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4回目のコンテンツは―きくち体操―

公開日:2024.08.07

「声が出にくい仲間のカラオケ」が始動して約半月。全員が揃えない日がありつつも、4回実行しました。歌ってみると、喉が締め付けられているのですぐに息苦しくなります。そこで次なるチャレンジは、「呼吸筋を育てる」動きです。

4回目のコンテンツは―きくち体操―
ハルメク365 きくち体操

私には無理と、見ずにいた「きくち体操」

雑誌ハルメクでもハルメク365でも「エッこの方が本当に89歳?!」と、信じられない思いで目にしていた菊池和子さん。スックと伸びた足から頭。大きく開く柔軟な脚。「きくち体操」でよく目にしたのが、両手で足首を持って行なう足首回しでした。

その両手でと言うのが、私にとっては難題でした。麻痺した右手は回復期に覚え込ませたお箸を持つこと、自分の名前を書くことぐらいはできるものの、物を持ち運ぶこと、手摺りに捉まることさえもできないのです。

だから、諦めていました「きくち体操」を。でも、見つかったのです。私にもできそうで、しかも息苦しさを解消できるかもしれない「きくち体操」が。

動画を見ながら月に1つの動きを身につける

きくち体操「呼吸筋を育てる動き」

「自分の体を自分でよくする」ために、形・回数を目標にして動かすのではなく、「脳で自分の体を感じ取って動かす命の体操」と言うコンセプトが気に入りました。

「自分の体が今どのようになっているのか」全身鏡で見ながら確認するのは、週2回、部屋を訪れてくれる理学療法士さんによるリハビリでおなじみです。

第1回目の動きは、「呼吸筋を育てる動き」です。足をしっかり踏ん張って、お腹に力を入れて、体を上へ上へと伸ばします。それから腕を上げて後ろから回して下ろし次に前から回して下ろす。

腕の筋肉が全て肺を守っている肋骨回りの筋肉につながっているので、「呼吸筋を育てるためには腕を大きく動かすこと」が大切なんだそうです。

私は、足を踏ん張ることもままならないし、腕を真上まで上げることもできませんが、そのような意識を持つことはできます。何回するとかは決められていないので、こけそうになる前に、痛みが出る前に、しっかり胸を広げて「呼吸筋が鍛えられたなあ」と、終えることにしました。

私にでもできそうな2つ目の動きは、「顔の筋肉に力をつける動き」です。「顔の筋肉が落ちると、顔がたるんだり、しわが増えたりするだけでなく、噛む力、飲み込む力――引いては生きる力が落ちてしまいます」と、菊池先生。

きくち体操「顔の筋肉に力をつける!」

やり方は簡単。両手をそろえて大きく開けた口の中に入れる。それだけです。ただし、無理に全部の指を入れようとはしないこと。慣れても1日3回ぐらいにしておくこと。

私の朝の新しいルーティン

月替わりの動画を見て、私にもできそうな「きくち体操」の動きを2つ覚えたことによって、私の朝のルーティンが新しくなりました。夫が作ってくれるいつもの朝食を、時々こぼしながらゆっくり食べます。

食後に「ランドセン」「ダントリウム」の2種類の薬を飲みます。これが効いてくるまでは筋肉のこわばりや・麻痺が強く、歩くことさえ難しいのです。効いてくるのを待ってから歯磨きやトイレを済ませます。

そこに新しいルーティンを加えることにしました。歯磨きの後大きく口を開けて両手の人差し指・中指・薬指を入れて顔の筋肉に力を付けます。次にリビングの壁にしっかりかかとを付けて顎を引いて立ち、お尻、肩、頭が付いたらOK。「知らぬ間に骨折」はしていないと確認できました。

続けて寝室の鏡の前に立ち、「呼吸筋を育てる」動きを、胸を開くことを意識しながら1回でも行ないます。その後も気分転換したくなったら、1回ずつ何度でも。

こんな小さな事だけれど、朝のスタートがスッキリと気持ち良いものになります。

声が出にくい仲間のカラオケ」でも、少しは声を楽に出せるようになり、もっと楽しめるかもしれません。

結果は、新しいルーティンを、続けていけるかどうかにかかっています。期待が膨らみます。

■もっと知りたい■

harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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