肌老化を防ぐ!「ビタミンACE」の食習慣

2024年09月03日

【シミ・しわ・たるみ】実は紫外線が原因!?

「ビタミンACE」で夏の紫外線ダメージをリセット!

ヒーローみたいな名前の「ビタミンACE(エース)」。これは、紫外線対策に必須なビタミンA・C・Eのことなんです! 紫外線ダメージで加速するシミ・しわ・たるみを、食生活で防ぐには? 吸収力をアップさせる腸活おかず&美肌おかずもご紹介します。

加齢よりも怖い、光老化。肌老化の8割は紫外線が原因!

加齢よりも怖い、光老化。肌老化の8割は紫外線が原因!

年を重ねるごとに気になる、シミ・しわ・たるみなどの肌老化。少しでも予防・改善しようと、乾燥する冬には保湿ケアを、紫外線の強い夏にはUVケアをしているという人は多いはずです。

でも、春や秋は紫外線ケアを怠ってしまいがち。特に秋は、夏の紫外線ダメージが蓄積している状態。早めにケアしないと、シミ・しわ・たるみにつながってしまいます。

 「肌に影響を与える紫外線にはA波とB波があり、日焼けの原因になるのは主にB波ですが、真皮にまで到達するA波はシミだけでなく、しわやたるみの原因にもなります。

これらの紫外線を浴びると、体内ではフリーラジカル(活性酸素)が発生することで、さまざまな肌のトラブルが発生します。肌の真皮の70%を構成するコラーゲン線維は加齢とともに太く硬くなりますが、紫外線によってさらに肌老化が加速します。

紫外線は皮膚でビタミンDを作り、骨を丈夫にして骨粗鬆症を防ぐ働きもありますが、過剰な紫外線は肌にとって老化促進につながるので対策が必要です」と本多さんは言います。

肌老化を防ぐには、食習慣も大事なポイント

肌老化を防ぐには、食習慣も大事なポイント

肌のケアというと、UVクリームや化粧水などのスキンケアやエクササイズを思い浮かべる方も多いはず。ですが、本来は外側からのケアと同じくらい、食生活や生活習慣など体の内側からのケアも重要です。
 
というのも、紫外線を多く浴びると体内にたまる活性酸素によって皮膚細胞が酸化して、シミ・しわ・たるみなど肌老化が進んでしまうため。
 
「この酸化を防ぐためには、抗酸化ビタミンが多く栄養価が高い旬の野菜や果物をとることが重要。暑さや寒さなどに耐えた旬の野菜には、抗酸化ビタミンが多いからです。ただし、一度にたっぷりではなく、毎日バランスよく食べ続けることで初めて効果が表れ、維持し続けられるんです」と本多さん。
 
特に抗酸化作用の高い食材を積極的にとることが、肌老化を防ぐのに欠かせないと言います。

紫外線対策に必須の「ビタミンACE」とは?

そこで本多さんがおすすめするのが、お肌を健やかに保つために必須という、スカベンジャー栄養素(活性酸素掃除役の栄養素)のビタミンACE(エース)。
 
ビタミンACEとは、β-カロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンEの3つのことで、体内に発生した活性酸素に対して抗酸化作用を発揮し、 サビついた肌細胞の修復を助ける力があります。

  • ビタミンA……皮膚や粘膜を丈夫にし、肌の潤いを保つ働きがあります。ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜や卵、レバーなどに多く含まれています。
  • ビタミンC……メラニン色素の働きなど肌の酸化を抑えシミ・ソバカスを防ぎ、コラーゲンの生成を助ける働きがあります。ブロッコリーなどの野菜や果物・緑茶などに多く含まれます。
  • ビタミンE……「若返りのビタミン」とも呼ばれ、活性酸素を取り除く働きをし、血行促進などにも効果があります。カボチャやナッツ類などに多く含まれます。

「これらのビタミンは、一緒にとることで相乗効果を発揮します」と本多さん。
 
「中でも、ビタミンACEをたっぷり含んで、通年手に入りやすく調理しやすいのが、ニンジン、ブロッコリー、カボチャの3つ。これらを使ったおかずを、毎日1食でも食べ続けましょう」

腸活おかず&美肌おかずでビタミンACEの吸収力アップ!

腸活おかず&美肌おかずでビタミンACEの吸収力アップ!

より効果を上げるために、美肌おかずとあわせてとりたいのが、腸活おかずです。
 
「ビタミンACEをたっぷり吸収して体内にしっかり巡らせるためには、腸を元気にすること=『腸活』」も重要なポイントです。特に加齢やストレスによって腸内環境が悪化しやすい50代・60代は、食事での腸活が大切」と本多さん。
 
食物繊維が豊富なキノコゴボウヒジキなどの食材を薄味で煮た「腸活おかずの素」を作っておくと、他の食材とあえるだけで1品完成できて断然ラクなのだそう。
 
同じように、ビタミンACE食材を使った「美肌おかずの素」を作っておくのがおすすめです。まずはニンジン、ブロッコリー、カボチャなど、身近な食材で挑戦してみてくださいね!

教えてくれた人:本多京子さん(医学博士、管理栄養士)


ほんだ・きょうこ 1948年、東京都生まれ。実践女子大学家政学部食物学科卒業。東京医科大学で医学博士号を取得。1983年より日本体育大学で「子どもの食と栄養」を35年間担当。1992年からは読売巨人軍の選手の栄養指導やメニュー作成にも携わる。NHK「きょうの料理」など、テレビや雑誌・書籍などで健康と栄養に関するアドバイスやレシピを多数提案。近著に『シニア世代の食材冷凍術』(講談社)がある。

※この記事は2022年9月の記事を再編集をして掲載しています。

■もっと知りたい■

長倉志乃
長倉志乃

ながくら・しの  ハルメク編集部兼文化事業室所属。ハルメクに入社する前は、暮らしや住まいの雑誌の編集部に在籍。のんびりお茶を飲み、おいしいごはんを食べ、世界中を旅するのが大好き。現在、本誌編集と同時に、ハルメクの旅や講座、動画コンテンツを企画する新たな仕事に挑戦中。
 

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