糖質オフ生活奮闘記21

逆説の糖質制限!金森式「断糖高脂質食ダイエット」

公開日:2020.11.18

糖質オフアドバイザーの資格を持つさいとうさんは、大の落語好きでもあります。今回は、落語家の立川志の春さんが実践しているという、高脂質食ダイエット・金森式について紹介してくれました。

金森式ダイエットとは

立川志の春師匠が、映画「あまくない砂糖の話」を見て、60日間糖質を断ってみようと決意し、選んだのは「金森式」でした。逆説の糖質制限、高脂質食ダイエット「金森式」の提唱者・金森重樹氏は、東大法学部卒、企業グループオーナー、不動産投資家やホテル経営、元歯科医院経営など多彩な顔を持っている方です。

金森重樹さんはTwitterのフォロワー数がなん12万人というから驚きです。金森氏は、40代半ばまで、食べたい物を食べまくり、一時はふるさと納税に夢中になるあまり、お米からデザートに至るまで、全国各地の名産品を食べ、身長168㎝で、体重90㎏だったそうです。それでも痛風に一度なった以外は元気だったので、ダイエットなどは考えたことがありませんでした。ただ、不老長寿への執着心が年々高まり、情報収集をしていました。

その金森氏が歯科医院を経営していたとき、歯の治療がきっかけとなり、このダイエット法が誕生しました。

アメリカの医学論文に、4週間歯を磨かない代わりに、糖質を摂取しないという実験をした結果、口の中の菌が減ったとありました。その上、歯茎からの出血は減り、歯周ポケットも浅くなるなど、口腔環境が改善されたと記されていました。

なぜ改善したかというと、口の中には「グルコース多糖体」というものがあり、それを餌にして細菌は繁殖していきます。つまり、餌が無ければ菌は増えません。その餌が糖なのだと知った金森氏は、糖を取らないように試みたら、最初の月に12.5㎏痩せたそうです。ダイエットをするつもりではなかったのに、次の月にまた12.5㎏痩せました。金森氏が取った方法は、極限まで糖を断ち、かわりに油脂をたっぷり取るという方法でした。

金森式ダイエットのやり方

金森式ダイエット

金森式ダイエットのやり方は、糖質は徹底的に食べないこと。ごはん・麺類・パン・果物・芋・お菓子など、多くの食材に糖質が入っていますが、とにかく摂取しないようにします。

一般の糖質制限で推奨されている人工甘味料もNGです。糖質の代わりにオリーブオイルや牛脂などの脂質を多く取り、高カロリーの食事をするのが金森式の特徴です。

食べて良いものの例(※高脂質食材を取る)

食べて良いものの例

  • 豚肉・牛肉
  • 魚貝類
  • サバの水煮の缶詰
  • 牛脂
  • オリーブオイル

お勧めしない食べ物の例

  • 糖類全般
  • 焼き肉のタレ(味付けは塩がベスト)
  • 根菜類(主に土の中で育つ食物は糖分の塊なので避ける)
  • サイコロステーキ(くず肉を結着剤で形成しているためNG)
  • 鶏肉(カロリーが高くないので。豚と牛を食べること)
  • ウィスキー、ジン、ウォッカなどの蒸留水以外はNG
  • 麦茶(※麦は穀物のため)
  • 缶コーヒー
  • 糖質制限のパン(人工甘味料が入っているため)

高カロリー食事をしても痩せる理由

脂肪は、必要な量を取ると、満腹ホルモンといわれる「レプチン」が分泌され、食欲にブレーキがかかります。

カロリーは必要な分のみ体に吸収され、必要でないものは排出されるため、高カロリー食をしても大丈夫なのです。

糖を摂取すると「インスリン」が出て、すべて中性脂肪に転換されます。糖は排出されないで、人間はエネルギーを溜め込んで、「ケトン体」に変えて動くようになっています。これが肥満につながるのです。

金森式は、以下のような考えに基づいたダイエット法です。

  • 糖は元々必要ないものなので、断ち切っても問題ない。
  • 元々人間の体は肉食動物に近い消化器官をもっているので、肉だけ食べていても問題ない。

金森式ダイエットの効果

  • 歯がよくなる。
  • 髪の毛が太くなる。
  • 血流がよくなり顔色が良くなる。
  • 肌の乾燥がなくなり、ハリとツヤがでてくる。
  • 糖分への過剰な欲求が段々となくなる。
  • 糖尿病が改善される。
  • タバコが吸いたくなくなる(喫煙者の経験談)。
  • 胸やけや逆流性食道炎が改善(サーモンなどは5分で消化、ご飯は5時間かかるため、糖質を控えることで、胃腸の炎症が防げる)。
  • 花粉症・アレルギーの症状の緩和が期待できる減る。
  • うつ病は血糖値の変動による「シュガーハイ」によって起こる場合があるので、糖を取らないことで症状の改善が期待できる。
  • がんも砂糖が餌になっているので、完全に断糖するとガン細胞を消す効果が期待できる。

このようにいいことづくしの金森式ダイエットですが、ただいま実践中の志の春師匠は「油に弱い人は難しい」と言っていました。師匠は8才から3年間と、大学時代をアメリカで暮らしていましたので、油に強くなったのだと思いますが、私は元々胃腸が弱いので、始めるには余程の覚悟がいるなと思いました。

一般的な糖質制限は、続けると筋肉が落ちてしまうそうで、そのためには運動が不可欠ですが、金森式は筋肉が落ちないので、運動も不要だそうです。いいとは分かっても、煩悩の塊の私は、まだ金森式をする決心はできていません。志の春師匠の次の定例会までにじっくりと考えてみたいと思います。

金森式を始めてみたい方は「ガチ速 脂 ダイエット」を読むとその全貌が分ります。

金森重樹著 『ガチ速“脂”ダイエット―運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる』 
金森重樹著 『ガチ速“脂”ダイエット―運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる』 


 

■もっと知りたい■

 

さいとうひろこ

趣味は落語鑑賞・読書・刺しゅう・気功・ロングブレス・テレビ体操。健康は食事からがモットーで、AGEフードコーディネーターと薬膳コーディネーターの資格を取得。人生健康サロンとヘルスアカデミーのメンバーとなり現在も学んでいます。人生100年時代を健康に過ごす方法と読書や落語の楽しみ方をご案内します。

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    同じく煩悩の塊で、最後の晩餐はおにぎりが良いと思っている私にとってハードルが高いですが、虫歯にもならないなんてびっくりです。いつか(笑)やってみたいと思います

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