拝所)も入る。
*3 『沖縄のグスクめぐり―グスク人の夢のあと』むぎ社 著者 当真嗣一 
*4 資料によっては、223ともあり。
 

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瀬戸内ポエム

特技や趣味というほどのものはなく、ドラマやお笑い番組を家でゴロゴロしながらみるのが幸せなアラフィフシングルです。この場を借りて、気になるドラマを中心にどんどん紹介します。またドラマの中でのファッションやインテリアにも言及できたらいいなと思っています。よろしくお願いします!
 

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