心と体の免疫力を高める「笑いの力」#2

運動効果も!立って行う「笑いの体操」【動画も!】

公開日:2022.03.08

更新日:2024.02.22

心と体の健康に役立つ「笑いの力」。そのパワーを存分に生かしたトレーニング、その名も「笑(わら)トレ」。笑いの健康効果はもちろん、高い運動効果も得られると、日本笑いヨガ協会代表の高田佳子さんは言います。立って手軽にできるトレーニングです!

高田佳子(たかだ・よしこ)さんのプロフィール

高田佳子さんのプロフィール

1958(昭和33)年生まれ。日本笑いヨガ協会代表。2009年にインドで笑いヨガを学び、現在は「笑いケア」「笑トレ」を考案。全国で講演・指導を行う。著書に『大人の笑トレ』(ゴルフダイジェスト社刊)など。

「笑トレ」は自律神経が整い免疫力もアップ!

自律神経が整い免疫力もアップする「笑トレ」

「感情として笑っていなくても『笑う動作』が健康には大切です」と言うのは、笑いを体操として取り組む「笑トレ」講師の高田さん。

「笑う際に使う筋肉は、実は呼吸に使われる筋肉と同じ。笑う動作で自然と深い呼吸になり、自律神経が整ったり、体温が上昇して免疫力も高まります」(高田さん)

今回、高田さんに教わる「笑トレ」は、普段使わない筋肉や体幹を鍛える要素もあり、高い運動効果も得られます。

とはいえ、道具は必要なく、運動が苦手でも嫌いでもできます。また、心から笑って行わなくてもOKです。

すきま時間にも手軽にできますし、朝やれば体と心に元気をチャージでき、気持ち良く、ご機嫌に1日をスタートさせられますよ。

最初は恥ずかしくても、笑う動作をしているうちに、体と心の変化に気付くはず。「笑トレ」で、うつうつとした気分を吹き飛ばしましょう!

立って行う「笑トレ」3選

笑いの体操はたくさんありますが、今回は自律神経を整え、免疫力を高めるための立って行う体操を厳選して紹介します。どの体操も、立つのがつらいときは座ってやってもOKです。

最初はホホハハ体操から!

「笑トレ」の前には、準備体操として「ホホハハ体操」をしましょう。

1.「ホッ、ホッ」と言いながら両手を前に押し出す

「ホッ、ホッ」と言いながら両手を前に押し出す

唇を突き出して「ホッ、ホッ」と言いながら、空気を前に押し出します。

2.「ハッ、ハッ」と言いながら両手を下に動かす

「ハッ、ハッ」と言いながら両手を下に動かす

口角を上げて「ハッ、ハッ」と言いながら、空気を下へ押すように両手を動かします。1と2を速度を上げながら繰り返しましょう。

【笑トレ1】アロハ笑い

それでは、「笑トレ」を実践していきましょう!「アロハ笑い」では、ハワイの挨拶「アロ~ハ~」で体の中を新鮮な空気に入れ替えます。息を肺いっぱいに吸って酸素と栄養を全身に届けましょう。

1.片足を前に出して「アー」と言いながら前かがみに

片足を前に出して「アー」と言いながら前かがみに

片足を一歩前に出し、たっぷり息を吸ってから、「アー」と声を出しながら両手をクロスさせ、体を前かがみに。

2.両手を広げて胸を開き「ロー」と声を出し続ける

両手を広げて胸を開き「ロー」と声を出し続ける

そのまま両手をしっかり広げて胸を開き、できる限り長く「ロー」と声を出し続けます。

3.「ハハハハ」と笑って息を吐きながら再度前かがみに

「ハハハハ」と笑って息を吐きながら再度前かがみに

「ハハハハ」と笑って息を吐きながら両手をクロスさせ、体を前かがみに。息を吐き切ったら、足の前後を入れ替えて、もう一度1~3を繰り返します。最後までしっかり息を吐き切って!

【笑トレ2】昆布笑い

立って行う「笑トレ」の2つ目は「昆布笑い」。昆布になったイメージで体を揺らします。肩まわりの筋肉が緩み、肩こりが楽になる他、脇腹も腰もしっかり伸び、呼吸も楽になります。

1.手を交差させて頭の上で伸ばす

手を交差させて頭の上で伸ばす-1

親指が下になるように両手のひらを外側へ向け、そのままクロスするように手のひら同士を合わせます。

手を交差させて頭の上で伸ばす-2

交差させた手を頭の上で伸ばします。肘は曲がってOK。

2.笑いながら歩き、左右にゆらゆら揺れる

笑いながら歩き、左右にゆらゆら揺れる

「ハハハハ」と笑いながら、そのまま歩きます。出した足の方に体を傾けて、昆布のように左右にゆらゆら揺れましょう。

これでもOK!

これでもOK!

手を合わせるのがつらい人は、手首をつかんで伸ばして。横への伸びをより深めたい人にもおすすめです。

【笑トレ3】イソギンチャク笑い

立って行う「笑トレ」の最後は「イソギンチャク笑い」です。

指を繰り返しグーパーする

指を繰り返しグーパーしながら肩甲骨を動かすことで、全身の血液の巡りを助け、末端まで届けます。

1.両手を前に出してクロスさせる

両手を前に出してクロスさせる

まずは両手を前に出してクロスさせます。

2.グーパーして笑いながら腕を動かす

グーパーして笑いながら腕を動かす

手を「グー」「パー」して、「ハハハハ」と笑いながら、3~5回、横に八の字を描くように腕を動かします。

好きなタイミングで深呼吸をするのも効果的

今回紹介した3つの「笑トレ」中、好きなときに深呼吸をするのも効果的です。

1.円をつくり、背中を丸めて息を吸う

円をつくり、背中を丸めて息を吸う

深呼吸する際は、まず胸の前で大きな円をつくります。背中を丸めてしっかり息を吸ってください。

2.胸を開いて息を吐き、最後は笑いながら体を倒す

胸を開いて息を吐き、最後は笑いながら体を倒す

胸を大きく開きながら「フーッ」と息を吐きます。1と2を2回繰り返したら、息を吸いながら両手をゆっくりと頭の上へ伸ばし、そのまま3秒停止。最後は「ハハハ……」と声を出して笑いながら体を前へ倒します。

一つ終わるたびに手拍子と掛け声を!

「笑トレ」が一つ終わるたびに「手拍子と掛け声」を行うと効果的です。

1.腕の前で手を叩きながら声を出す

腕の前で手を叩きながら声を出す

胸の前で2回手を叩きながら「ホッ、ホッ」と声を出しましょう。

2.顔の横で手を叩きながら声を出す

顔の横で手を叩きながら声を出す

顔の横で3回手を叩きながら「ハハハ」と声を出します。1と2を3〜4回繰り返し、最後は「いえーい」と言いながら両手を上へピンと伸ばしてください。

元気ポーズも最後に!

上で紹介した「手拍子と掛け声」の他、「元気ポーズ」も「笑トレ」が一つ終わるたびに行いましょう。

1.顔の横で手拍子をしながら声を出す

顔の横で手拍子をしながら声を出す

左右の顔の横で1回ずつ手拍子をしながら「いいぞ」「いいぞ」と声を出します。

2.両手を広げて「いえーい」と声を出す

両手を広げて「いえーい」と声を出す

両手を大きく広げて上げ、しっかり胸を開き「いえーい」と声を出します。1と2を2回繰り返しましょう。肩甲骨が動くように意識してください。

すべての体操が終わったら、もう一度、深呼吸をしてみてください。呼吸の深さが変わったのがわかるはずです。

次回は、座って行う「笑トレ」を紹介します!

※この記事は雑誌「ハルメク」2021年5月号を再編集、掲載しています

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