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- 自己肯定感とは? “6つの感”を育てよう
「自己肯定感が簡単に上下動してしまう理由は “6つの感”にある」と、人気カウンセラー・中島輝さんは言います。“6つの感”とは? わかりやすく「自己肯定感の木」のイラストに例えて解説します。50代から特に意識すべき“6つの感”もチェック!
「自己肯定感」が下がってしまうと……
あなたは、次のような経験をしたことがありませんか?
- 先週は気分良く過ごしたのに、今週はなぜか気持ちが塞ぎ気味で調子が出ない。
- 楽しく週末を過ごしたはずなのに、日曜日の夜にため息が出てきた。
- 恋人に言われたひと言が気になって、何をしていてもうまく集中できない。
- 上司に言われた言葉が、心にトゲが刺さったように、気になってしまう。
- 挨拶ができないわが子を見て、自分の子育てが悪いせいだと悲しくなった。
- 大きな仕事が終わって気が抜け、ボーッとした状態が続いている。
誰もが経験したことのあるこんな感情の変化には、自己肯定感の上下動が深く関わっています。週末が終わる夜のようにわかりやすい原因もあれば、自分では原因がよくわからないのに気分が落ち込んでしまうこともあります。
いずれにしろ、安定していた自己肯定感が下がったとき、下がったままで低空飛行を続けているとき、私たちは調子の悪さを実感するのです。そして、調子の悪い状態を放置しておくと、「自分はダメだ」という自動思考の罠にはまり、完全に自己肯定感が下がってしまう負のループに陥ってしまいます。
「自己肯定感」を構成する“6つの感”
しかし、なぜ自己肯定感はこうも簡単に上下動してしまうのでしょうか。その理由は、自己肯定感が“6つの感”によって支えられていることにあります。
- 自尊感情…自分には価値があると思える感覚
- 自己受容感…ありのままの自分を認める感覚
- 自己効力感…自分にはできると思える感覚
- 自己信頼感…自分を信じられる感覚
- 自己決定感…自分で決定できるという感覚
- 自己有用感…自分は何かの役に立っているという感覚
この“6つの感”を「自己肯定感の木」にたとえて説明します。
- 自尊感情
自尊感情は、木の「根」のようなもの。根っこが深くなければ木は倒れてしまいます。 - 自己受容感
自己受容感は、木の「幹」のようなもの。しなやかでなければ木は折れてしまいます。 - 自己効力感
自己効力感は、木の「枝」のようなもの。伸び伸びとしていなければ、広がっていきません。 - 自己信頼感
自己信頼感は、木の「葉」のようなもの。自分を信じられなければ、イキイキと輝きません。 - 自己決定感
自己決定感は、「花」のようなもの。花は主体的に自分で決めることで、開きます。 - 自己有用感
自己有用感は、「実」のようなもの。誰かの役に立てること。それ自体が甘いご褒美。
自己肯定感は「6 つの感覚」でつくられる
わかりやすく「自己肯定感の木」としてイラストにまとめてみましたが、いかがでしたか? このように“6つの感”が自己肯定感という木を形づくっているのです。それぞれの感覚がダメージを受けると、木そのものの全体のバランスに影響を与えます。
仮に、信頼していた恋人から強い拒絶や裏切りを受け、「私って一体、この人のなんだったの?」という自責や疑念がでて、あなたの自尊感情に大きなきしみや傷が発生したとしましょう。
すると、自尊感情という根っこの部分が細くなり、自己肯定感の木のほかの5つの感もざわざわと揺れ、恋人との関係以外でも、仕事や人間関係、日常生活のすべてに影響が出てきます。
もちろん、“6つの感”はお互いを支え合うプラスの影響力も発揮します。
例えば「私って一体なんだったんだろう」と自尊感情が傷ついたとしても、親しい友人の励ましによって「自分はこのままでもいいんだ!」と思える自己受容感が満たされます。
そして、心を許せる親友がいる自分は「社会とつながっている!」と自己有用感が高まることで、自己肯定感が回復するのです。
“6つの感”はそれぞれが密接につながり、連鎖的な影響を受け合いながら自己肯定感を形づくっています。
自己肯定感の“6つの感”の連鎖を知るために、まずはその仕組みを知ること。そして、自分の自己肯定感の低下がどの“感”によって引き起こされたのかを意識すること。
すると、感情の変化に対処できるようになるだけでなく、あなたの恋愛、仕事、子育て、人間関係、未来をワクワクしながら描けるようになります。
つまり、“6つの感”を良いコンディションに保つ方法を身につければ、自己肯定感の木もしなやかに美しい木になり、きれいな花が咲き、たわわに実を結ぶのです。
あなたらしい人生は、自己肯定感の“6つの感”が育つことで、実現できるのです。そして、あなたのゆるぎない自己肯定感の木の実から、次の世代の自己肯定感の木が育っていきます。
それはあなたの子どもかもしれないし、またあなたの意思を受け継ぐ誰かかもしれません。
“6つの感”のどれが下がっているのかセルフチェック!
とはいえ、いきなり“6つの感”すべての知識と対処法を頭に入れるのは大変です。そこで、1回目で行ってもらった「自己肯定感チェックシート」の結果を再度、確認してください。
実は「自己肯定感チェックシート」で投げかけた12の質問は、“6つの感”の状態を測る問いにもなっていたのです。つまり、〇が付いた項目の感覚が低くなっているということです。
いかがでしたか?あなたは、どの“感”が下がっていたでしょうか?
まずは自分に関係の深い1つの“感”を知り、低下時の対処法を学ぶことで、ほかの“感”に対する理解も進んでいきます。1つの“感”を入り口に、どんどん「自分に◯(マル)!」と自分へのプレゼントをしていきましょう。
50代からの人生で特に意識すべき“6つの感”はどれ?
50代からは、特に自尊感情・自己受容感の2つの感を高めることを意識して過ごすことが大切です。
自尊感情とは自分には価値があると思える感覚であり、自己受容感とはありのままの自分を認める感覚。自尊感情が低いと他人と自分を比較し、嫉妬心、劣等感から感情をすり減らしていく傾向にあります。
過去の人生を振り返ったり、過去の知人や友人のSNS情報や、いいね!の数で一喜一憂したりしてしまい、他人からの承認を過度に求めてしまうので注意しましょう。
また、自己受容感が低いと自分の肯定的な面も否定的な面もあって私なんだ!と思うことができずに、自分の悪い面、嫌いな自分をどんどん探して、自分のネガティブな面に執着してしまいます。
すると、いつの間にか他者評価を気にしすぎてしまい、人の意見にも振り回され、積極的に行動に移せなくなってしまうので注意しましょう。
次回は、自己肯定感を高める「中島式マインドフルネス瞑想法」を紹介します。
著者プロフィール:中島輝さん(心理カウンセラー)
なかしま・てる 自己肯定感の第一人者の心理カウンセラー/自己肯定感アカデミー代表/資格発行団体 "torie" 代表。5歳で里親の夜逃げという喪失体験をし、9歳ごろからパニック障害などに苦しむ。10年間、実家に引きこもるという困難な精神状況のなか、独学で学んだセラピー・カウンセリング・コーチングを実践し続け、35歳で克服。現在は、Jリーガー、上場企業の経営者など 15,000名を超えるクライアントにカウンセリングを行っている。著書は『自己肯定感を味方にするレッスン』(PHP研究所)、『1分自己肯定感』(マガジンハウス)、『毎日みるだけ! 自己肯定感365日BOOK』(SBクリエイティブ)など多数。
※本記事は、中島輝さんの著書『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』(SBクリエイティブ)より一部抜粋・一部追記して構成、2022年2月の記事を再編集して掲載しています。
中島輝さんの著書をチェック!
この連載の引用元、中島輝さんの著書『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』( SBクリエイティブ)は、自己肯定感が高まる方法をわかりやすく体系立てて紹介する自己肯定感の教科書のような一冊。今日からできるティップスも満載。読めば心が軽くなり、明日への力がみなぎるはず! あわせてチェックしてくださいね。
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■もっと知りたい■
中島輝
自己肯定感の第一人者の心理カウンセラー/自己肯定感アカデミー代表/資格発行団体 "torie" 代表。Jリーガー、上場企業の経営者など 15000名を超えるクライアントにカウンセリングを行っている。著書は『何があっても「大丈夫。」と思えるようになる 自己肯定感の教科書』など多数。
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