ハンモック筋を鍛えて尿漏れ・ぽっこりお腹解消!#1
尿漏れ、ぽっこりお腹の原因⁉「ハンモック筋」衰え度セルフチェック
尿漏れ、ぽっこりお腹の原因⁉「ハンモック筋」衰え度セルフチェック
公開日:2026年01月16日
教えてくれるのは、半田 瞳(はんだ・ひとみ)さん
理学療法士、保健医療学博士。骨盤底筋を専門に、尿漏れや便秘、骨盤まわりなどの悩みに対し、臨床と研究の両面からアプローチ。「きゅきゅっと体操(R)」の有効性を科学的に示し、筋膜調整サロン「TRIGGER」の取締役として多くの女性をサポートしている。著書に『ハンモック筋を鍛えて尿漏れ・便秘・ぽっこりお腹を解消! きゅきゅっと体操』(飛鳥新社刊/監修者 奥仲哲弥)
尿漏れ・便秘と関係する「ハンモック筋」ってどんな筋肉?

ハンモック筋とは、骨盤底筋のことです。骨盤には、入り口と出口があります。
入り口は骨盤上口(こつばんじょうこう)といい、ハートの形をしています。一方、出口は骨盤下口(こつばんかこう)といい、形はひし形です。
骨盤の出口は、筋肉と靭帯、筋膜によってふさがれており、総称して骨盤底筋群といいます。骨盤底筋群の中で一番大きなものが筋肉で、これが骨盤底筋、いわゆるハンモック筋です。
ハンモック筋は、表層と中間層、深層の3層から構成されており、具体的には次のような筋肉が含まれます。

- 表層:浅会陰横筋、外肛門括約筋、求海綿体筋、坐骨海綿体筋
- 中間層:外尿道括約筋、深会陰横筋、浅会陰横筋など
- 深層:肛門挙筋(恥骨直腸筋、恥骨尾骨筋、腸骨尾骨筋)、尾骨筋など
これらの筋肉は体の内部にあるインナーマッスルなので、触れて確認することはできません。しかし、肛門の前に指を当てることで、ハンモック筋の動きを確認することができます

ハンモック筋が担っている5つの大切な役割
ハンモック筋には、全部で5つの役割があります。
- 臓器を支える
- 体幹を安定させる
- 排尿のコントロール
- 排便のコントロール
- 性機能
ハンモック筋が衰えると、これら5つの役割を果たすことができません。その結果、お腹が出てきたり、痩せにくくなったり、体幹が不安定になったり、頻尿や便秘になったり、性不全になったりと、さまざまなトラブルが生じるのです。
なぜ、ハンモック筋というの?

ハンモック筋は、骨盤の底部にあり、真ん中が下垂しているので、見た目がハンモックに似ています。またそれだけではなく、ハンモック筋は下から臓器を包み込むようにして支えています。
ハンモックは、ハンモックに乗った人の体重を吸収し、柔軟に伸びますよね。ハンモック筋も同じです。活動中の体への衝撃を吸収し、伸縮して臓器を適切な位置に保ち、尿漏れや便漏れを防いでくれるのです。
女性は構造的に尿漏れしやすい?ハンモック筋の意外な弱点

ハンモック筋が支えている臓器は、男女で異なります。なぜなら、女性には子宮があるからです。女性は、尿道と膣、肛門がハンモック筋を貫通しているので、ハンモック筋に3つの穴があいています。一方、男性は尿道と肛門の2つです。
女性のほうが男性に比べて穴が1つ多く、筋肉を支えている力が分散してしまうので、構造的にハンモック筋が男性より弱いのです。そのため、女性にとってハンモック筋を鍛えることはとても重要です。
尿漏れだけじゃない!ハンモック筋の衰えで起こる8つの不調
ハンモック筋が衰えると5つの役割が機能しなくなるため、尿漏れや便秘など、体にさまざまな不調が現れます。
- 尿失禁
- 過活動膀胱
- 便秘
- 便失禁
- 腰痛、ヘルニア、仙腸関節痛
- 骨盤臓器脱(性器脱)
- 尾骨痛、肛門痛、会陰痛
- 性機能障害
これもNG!?ハンモック筋を弱らせる8つの原因
ハンモック筋は、さまざまな役割を担う大事な筋肉です。しかし、運動しないと使っていない筋肉が落ちていくように、意識して鍛えなければハンモック筋も弱まってしまいます。
特に、ハンモック筋が弱まる原因として、次の8つが挙げられます。
- 妊娠
- 出産(胎児の大きさ、分娩方法、出産回数など)
- 加齢
- 肥満
- 便秘(いきみ)
- 喫煙/呼吸器系疾患
- 重労働
- 手術や怪我
このように、ハンモック筋を衰えさせる原因は、日常生活の中にたくさん潜んでいます。これら8つのことに気を付けながら、ハンモック筋を鍛えることが大切です。
弱ってない?ハンモック筋の衰え度をセルフチェック

自分のハンモック筋の状態を知るために、ハンモック筋がゆるんでいるかどうかをセルフチェックしましょう。以下の質問に、「はい」または「いいえ」でお答えください。
- 尿漏もれがある(例:咳やくしゃみをしたとき、運動中)
- 急にトイレに行くことを我慢できなくなる、頻繁にトイレに行く
- 性交渉中に痛みを感じる
- 便失禁の経験がある
- 腰やおしりや太ももの付け根が痛む
- 尾てい骨や肛門が痛む
- 肛門の前あたりに不快感がある
- 日中に8回以上トイレに行く
- 夜間、トイレのために起きる
- 重い荷物を頻繁に持つ
- 出産の経験がある
- お風呂上がりに膣からお湯が漏もれることがある
- 下腹部が出てきたと感じる
- 気が付ついたら猫背になっている
チェック結果でわかる、今のハンモック筋の状態
■「はい」が5つ以上
ハンモック筋に問題がある可能性があります。ハンモック筋を鍛えるきゅきゅっと体操などを行い、改善しない場合や心配な症状がある場合は、医療専門家に相談してください。
■「はい」が4つ以下
ハンモック筋は比較的健康でしょう。ただし、健康状態を維持するために、きゅきゅっと体操を行うなど、適度な運動習慣を身に付けましょう。また、定期的にこの【ハンモック筋セルフチェック】を行いチェック数が増えていれば、医療専門家に相談してください。
次回の記事では、「ハンモック筋」を鍛える前に行いたい「股関節エクササイズ」を紹介していきます。
※このチェックリストは、自己診断を支援する目的で作成されていますが、医療専門家の診断やアドバイスに代わるものではありません。気になる症状がある場合や、「はい」の項目が多い場合は、医療専門家に相談してください。
※効果には個人差があります。試してみて合わない場合はおやめください。
※本記事は、書籍『ハンモック筋を鍛えて尿もれ・便秘・ぽっこりお腹を解消!きゅきゅっと体操』より一部抜粋して構成しています。
■「“ハンモック筋”を鍛えて尿漏れ・ぽっこりお腹を解消!」をもっと読む■
#1:ハンモック筋はどこにある?衰え度をセルフチェック!
#2:【準備】ハンモック筋を鍛える前に!股関節エクササイズ
#3:ハンモック筋を呼吸で鍛える!簡単“きゅきゅっと体操”
もっと詳しく知りたい人は、半田さんの書籍をチェック!
尿漏れや便秘、頻尿、ぽっこりお腹……年齢のせいと諦めがちな不調の原因は、実は「ハンモック筋(骨盤底筋)」の衰えかも。理学療法士で博士号を持つ著者が、呼吸と連動させた安全で続けやすいメソッド、1回3〜5分でできる「きゅきゅっと体操」を紹介します。
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