老いの成長―共に楽しむ⇒独りででも愉しむにシフト―

行ってきました東京へ―身障者の立場から―

公開日:2024.06.20

共に楽しむ⇒独りででも愉しむ方向へと老いの成長をシフトさせようとした途端、共に楽しむ行事が次々に。とは言え、調査と決意無しには実現が難しいことばかりで、独りで愉しむ時間がなくなるほど! うれしい悲鳴を上げています。

行ってきました東京へ―身障者の立場から―
下北沢まで出ると、東京の一つの景色が広がっている。オーガニックカフェでランチ

東京へ越してきた娘家族の新居が見たい!

娘が23年間住んだボストンへ娘家族がいる内にもう一度と、思い切って実行したのは2023年5月素晴らしいプライオリティサービスに支えられて海外旅行さえできたのだから、新幹線にだって障害者へのサービスがあるはず。

早速調査開始! まずは、WEBでいろいろ検索した後「JR西日本身体障害者サービス」へ電話しました。何と!! この電話1本で全ての手配を済ませることができたのです。結果は最寄り駅から電話があり、「当日早めに来て、切符の受け取りと支払いを済ませて下さい」とのこと。

この時初めて「のぞみには全便に1室ずつ多目的室という名の個室がある」と知ったのでした。料金は通常の指定席と同じ。2種4級身障者の乗車券は健常者の半額です。

「多目的室」には、介助者と共に入り、シートはリクライニング式で180度まで、即ちフラットなベッドにできるのです。おまけに杖をついて3歩隣へ進むと「多目的トイレ」……慣れれば独りで行動できます。

ヨシOK!! 東京まで娘家族の新居を見に行ける!! 早速娘にLINEで知らせ、東京駅までの迎えをお願いしたのでした。

JRの障害者サービスも素晴らしい!!

JRの障害者サービスも素晴らしい!!

東京行き当日、終の棲家のシャトルバスに乗って最寄り駅に向かいました。いつも夫の車ばかりなので、入居3年目にして初めてのバス乗車。運転手さんに親切に車椅子を積み込んでもらい、あっという間に到着。

車椅子のハンドルに、2人4泊分の荷物を詰め込んだバックパックを引っ掛けて私の体重でバランスを取ってスロープを上り改札口へ。駅員さんに氏名を告げると、改札業務の合間に、予約資料を見ながら自動販売機で切符を購入してくれました。

1人駅員さんの小さい駅なので、自動改札とは言え何かと忙しい中、ホームと乗車口をつなぐ「スロープ板」片手に案内をしてくれ、それを設置すると車掌さんと担当を交代。車掌さんは乗り込みの安全を確認しながらアナウンスをしたり出発の合図の笛を吹いたり……申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

車目線より高い目線からおなじみの琵琶湖にしばしの別れを告げながら京都駅へ。ここでも「スロープ板」を持った方が待機していて新幹線乗り場まで案内をしてくれました。

JRの障害者サービスも素晴らしい!!
久しぶりの京都駅は修学旅行生、外国人客で大賑わい。 喧騒から離れ多目的室で寛ぎながら東京へ

予約の新幹線に乗り込むまで30分以上あったので、待ち合わせ場所を確認してからお弁当を見て回りました。気分はすっかり旅気分。

時間が来て乗り込むと、そこはもう「多目的室」。二人掛けのシートで早速お弁当です。久しぶりに車の運転から解放された夫の手には「大吟醸」。食べてから、シートを180度まで倒して2人並んで横になり体を伸ばすと、ほろ酔い加減の夫はすぐに寝息を立て始めました。

身障者にとって、体を伸ばせることがこんなに楽さにつながるとは!! 東京駅に着くと、ドアが開いた途端に「スロープ板」がつながれ、待ち合わせ場所は東京駅正面であることを告げると、ごった返す人混みの中を八重洲口から丸の内北口まで誘導してくれました。

久し振りの人混みさえうれしく、近くで写真を撮っていた外国の方に、記念写真を撮ってもらいました。Excuse me. Can you take a picture of us ?

JRの障害者サービスも素晴らしい!!
写真を撮ってくれたのはベルギーからの留学生

海外仕様の娘家族の新居

Son in law・娘・14歳の孫娘が車で迎えに来てくれました。走ること15分。駅前の通りから少し逸れた閑静な住宅街に娘家族の新居はありました。半地下やロフトのある天井の高い家です。

海外仕様の娘家族の新居
大正ロマンを思わせる玄関、鏡の効果を活かしたダイニング
海外仕様の娘家族の新居
到着の翌日娘の案内で見学会。上:二階に各々のベッドルーム。ティーンエイジャーの孫娘の部屋にはロフトが
中:中二階のパソコンルーム 下:ボストンの廊下に飾られていた孫たちの子ども時代の作品がここに 

これなら長いボストン暮らしの後でも快適に住めそうです。

■もっと知りたい■

harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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