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- 夜シネマで号泣!アカデミー賞『コーダ あいのうた』
2020年3月、新卒で勤めた会社を早期退職しました。以来50代で迎えたセカンドステージをやや脱力気味? に楽しんでいます。今回は、会社帰りに出かけた映画のお話です。思わず大泣きしてしまったその作品とは……。
2022年アカデミー受賞の話題作
国内最大の注目はやはり、日本映画『ドライブ・マイ・カー』でした。「国際長編映画賞」の受賞は、2009年の「おくりびと」以来の快挙だそうです。素晴らしいですね。
ただ、私が個人的に注目したのは、米・仏・加合作で「作品賞(助演男優賞、脚色賞も!)」を受賞した『Coda あいのうた』。ろう者の家庭に生まれ、家族唯一の「健聴者」である10代の少女が主人公。予告編では手話がふんだんに登場します。
昨年(2021年)から手話を始めた私にとって、最も心惹かれるテーマ。涙あり笑いありの家族愛モノなのも好みでした。バックに流れる音楽も、予告なのに早くも涙腺を刺激します。
受賞後の反響もあって「すぐにでも観たい!」という気持ちに同調してくれた友人と3人、久しぶりに夜の映画館に足を運びました。

涙腺崩壊のワケ
CODAとは、Children Of Deaf Adultsの略で、「ろう者の親をもつ子ども」という意味だそうです。
主人公のルビーは歌の大好きな女子高生。登校前の早朝から、漁師の父や兄を手伝って漁船に乗り込むなど、ろう者一家の通訳的存在。一方、その家族が知りえない歌の才能があって……というお話ですが、これ以上はネタバレになるので控えます。
とにかく感動しました。
この映画で使われた手話はASL(アメリカン・サイン・ランゲージ)というもの。世界には200以上の手話が存在するそうで、当然ながら日本手話とも根本的に違います。
けれども、けんか腰の激しいやりとり、愛に満ちた優しい会話、ちょっとした下ネタ(笑)シーンのすべてにおいて、字幕の言葉とスクリーンに映しだされる手話が見事に調和し、胸に迫ります。改めて手話は単なる言語の置き換えではないのだと、その表現力に魅了されました。
前々回、「手話を学んで、聴こえない世界に想いを寄せる」で記した、「聴こえない世界」を体感する仕掛けもこの映画にはあります。仲良し家族に徐々に生じる葛藤やすれ違い、でも切ないほど互いを思いやる気持ちも丁寧に描かれ、涙が止まりません。マスクがあって本当によかった(笑)。
手話に興味がある方も、そうでない方も、観れば必ず元気になれる、おススメの一作です。

エンタメのチカラ
今回鑑賞したのは、東京・日比谷にあるシネマシャンテ。TOHOシネマズ系列で、毎週水曜日は1200円です。
このリーズナブルさもさることながら、ここは今時のシネコンとは違い、スクリーン3つ、各席200前後のミニシアター型。少しレトロで、ほっこりと温かみのあるところが、この作品の世界観ともマッチしていた気がします。

しかも、いまだコロナ禍のやや遅めの時間帯だったせいか、館内は空いていて、ゆったり安心して楽しむことができました。
映画に限らず、エンターテイメントは心に潤いを与えてくれるもの。決して「不要不急ではない」との思いを新たにした夜でした。
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