落語自由自在41

文蔵組大落語会~2日間6公演

公開日:2021/02/17

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昨年4月から、いち早く配信を始めた文蔵組が、ついに原宿駅前の新しいホール「 WIHH HARAJYUKU HALL 」で、2日間6公演のハイブリット落語会を開きました。  その模様をお伝えいたします。

文蔵組大落語会

初日の幕上がる

それまで、ずっと晴れ続きだったお天気が、当日は狙ったように冷たい雨で、しかも予報では明日は雪とのこと、おまけに緊急事態宣言が出てから、観覧を配信に替えたいという申し出があったりして、事務局は大混乱だったという事でしたが、とにもかくにも幕は切って落とされました。

文蔵組落語会初日 第1部 新真打と文太

文蔵組落語会初日 第1部 新真打と文太

第1部は、三代目橘家文蔵師匠の2番弟子橘家文太さんと、この春真打に昇進が決まっている3人が登場しますが、まずは文蔵組長のご挨拶からです。

この公演、組長からTwitterにて逐一報告があり、組員の私も一緒に準備をしているような気持ちになっておりましたので、不意にここまでついに漕ぎつけたかとの思いがこみ上げてきました。

組長が高らかに開演を告げます。

文太さんは、「金明竹」の改作「陳宝軒」、九州弁で煙にまきます。北九州出身だけに、実にいきいきと演じていました。新真打の3人も、のびのびと楽しそうに演じました。

文蔵組大落語会初日 第2部 組長、仲間と遊ぶ?

文蔵組大落語会初日 第2部 組長、仲間と遊ぶ?

第2部は、何と言っても柳家小せん師匠の「大ガーコン」です。これは何度も聞いた演目ですが、いつにも増してパワー全開で、天性の美声を存分に発揮して、30分以上も戦前の歌を歌いあげました。舞台袖では、こみち師匠や遊雀師匠達が「すげぇー、すげぇー」の連発で、聴き入っていたそうです。そして「初天神」の遊雀師匠は、その驚きのサゲで拍手が湧きました。

文蔵組大落語会初日 第3部 組長、前座に返る? 

文蔵組大落語会初日 第3部 組長、前座に返る? 

組長みずから「前座です」と言って、開口一番を務めます。演目はお得意の「千早振る」。これはサゲがいろいろあって、さて今日はどうするのかと思いきや、後に出て来る方に託しますと言って、高座を降りました。

さて、困ったのは託された方々です。それでも皆さん、さすがはプロです。全員上手にかえして、紙切りの正楽さんまで拾っていました。噺家ではないので、しなくていいですよと、一之輔師匠が言っていたのも関わらず、気を遣ったのですね。トリは花緑師匠の「井戸の茶碗」で、本日は落語13席を堪能しました。

文蔵組大落語会2日目 第1部 文吾セレクション

文蔵組大落語会2日目 第1部 文吾セレクション

ここは、組長の1番弟子の文吾さんが選んだ人が登場します。

三遊亭ぐんまさんには、いつも驚かされますが、今日もパワフル過ぎて、後に出た柳家あお馬さんが、大変でした。それでも「黄金の大黒」で、雰囲気を上手に軌道修正して、次へとつなぎました。「孫弟子のあお馬を使ってくれて、ありがとう」と喜んでいた馬風師匠が、ただいまコロナで入院中です。落語協会最高顧問の馬風師匠のご回復を、心より願っています。トリの文吾さんの「竹の水仙」は、旅籠の主人とお客の左甚五郎が鮮やかに描かれ、聞き応え十分でした。

文蔵組大落語会2日目 第2部 組長、新作をやる? 

文蔵組大落語会2日目 第2部 組長、新作をやる? 

ここは新作落語の回です。古典畑の組長が、はたして本当に新作をやるのかと、みんな興味津々でした。きく麿師匠の提案で「おもち」をやると、予めTwitterで発表があり、それ聞きたさに、皆さん早くに楽屋入りして、袖にずらっと並んで聞いていたそうです。絵本にもなった白鳥師匠の落語「豆腐屋ジョニー」を、玉川大福さんが浪曲にしたのには驚きました。トリは彦いち師匠の「掛け声指南」でしたが、ドンドン時間が押してしまい、師匠ももう残り時間12分位しかありませんと言いながら、30分近く口演し、大サービスでした。

文蔵組大落語会2日目 第3部 組長、トリを取る?

文蔵組大落語会2日目 第3部 組長、トリを取る?

桂雀々師匠の「手水廻し」には、大笑いしました。よく聞く演目ですが、こんなに面白かったのだとあらためて思いました。扇辰師匠の「雪とん」は、この時期にぴったりで、降りしきる雪の中、黒塀をトントン……。映像が鮮やかに浮かびました。トリは組長の「寝床」。みんな義太夫を聞きたくないと知り、すねた旦那の機嫌をとろうと「聞かせろ 聞かせろ」と長屋の連中や、出演者達や観客までも、手拍子ではやし立て、一体感がうまれました。

今日は落語16席でしたので、2日間で29席聞いたことになります。こんなにたくさんの噺を立て続けに浴びたのは、初めてです。しかも豪華メンバーで、本当に素敵な時間でした。噺家は多しといえども、このような素晴らしい会を開催出来るのは、文蔵組長の他にはいません。改めて文蔵師匠に拍手を送りたいと思います。

もうすでに、来年の開催も決まったそうです。2022年は渋谷のユーロスペースで、1月22日~23日、ここより使用料が安いので決めたと言っていました。

「組員の皆さんついてきてください。」と組長。
「ついて行きます!」とみんなで誓いました。

全部の噺に触れたかったのですが、スペースの関係で、とても書ききれませんでした。演目は写真でご確認ください。

 

■もっと知りたい■

さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・気功・テレビ体操・読書・トールペイント・美術館めぐり等。健康は食事からがモットーで「AGEフード・コーディネーター」の資格を取得、老化や病気の原因となるAGEを溜めない食事の仕方や調理の仕方をご紹介します。また、これから落語を楽しみたい方のためにその魅力もご案内します。

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