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- 軽自動車での初めての長旅―その2―
4泊5日の長野・松本市の友人宅後半の滞在は、夫の趣味を満喫することが友人夫妻の喜びにつながる、私たちの関係ならではの過ごし方。丹精がこもった長野の自然の恵みいっぱいのお土産を車に積み込んで帰ってきた私たちに届いた次なる知らせは?
チェーンソー仕事で喜んだり、喜ばれたり
久し振りの語らいと観光を堪能したので、夫はいよいよ恒例のチェーンソー仕事に取りかかりました。まずは庭の主木である桜の木の剪定。あらぬ方向に伸び放題になっていた枝を、脚立から枝へと飛び移り、命綱を体に巻き付けて、チェーンソーで切っていきます。
翌日は、野放しになっていた畑の渋柿の木をバッサリ。合計8本の木を切り、ログハウス完成以降この友人宅だけでしか、チェーンソーを存分に使うチャンスがない夫は大満足。
切り落とした桜の枝の何本かは、持ち帰って夫の趣味の木彫りの材料に。畑で切った渋柿の木になっていた600個以上の実は、彼女の手によって干し柿となりきっと道の駅に出品されることでしょう。「お正月には送るね」とも。
彼女が地域の用事で出かける日には、夫が主夫業で鍛えた腕を発揮してランチ作り。4泊5日の間の夕食作りは、彼女2回、夫1回、外食1回。外食費や食材費は大雑把な割り勘で。
そんな関係がこの上なくうれしく、来年(2023年)もまた……と言う気分になるのです。
帰る前夜の冷え込みで北アルプスは真っ白に
いよいよ最終日。畑から収穫して貯蔵しているジャガイモ、サツマイモ、カボチャを「好きなだけ持って行って」と箱に詰めてくれたのは彼。庭で育てたシャインマスカットを1房ずつ包んで5袋も持たせてくれたのは彼女。畑で鈴なりになっていたゴールドキウイも数え切れないほど頂きました。
帰る間際まで落花生、ナツメを収穫して、庭に植えてある「四季なりイチゴ」はプランターに植え換えて持たせてくれました。リンゴ畑と、前夜の冷え込みで雪を被った北アルプスを見ながら、長野を後にしました。
この旅から帰って半月。落花生の何粒かは来年の種用にベランダで乾かしています。採れたてのナツメと大量のゴールドキウイは「終の棲家」の友人にお裾分け。
イチゴはベランダで順調に育ち、朝採りで朝食のフルーツに。来年は、我が「終の棲家」のベランダでも「四季なりイチゴ」と「落花生」の収穫が引き継がれていることでしょう。
「古老柿の季節ですよ」
長野から帰って2~3日後、今度は自宅時代の友人からメールが入りました。「そろそろ古老柿の季節なので、柿屋を建てるのを手伝いに来てもらえますか」と。
自宅のある京都府南部の町は茶畑の霜よけに植えられた「鶴の子柿」で作る「古老柿」の名産地。退職を機に農業に精を出し始めた友人の依頼で、夫は「古老柿」作りには欠かせない「柿屋」を9年前に作ったのでした。
丁寧に皮をむいた鶴の子柿は、吊すのではなくわら屋根を付けた柿屋に干し、表面がほぼ乾いたところで、朝夕に箕に入れては転がし、また柿屋で干し、これを何日間も繰り返して、白い粉が吹いたところで出来上がりです。
夫が作った檜材の柿屋は組み立て式。組み立てるのにどうしても3人の手がいるのです。11月2日の良く晴れた日、私たちは喜んで自宅のある町へ帰り、友人宅の広い農家の庭で作業をしました。
季節の移ろいに合わせて行なう作業は、心も体も癒やしてくれるようです。
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