『帯状疱疹』の予防接種を受けませんか?
50代以上の方へ「予防接種」のすすめ……その1「帯状疱疹ワクチン」
50代以上の方へ「予防接種」のすすめ……その1「帯状疱疹ワクチン」
公開日:2025年12月16日
予防接種、受けていますか?
『帯状疱疹』は子どもの頃罹患した水痘(みずぼうそう)のウイルスが、体の中に潜んでいて免疫が落ちてくる50歳代以降に動き出して発症する病気です。神経に沿って帯状に発疹することから『帯状疱疹』と呼ばれます。
重傷になるとかなり痛みがあって、日常生活に支障があります。発症してもすぐに治療できれば重症化は防げるようですが、重症化すると髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)になることもあるそうです。
接種を決めたポイントは“効果が高い”こと
『帯状疱疹』の合併症の一つに、皮膚症状が治った後でも痛みが後遺症として残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」があり、発症するとズキンズキンと焼けるような、締め付けるような痛みがあり、軽く触れただけでも強い痛みを感じることもあると知りました。
さらに、加齢とともに「帯状疱疹後神経痛(PHN)」への移行リスクは高くなり、50歳以上になると約2割が移行するといった記述も見ました。
顔面の神経が傷つくと顔面麻痺・視力の低下・難聴、運動神経が傷つくと腕の麻痺・排尿障害などの合併症を起すことがあることなど、障がいや後遺症の可能性があると知ったことが、接種への強い動機付けになりました。
予防接種法に基づく定期接種の対象とは?
2025年度から、65歳の方などへの帯状疱疹ワクチンの予防接種が、予防接種法に基づく定期接種の対象になりました。
接種の対象者は
- 65歳を迎える方
- 60~64歳で対象となる方(※1)
- 2025年度から2029年度までの5年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100歳(※2)となる方
です。
※1:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方。
※2:100歳以上の方については、2025年度に限り全員対象となります。
国の定期接種の対象になったことから、各市区町村によっては助成金制度が使えるようになっています(お住まいの市区町村の健康課や保健所にご確認ください)。
ちょうど、この対象になったことも接種をするきっかけになりました。
『帯状疱疹』ワクチンの選択肢とは?
ワクチンは、生ワクチンと組換えワクチンの2種類があって、選択することができます。
生ワクチンは自己負担額が安価ですが、効果としては組換えワクチンに比べて若干低め。組換えワクチンは接種回数が2回で費用が少し高いですが、10年経っても7割程度の予防効果があります。
我が家は、夫婦で組換えワクチン(シングリックス)を選び、市の保健センターに助成金申請をしました。次に市から指定されている医療機関に予約をして、6月に1回目を接種、2か月以上間隔を空けるということで、10月に2回目の接種を済ませました。
自己負担額は1回7000円でしたので、一人あたり1万4000円でした。
この金額を高いと感じるか安いと思うかは、人それぞれですが、私はこの病気の痛みや後遺症も含めて費用対効果を考えると、予防接種を受けることがお得だと思います。だって痛いの嫌ですもの。




