逆説の糖質制限!金森式「断糖高脂質食ダイエット」
2020.11.182020年10月26日
糖質オフ生活奮闘記20
2か月間、糖を取り続けると体はどうなる?その逆は?
糖質オフアドバイザーの資格を持つさいとうさんは、大の落語好きでもあります。今回は、落語家の立川志の春さんが実践しているという糖質制限についてのお話です。毎日糖をたくさん取る場合と取らない場合、体にどんな変化が生じるのでしょうか?
高学歴噺家・立川志の春師匠について
立川志の春師匠の人生が変わったのは、巣鴨の「スタジオフォー」の前を通りかかった2001年のことでした。角を曲がった所の餃子屋さんに行くつもりが、偶然立川志の輔師匠の落語会ののぼりを見てふらっと入場し、初めて落語に触れたのでした。観客80名、全員の笑いがうねりを上げていて、その渦の中で笑いながら「これだ! これがやりたいのだ」と思ったそうです。
その後、志の輔師匠に弟子入りを直訴しましたが、イェール大学卒業、三井物産勤務というすごい経歴の子を弟子にしたら、この国の行く末に多大なる影響があると思い、師匠は迷うことなく断ったそうです。その後、再びお願いに行き、入門を許されました。2002年10月のことでした。そして、2020年4月、真打に昇進しましたが、コロナ禍でお披露目もまだという状態です。
志の春さんの落語は、オンライン生配信で「志の春落語劇場」や「English RAKUGO」などで見ることができます。私も毎月視聴していますが、8月の「志の春落語劇場」で、明らかに師匠の様子が変わったと思いました。この会はオープニングトークとアフタートークがあり、そこで「あまくない砂糖の話」という映画の話になりました。
2か月間、糖を取り続けるとどうなるか?
この映画は、オーストラリアの俳優で映画監督のデイモン・ガモーが、自らの体を実験台にして、砂糖を摂取し続けると体にどのような影響を及ぼすかを記録した作品です。
オーストラリア人の砂糖の摂取量は、1日平均ティースプーン40杯分(角砂糖40個分)といわれているので、ガモーは同じ量を摂取しようと決めました。ただし、ジャンクフード、甘いお菓子、炭酸飲料は避け、低脂肪で健康的とうたわれている食品だけを選びました。それまで実践していたジョギングや筋トレは引き続き行い、期間は60日間、次のような食事内容としました。
〈朝食〉
シリアル、フルーツトースト、オートミール、オレンジジュース、リンゴジュ―ス、ジャム
〈昼食〉
パスタ、ピザ、低脂肪マヨネーズ、リンゴジュース
〈夕食〉
鶏肉、ベイクドビーンズ、トマトスープ
〈おやつ〉
低脂肪マフィン、果物のジュース、ドライフルーツ、スキムラテ(脱脂した牛乳のラテ)
すると、脂肪を取らないようにし、運動をしたにも関わらず、60日後体重は8.5kg増え、体脂肪は7%増加、その上、脂肪肝になり、医師から「糖尿病の初期症状」という診断を受けました。
実験期間中は、常に倦怠感があり、砂糖が欲しくなり、食べても時間がたつと、また砂糖が食べたくなる現象に悩まされました。顔には吹き出物ができ、脱力感がひどく、体がだるく、めまいや頭痛に悩まされ、運動するのがつらくなったとあります。毎日砂糖を多く摂取すると、このような症状が体に表れるということの一つの結果です。
志の春師匠が実践。2か月間、糖を取らない生活
この映画を見た志の春師匠は、それならその逆をやってみようと決意しました。
それまでは糖質が大好きで、特に冒頭にあった餃子や、かつ丼、カツカレーなどをよく食べていたそうです。
思い立ったが吉日、断糖を始めて2週間、早くも5kg体重が落ちたそうで、画面を通してもお顔が少し小さくなったのがわかりました。でも、実際には誰も気が付いてくれないそうで、まだ5kgでは誤差の範囲かと嘆いていました。
この2週間、ご飯も麺もパンも一切食べていないそうで、ただひたすら肉と魚貝類と卵と油でエネルギーを取る日々。お腹は空きませんが、もうウンザリで、餃子やかつ丼、カツカレーは夢にまで見るとか。それでも、60日間は「断糖」続けると宣言していました。
志の春師匠「今はコロナの影響で打ち上げがありませんが、打ち上げが解禁になると、師匠や先輩達にご馳走になるので、これは駄目です、あれも食べませんとは言えません。試すなら今しかないのです。今なら自分でコントロール出来ますから」と断言されました。
師匠が実行しているのは常識を覆す糖質制限と言われている、金森重樹さんの高脂質食ダイエット「金森式ダイエット」です。次回はこの金森式について詳しくお話させていただきます。
さいとうさんの記事