大人の手帳術1:夢や目標を叶える人の「手帳の使い方」と5つのメリット
2024.12.29自分の心が向いている方向
授業中に机の下の生徒の足を見る、それだけで生徒の心の向きがわかる。なんて言うと「うそっ」と思うでしょ。それがわかってしまうんです。机の下の足が開いていたり、揃えていたり、組んでいたり、スタイルはいろいろです。しかし、揃えている時はつま先、開いている時は膝小僧の向いている方に心があるのです。
きちんと人の話を聴こうとするときは、つま先も話をする人の方向を向いているものです。また、話に飽きてきて窓の外によそ見をしたくなったり、上の空になってきたりすると自然とつま先はそっぽを向きだすのです。
授業中に机間巡視をしつつ、そっと生徒のつま先を見ながら……。そろそろ話題を変え、教科書から横道にそれて話のふり幅を大きくしてみようか、などと考えながら間合いを測ります。
仕事からそれたいつもの会話、主婦同士の立ち話の場面でも同じです。相槌を打ちながら話を聞いているようでも、退屈したりその話題に関心がない時には、顔は相手を見ていてもつま先は自然と横を向いているものです。
心を隠す、同調を装う、同意する会話を続ける。いろいろな方との会話の折には、ぜひ相手の方の足元をそっと窺ってみてください。話の切り上げ時かも知れません。
迷いと不安
主婦がスーパーマーケットで、夕食の材料を選んでいる場面を思い浮かべてみてください。手さげを片方の腕にかけ、もう片方の手は頬のあたりにあてています。面白いように、そのしぐさは一緒です。
また「あら、あなた昨日はどこへおでかけだったの」と、聞かれたくない相手に昨日のことなどを言わなくてはならない時、人は自分の髪などにふれます。恥ずかしがりやの女生徒が手を挙げてもいないのに突然指名された時、おもむろに椅子から立ち上がり答える前に髪に触ります。
営業職の会社員が、外回りの仕事から事務所に戻って来た時に……。仕事の途中に喫茶店で一休みする時間が思いがけず長引き、上司が「午後はどこを廻って来たんだ」と聞くと、その会社員はおもわず首の後ろに手を触れるわけです。それから言い訳を思いついて会話を続けるのです。
人は不安な時に自分の体の一部に触れることで、自己を確認するのです。体に触れるだけでなく、着ている服の裾をひっぱたり、ポケットに手を入れたりすることも一つの表れです。隠し事がある時も、この動作をします。手が行ったことを手を隠すことで、秘密にできると思うのでしょうか。わかりやすい単純な動作でかわいらしくもあります。
嘘を見抜く
嘘にもいろいろありますね。大きな嘘、小さな嘘、罪のない嘘、その場を盛り上げるために話を少し盛ったともいえるたわいもない嘘。
人は考え事を左の脳で行います。だから嘘をつく時に体は右側が反応します。たとえ軽い嘘でも、右側に眼球が動きます。大きく右上を見る時もあります。右手が動いて顔に触れたり、右手を握りしめたり、何かしらの反応が表れます。
全ての嘘が悪いわけではありませんし、その場が和やかに済めば小さな嘘も必要な時もあります。嘘を見抜くことで相手を責めるのでは無くて、ほんの少し会話をそらせれば話をしている相手が嘘をつかずに済みます。相手を思いやる一つの方法として嘘を見抜くことができれば、人間関係も円滑にできるのではないかと思います。
小さな嘘は、人生に華を添える時さえあるはずです。嘘は人との関係を潤滑にする作用もあるのです。言わない方がいいと判断する時も、少し右側が反応してしまいます。あえて嘘といわないまでも、逐一洗いざらい言う必要がないことだって人生には多いはずです。嘘を見抜ければ、上手に衝突を防ぐ手段にもなるかもしれません。
人との対話の中に、美しく嘘を見抜く手段を使いこなせたらいいのでしょうね。
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