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- 11月:大好きなくるみで秋のしつらい&おしるこ作り
料理研究家・横山タカ子さんの季節のしつらいをお届けする連載企画。今回のテーマは「秋の自然の楽しみ方」。信州の料理研究家・横山タカ子さんは、毎年10月、くるみが手に入ると、家の中に飾ったり、おいしく食べたり。存分に秋のひと時を楽しむそうです。
くるみを飾ったり、食べたり。家の中で秋の自然を楽しむ
本格的な秋、私の楽しみの一つは、“くるみ”なんです。
毎年10月末頃、地元の契約農家の方に段ボール一つ分のくるみを送っていただきます。しばらく乾燥させるため、かごなどに入れて玄関の階段のあたりに出しておくのですが、これが季節感が自然に出る「秋のしつらい」になってくれます。
くるみと一緒に添えるのが、庭にある山ぶどうのつるです。
山ぶどうのつるって、先が柔らかくて、風に吹かれてふらふらしながら伸びていって、自分の居場所を定めたら、絶対離さないの。一見、なよっとしているけれども強くて、その態度に、すごく惹かれるんです。
こういう自然をそのまま家の中に持ち込むしつらいが、たまらなく好きなんですね。
くるみは、みりん煮にしたり、おしるこにしたり。一年中、食卓に欠かせません。みなさまも、お元気で、素敵な秋の時間をお過ごしくださいね。
今月のお茶うけ:くるみのおしるこ
長野県・東御(とうみ)市では、名産「信濃くるみ」がとれます。私も大好きで、秋に1年分手に入れて、年中、楽しんでいます。
くるみのおしるこは、温かいものはもちろん、冷製にしてもおいしいですよ。硬いくるみが、柔らかくきれいなペースト状になるので、歯が弱くてくるみが食べられない方にもおすすめです。
【作り方・レシピ】
- 殻をむいてローストしたくるみ100g、冷やした豆乳300mL、はちみつ大さじ3、塩ひとつまみを、ブレンダーに入れて、約1分かき混ぜる。
- お好みの量の餅を、サイコロ状に切って焼き、器に入れ、上から1をかける
執筆者プロフィール:横山タカ子さん
よこやま・たかこ 1948(昭和23)年、長野県大町市生まれ。長野の郷土食の知恵を生かした家庭料理や保存食を提案。NHK「きょうの料理」などテレビ・ラジオで活躍。年に300日は着物で暮らし、古きよき生活の知恵を取り入れたライフスタイルも人気を集めている。著書に『四季に寄り添い 暮らしかさねて』(信濃毎日新聞社刊)など。
撮影=小林キユウ 構成=野田有香(編集部)
※この記事は雑誌「ハルメク」2020年11月号に掲載したものを再編集しています。
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