小池真理子さん|人生の伴侶を亡くして、今思うこと
2024.09.292023年06月20日
人生に定年退職はない
私は主演女優
「進行の早いがんです」と告知されてから、6年が過ぎようとしています。自分の人生は、少し早めの定年がきてしまったと思っていましたが……。
定年延長
手術や術前・術後の抗がん剤の投与で、つらい日々が長期にわたって続きました。おかげさまでTHE ENDとならず、人生の定年延長の恩恵を受け今に至ります。
一番苦しい時期に大学生生活を送ったことで、スクーリング・レポート・試験などの学習に追われる闘病期間になりました。今振り返れば、がん治療だけに気持ちが集中することなく過ごせたのは、学業があったからだと思います。
50代で人生の定年か……と思った時期もありましたが、人生の引退は免れたようです。術後5年の検診をクリアして、これからは年1回の検診で良いと言われました。
これはきっと、私の人生にやり残しや積み残しがたくさんあって、まだまだ終わってはいけないということなのだろうと思います。
私は主演女優
自分の人生の中では、私が主人公で主演女優です。
家族も含めて周りの方々は、助演・端役・エキストラでしかないのだと思います。
自分の人生というドラマは、主演も脚本も監督も私自身が務めなくてはなりません。良い脚本を書くには、今後の人生設計をより良くイメージすることから始めるのが得策でしょう。
これから始まる第2幕は、夢や希望や今後の楽しみをエッセンスにした脚本を書きたいと思います。
監督としては、泣いたり笑ったり、人生の機微の表現を主演女優に求めつつも、ユーモアあふれる作品にしたいと考えています。
脚本は時折、訂正されたり加筆されたりしますが、なかなか書き上げられることはなく同時進行でいきます。そしてどんなに大根役者でも、器量が悪くても主演女優は私自身ですから、最期まで精一杯務めたいと思っています。
自信と責任を持って
そして、やり残しや積み残しはなんだろう? と考えをめぐらし、与えられたミッションをぜひやり遂げたいと思います。
一方で自分自身がやりたいことはたくさんありますので、やらなかった後悔をしなくていいように、少しずつチャレンジしながら日々を送っています。
他方で、アナザーストーリーである子ども達のドラマの中では、私の出番は終わったと感じることがしばしばあります。そんな中で、なんとか私の出番を見つけて出演していますが、できる事なら名脇役で終わることを希望したいと思っています。
子ども達や孫達に残しておきたいものは、「なんかいつも勉強してたね」「物知りだったね」といったイメージです。
いい人生だったと言えるように、厚かましいけれど自分に自信を持ち、責任を持ってミッションをやり遂げる気持ちで、残りの人生の脚本を書き、監督・演出しながら演じていきたいと思っています。
バックには「115万キロのフィルム/Official髭男dism」をかけてみましょうか。
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