手足なくとも光あり・中村久子#第3回
中村久子|20歳、自立。見世物小屋で「だるま娘」に
中村久子|20歳、自立。見世物小屋で「だるま娘」に
更新日:2024年01月14日
公開日:2023年05月04日
「これが本当の親なのか」と冷たいまでに厳しい母
1年ほどたち、幸いにも光を取り戻した久子さんに、母は厳しいしつけを始めます。まず言いつけたのは、仕立て替えするきものをほどくこと。「できません」と音を上げる娘に、母は容赦なく言い放ちました。
「できないからといってやめてしまったら、人間は何もできません。やらねばならんという一心になったら、やれるものです。できないのは横着だからです」
冷たいまでに厳しい母を「これが本当の親なのか」と恨みながら、...




